2021年02月の投稿

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 私は現在、3歳の娘の子育てをしながら、特別養護老人ホームの生活相談員をしています。コロナウイルスの流行で面会制限が続く中、どうしたら大切な人達との繋がりを分断させないようにできるのか、それでも肉体に訪れてしまう最期の別れの時・・・援助者に何が出来るのか自問自答の日々です。仕事人としても、母親としても、心が折れそうな瞬間が何度もありました。

 今回、市川先生にお声を掛けて頂いたとゼミの仲間より伺い、恥ずかしながら先生の研究室ブログを初めて拝見しました。そこには、環境は異なっても、それぞれの場で励まし合い、発信し合うルーテル卒業生・先輩方のメッセージが溢れていました。感動しました。私は1人ではない、ルーテルという帰る場所がある、と大きな力を感じました。援助者だって揺らいで当然、清濁合わせ呑んで、それでも向き合ってやる!と気持ちが吹っ切れました笑笑

 今、皆様それぞれが、仕事・家庭・学業など様々な環境で困難の中、奮闘されていると思います。皆様の幸せを祈ります。この出会いに感謝します。市川先生、天国におられる石川久展先生ありがとうございます。いつかまた元気で皆に会えますように。N.Sato

卒業生の語り

 ウェブサイト紹介が届きました。卒業生2名が参加しており、体験談が視聴できます。

Aさん: HTTPS://WWW.DIPEX-J.ORG/SHOUGAI/PROFILE/ST07        

Bさん: HTTPS://WWW.DIPEX-J.ORG/SHOUGAI/PROFILE/ST03    

 障害学生の語り: HTTPS://WWW.DIPEX-J.ORG/SHOUGAI/        作成にかかわった人々・組織: HTTPS://WWW.DIPEX-J.ORG/SHOUGAI/CREDITS

明日に向かって歩むぞメッセージ(with ニューヨークの卒業生)

 岩◎さん、おはようございます。そちらは夜だね。
 今、ニューヨークはどうなっていますか?
 ちなみに、僕は、日本のトップのリーダーシップのなさに失望しています。だから、自分たちで防衛しようと考え、地域の保健医療福祉のネットワークを作ろうとしています。また、現場で働く卒業生や、ケアマネ、福祉士、社会福祉協議会や施設の職員を応援して、少しでも、援助を必要としている方への支援を継続できるようにしたいと思います。そして、まず卒業生を守りたい。
 確かに、自殺者が増えている。誰でも孤立感、不安、生きていくことへの失望が大きくなると思います。だから、それぞれの働きの場、生活する場で、互いに大切と思うことをしていきたいね。最近、石川久展先生を想う会にメッセージを送るために、卒業生とコンタクトをしました。結果、ラインのグループが増えましたよ。そして、そこで悲しみを受け止め合い、歩み出すことができていると私は感じています。
 当然、在学生も、コロナの影響を受けていると実感しています。岩◎さんも経験したでしょうが、直接会ったface to faceの個別教育は本学の教育の特徴でした。しかし、今は、それがなかなか難しい。ですので、各教員は工夫しながら学生を支援しています。学びたい思いを持って入学をしてきた学生です。可能な限り応援していきたい。ちなみに、コロナの影響で、家に帰れず一人で正月を迎える学生たちに、12月31日に少し豪華な弁当を届けました。在学生に、一緒に勉強していきたいという気持を届けたい。
 岩◎さんも、元気で頑張って下さい。
 また、お会いしたいですね。     市川

市川先生、お便りありがとうございます。日本のリーダーシップには私も希望を見いだせない気持ちでいっぱいです。私たちもトランプなんて言うとんでもない大統領がいた反面、各州の州知事が偉大なリーダーシップを発揮しコロナの中で頑張ることができました。日本はこれから、先生のおっしゃるように、自分たちが作っていかなくてはならないのですね。それこそ、草の根運動が必要になりますね。ルーテルならではの卒業生のネットワークなども強化していけば実現するのではないでしょうか? 上からではなく、下からの力で社会を変えていくことができるのではないでしょうか。そう信じています。こちらの大学での学生さんのダメージは少なくなっているようです。特に看護学生はこのコロナのパンデミックを通して成長していることが多くの教員から聞かれます。世界のどこの国でも看護学生の20パーセント前後が鬱になったり不安になったと言う統計があるますが、辞めないで頑張る学生に共通しているのがレジリエンス、困難の中から立ち直って強くなることと、セルフエスティーム、自己肯定感です。セルフエスティームは高いレベルのコーピング能力と関係があります。看護を価値のあるものとして考えること、そして、看護学生としての誇りを持つこと、最後にプロとしての看護のしごとに目覚めプロ意識を持つことの3つがそれに関係しているとの研究があります。私も確かにそうだなと思い、実習や授業でもそのあたりに焦点をしぼっています。授業のあとはそのままzoomをオープンにして、残ってお話をしたい学生さんとお話をするようにもしています。学生さんの気持ちに寄り添うことも必要ですが、難しいですよね。私も試行錯誤です。社会が少しでも良い方向に動き、学生さんがイキイキと学べる日が早くて来てほしいなと願っています。

自然の小さな営みは、春に向かって準備を整えています

 東京都小金井市にある小金井公園の梅の木が植えられたエリアに行きました。見上げると青い空が広がり、何本もの梅の木は、春に向かって花が咲き、また蕾が出ていました。東京都では感染症が広がり、非常事態宣言が出され、私の心は閉塞状態の中にあります。そこで、できることは何か、すべきことは何かと、考える毎日ですが、梅の木は春に向かって、着実に花をつけ始めていました。

 あらためて、自分の生活を見てみると、ルーテル学院大学で以前教員をしておられた方が、昨年の5月に急病でお亡くなりになり、卒業生との連絡を通して、それぞれの悲しみを知りました。しかし、事実を変えることはできません。共に悲しむ中で、その先生への感謝を確認することができました。その感謝は、私たちが困難に直面した時に、勇気に変わると思います。

 蕾が春を迎えて花となるように。