2003年08月の投稿

思い出記2003年度(味めぐり)-4

笑顔を生み出す須木栗

2年前、宮崎県須木村長さんから講演の依頼があった。一緒に地域福祉を語らせていただいた方で、私は、喜んでお引き受けさせていただいた。そしてさまざまな出会い。
 須木村は、栗のメッカでもある。今年で2年目になるが、栗の木オーナー制度を活用させていただき、2万円をお支払いして、1本の木のオーナーになっている。
 須木村は、柚子のさまざまな品物を生み出しているとともに、いのししの鍋、温泉、吊り橋、滝、茅葺きの家等々、癒しの村であり、宮崎市から車で1時間20分の西部に属する。
 私は、栗のアイスクリーム、すなわち「愛す栗夢」や、栗を使った焼酎をまだたしなんだことはない。そしてオーナーになって、記念入浴券や特産物引き換え券、栗拾い等、さまざまな企画が送られてくるが、残念ながら参加は無理。しかし、送られてくる栗は、もらった者に笑顔を生み出す。それだけの夢をもたらす栗である。
 今年は、2箱が送られてきた。教職員に配ったが、みなその大きさに驚き、かつ味の良さに2度目の笑顔を生み出す。味も大きさも最高。須木栗は決して私たちの期待を裏切らない。

また須木村では、栗のさまざまな味を楽しむことができる。「愛す栗夢」「栗の焼酎」「マロンジャム」等々。
 お問い合わせは、須木村役場企画商工課で、0984-48-3111。選ぶのも自己責任。逃すのも自己責任。でも、私はオーナーになることをお勧めする。栗の木を育てる栗園の店主の気配りや、熱心に木を育てる姿に接するだけでも、心があらわれる。
感謝!!!!!!

思い出記2003年度(味めぐり)-3

門川町での意外な出会い(食材)

「すだち」は徳島、「かぼす」は大分、そして門川町には、平兵衛酢がある。あまり宣伝をしていないようだが、平兵衛さんが畑で栽培し、その味のあまりの良さに、住民が枝をもらい、わけ木をして広がったそうだ。味はさわやか、すっきりとした酸っぱさで、それを絞ってジュースにしてもほんとうにおいしい。ただ、時間がたっても中味はかわらないが、皮が少し変色していくので、それだけが課題であるとのこと。きっと澄み切った空気と熱い日射しのもとで育っているので、都市に運ばれて数週間すると、その環境で多少変化するかもしれない。でも、味と稀少価値から、私は積極的に推薦したい。

特急で日向駅に到着した時間が昼の時間であったため、門川町の海岸ぞいにある店で食事をした。刺身定食、荒煮定食がそれぞれ1,000円前後であった。写真の通り、新鮮な食材が並ぶ。荒煮も、いくつもの煮魚が味わえる。また御飯もおいしく、めったにしない「おかわり」をしてしまった。

なお、門川、日向の正月料理であるおせちを、いつ食べるかという話になった。私の習慣では、元旦に食べる。しかし、門川では、おせちは12月31日に食べるもの。それも潮が満ちる夕御飯時に食べるとのこと。確か、デンマークでは、クリスマスを家庭で祝うのは24日で、クリスマスツリーに本物のろうそくが飾られ、皆で手を繋いで、歌を歌いながらツリーの周りをまわる。その土地柄を学んだひとときでもある。

日本料理の調べ

新神戸に近い日本料理の店で、夕食をいただいた。神戸の夜景が見える場所にあり、高層階の店はほぼ満席。
 2段重ねの箱の下段には、「秋の香り」がたくさん詰まっていた。まだ緑色の紅葉(もみじ)の葉に包まれた赤いほおずきの殻の中はトマト。また紅鮭に季節野菜がならぶ。それらの赤い色が、紅葉の緑と逆転していておもしろい。
 また紙の鍋料理は始めての出会い。目の前に味噌汁の入った紙の鍋が置かれ、火の気のない磁気のコンロの上に置かれると、だんだん湯気が立ってくる。次々に肉や野菜やうどんが入れられ、鍋が完成した。火の気のないところに、紙の鍋の中で創られる鍋料理に、私はあっけにとられた。まさに神がかりである。

「鮭の白子焼き」と「豚角煮大根」

早朝に三鷹から東京駅、新幹線のぞみで名古屋駅を経て、近鉄特急で三重県の津に着いた。講演の終了後に、再び名古屋に行き、名古屋始発の特急に乗り、長野駅に着いたのは、午後9時。
 遅い晩御飯となったが、気に入っている「もみじ茶屋」に行き、いくつかの料理を頼んだ。角煮は、たっぷり煮つけた大根の上に、柔らかくなった豚肉が、さらにその上にはネギと辛しが置かれている。これで600円。また白子焼きを食べるのは始めてであったが、はち切れんばかりに「実」がつまっており、「味」を堪能した。380円。
 疲れをいやして、あすから頑張ろう!

豚の角煮
鮭の白子焼き

おおさわ屋「黒糖まんじゅう」

長野市信濃町にある一番古いお菓子屋さんが、おおさわ屋。商店街から国道沿いに移転し、野尻湖にちなんだ「ナウマン子象」や「黒姫山」を売り出していた。いずれも、とても誠実な店主の人柄が良く分かる、こだわりの味だそうである。
 最近、葛を配合させて歯ごたえを出し、そして黒糖を用いて健康に配慮した「黒糖まんじゅう」を売り出し、長野駅でも売られるようになったそうである。
 長野市社会福祉協議会の地域福祉推進委員会の座長をつとめることになり、打ち合わせの時に、職員で信濃町に住んでおられる中堅のTさんが持ってきて下さった。そのおいしさと個性に驚き、思わず由来を聞いて、店主の創作努力が結実したまんじゅうだと分かり、再度感動した。努力して満足のいくものが完成された時、それが活かされる社会がここにある。
 売り切れに御注意。

季節限定のまんじゅう

またまた長野市社協のTさんのお薦めは、「紫一味」というお菓子。中にぶどうが一つ入っており、口の中でぶどうの味と、甘さを抑えたかわのバランスがとても良い。一瞬の驚きと、後に残る余韻に浸ることができる。190円でやや高いが、その分、笑顔が返ってくるだろう。

思い出記2003年度(味めぐり)-2

いろり山賊の食堂

まさに山賊の館。そして内装は、支出を考えない贅沢なものばかり。広島の飲食店店主が、資材を投じて造ったそうである。また調理人や店員を増やさず、多少待ってもその装飾品が客の心を離さないというポリシーも、かってお持ちであったとのこと。確かに、骨董屋が来たら、まず食事を頼むより、装飾品の売買の交渉に入ることは間違いないであろう。それが好きか嫌いかは、客が決めること。どうぞ、御覧ください。

場所は六日市町か柿木村だったと覚えている。

オーナーの思いが伝わる店

三鷹駅のそばに、「あ麺ぼう」という店がある。そもそも麺づくりから始められた居酒屋である。今は、庶民的味方の代表格。魚介類は新鮮、メニューもバラエティに富み、そして値段が庶民的。内部の雰囲気は清潔感あふれる。仕事を終えたサラリーマン等が、連れ添って訪れる。
 ただ、問題がある。一人で来て、注文を間違えると、食べ切れない。刺身等は、ボリュームがあり過ぎるのである。そもそも、調理場に立つオーナーが、美味しいものを、できるだけ安く、そして喜んで食べてほしいと思っている人。一日の疲れをとって、元気を出してもらいたいとのメッセージがテーブルに並べられる皿にのせられて届く。

予約をした方が安心。0422-41-6699

「いろどりみどり」のセットメニュー

高知に立ち寄った旅人なので、高知ではなにが一般的なのか、生活文化なのかわからない。ただ、出会った朝食メニューを見て、私は驚いた。おにぎりとトースト、からあげ、プリン等のセット。主食が2品ついている。そうめんと御飯、からあげとサラダ、プリン等のソーメンセットには、御飯に黒ゴマがのり、ソーメンにはスリゴマが薬味として準備されている。スパゲッティーセットには、トーストとからあげ、コロッケ等が用意されている。多いと思っていたが、結構バランスがとれていて、3人ともきれいに平らげた。まさに、たくさんの味を感じた「いろどりみどり」のセットメニューである。

神戸の食卓

三ノ宮の東急インを出て、日本福音神戸ルーテル教会に向かう途中、朝御飯を食べようと、駅周辺を歩いた。いつもの私は、「立ち食い」でかき揚げと卵ののった「うどん」を食べることにしている。「そば」よりも「うどん」の方が、味に差がないからである。確かに本場の讃岐うどんや三鷹にある「鷹」のうどんとは、比べられないが、うどんはうどんである。そばの場合に、うどん粉が中心でそば粉が気持ち程度は入っているようなそばに出会う時があり、その際には、どの程度見栄えよく残すかということが課題になる。そばがかわいそう。
いずれにしても、駅周辺を探したが、あるのはベーカリーが経営する喫茶店やレストランばかり。決して私は美味しいパンを嫌いではない。いや、昼食なんかは、おいしいサンドイッチやパンをたびたび食べる。しかし、朝は喫茶店に入る習慣がない。時間がかかるかもしれないし、どうしてもその後で咽が乾く気がするのだ。
でも、今度三ノ宮周辺に泊まったら、ホテルの朝食をやめて、ベーカリーに食べに行こう。写真のような店を見ていると、そんな気がした。それだけ多くの、個性のある店があるのだ。

2003年7月

函館の塩ラーメン

初めて函館に行って、地元の人が推薦する食べ物は、もちろん新鮮な海産物。いくら丼やウニ丼は御自慢のようである。そしてラーメンは、塩ラーメンであった。
 透き通ったスープに縮れ麺、そして半熟の卵の塩ラーメンを食べたが、それは最近のもので、邪道であるという人もいた。奥が深い。
湯の川温泉の専門店と、空港で食べた。いずれもさっぱりとしたスープが麺とチャーシューの美味しさを引き出していた。海産物そのものの新鮮さとおいしさを誇りとしている函館人ならではの主張か。
2003年7月12・13日

出雲そば

出雲そばが美味しいということで、そばを注文していただいた。驚いたことに、なんと割子そばであり、それぞれが1品として独立している。そして、田舎そばで、とても満腹感がある。お手ごろの値段。 2003年7月

宮崎の牛すじ煮

宮崎県に、7年前にはじめて来てから、今度で何十回目になるだろう。たくさんの福祉関係者である戦友と、そして友人ができた。そして、これからどのように地域の生活課題に取り組んでいくか、時間を忘れて熱く語った。そして楽しい時、充電の時を与えられた。しかし、はじめての出会いもある。それが牛すじ煮である。
 牛肉のしぐれ煮と、味はとても似ている。そして、とてもおいしい昔の味。値段も手頃。そして明日への勇気が湧く。牛のようにゆっくりした歩みかもしれないが、着実に生きていく歩みである。 2003年7月

名古屋の味噌かつ

新幹線のぞみに乗って東京から約1時間50分で、名古屋に着く。東京、横浜、そして名古屋だけに、車内で売られる弁当は、その間は東京、横浜の関係のものばかり。 私は、名古屋を過ぎ、車内で販売する人に聞いた。「どんな弁当がありますか?」。 返ってきた言葉に、「みそかつ弁当と…」と聞こえたとたん、その他の弁当は忘れてしまった。そして頼んだ、初めて車内で食べる「みそかつ」そして、その内容に驚いた。名古屋弁ではなかったが、食べ方自身にこだわっている。しかも、温泉卵付き。さらにカロリーが書かれていない。昼食は500Kcal以内と少しこだわっていた私にとって、それらの条件は、呪文を解かす効果十分。 確かに冷めたかつであったが、味は十分楽しめた。しかも、温泉卵だったので、こぼすことなく。車外の風景を見ながら、至福の時でもあった。

2003年8月