希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 ルーテル神学校を卒業して26年。ルーテル学院大学・神学校チャプレンとして三鷹に戻ってきて14年になりました。本年度からは三鷹教会でも協力牧師としての働きが与えられ、さらに教会との関りが強まる中でキャンパスミッションへと打ち込むことになりました。三鷹教会もコロナウィルスによる感染防止のため、三月末から日曜日の礼拝を中止にしています。教会が日曜日に礼拝を行わないということは大きな決断でした。しかし、一堂に会する礼拝だけが神様の恵みの場所ではなく、神様はそれぞれの場所において一人一人を心に留め、その生活を守り、豊かに祝してくださるお方ですから、それぞれが今、いなければならない場所で神様に心を向けるように勧めたのです。

 教会としては、毎週土曜日に礼拝式文と説教(音声データ)をメールで届けています。しかしまた、協力牧師として私はこの日曜日もチャペルにいます。確かに礼拝は行われていませんが、教会を訪ねてくる人がいるのです。それは教会員の場合もあります。そしてまた自分の教会が閉ざされているので、祈る場所を求めて訪ねてくる人もいます。また教会とは全く関係なく突然チャペルを覗いて行く人もいます。日曜日の教会は、やはり閉ざしちゃいけないと思います。何故ならば、このような突然の訪問者の中には、明日を迎える力や勇気さえ、どうしても与えられない人たちもおられるからです。

 コロナウィルス感染という危機的状況の中で起こる様々な理由により居場所がなくなってしまった方も多くおられるからです。私もこの礼拝が行われていない二か月余りの日曜日、初めて三鷹教会を訪ねて来られた方と何人もお会いし、いろいろな話をしました。神様はそれぞれの場所で懸命に生きる一人一人にちゃんと目を留められ、あなたを忘れず語り掛けておられることを伝えるのが牧師としての今の働きかなと思っています。

 皆さんもこのブログを通して、厳しい状況の中で懸命に働いておられることを読ませていただきました。神様はそれぞれの場所で働く皆さん一人一人の思いを受け止め、励まし、力を与えていることでしょう。次に会う時には、互いに元気な顔で、この厳しい時期を乗り越えた喜びを分かち合いましょう。

                    ルーテル学院チャプレン 河田優