2005年12月の投稿

山形県上山市の日の出

 上山温泉にあるホテル古窯の7階の部屋より、蔵王の山々がきれいに見える。12月中旬の早朝、開けたカーテンから見える景色は、うっすらとした白模様に包まれていた。寒さゆえに、土の水分が凍っている。

徐々に山の頂が明るくなり、日が出る気配を感じたその時、いたるところで煙のような靄が上がってくることに気がつく。日の出を待っている地面の思いが湧き上がっているかのよう。

 

約30分ぐらいして、太陽が顔を見せた。そうすると、地面を一斉に靄が覆う。太陽の恵みを感謝するための踊りのよう。

当たり前の現象であっても、私にとって、この姿はほんとうに神秘的。この自然がおりなす日常が、人の力によって壊されないことを心より願う。日常を大切にする試みは、将来への希望に繋がるから。