2013年03月の投稿

雲間からそっと顔を出す富士(佐藤弘氏撮影)2013年3月

久しぶりに「梅と富士山」撮影に 富士市近くに行ってきましたが、天気がもうひとつで 雲間の富士山でした。今回は「近くの梅と遠くの富士山」との焦点をどうするかのTESTも兼ねてみました。

佐藤 弘

 

平成24年度宮崎県地域福祉推進フォーラム

宮崎県社協は、全国で、実力のある都道府県社協の一つです。私は、20年近く前、全社協地域福祉部の紹介で、県社協の経営基盤強化のために、作業委員長として頻繁に宮崎県を訪問しました。その時より、宮崎県社協は、市町村社協と協働して、各地域の地域福祉の推進のために、過疎サミットやさまざまな企画を打ち立て、宮崎県内における重要な役割を担ってきました。私も一緒に各地を訪問しましたが、その経験が、私の地域福祉に関する考え方に影響を与えています。 全国ボランティアフェスティバルを開催した時には、県と協力して、数万人の参加者を記録しました。私は、福祉のまちづくりをテーマに、分科会を担当しましたが、当時、紀宮妃が聞きに来られたことは思い出です。 今回は、地域福祉推進フォーラムです。登場する事例は、活動実績のある、宮崎県内でも有数の地域です。詳細を述べることはしませんが、その実績から学ぶことが多いと思います。

地域福祉推進フォーラム

テーマ「地域のつながりの再構築」

1 趣  旨

少子・高齢化の急速な進行や景気の低迷、人間関係の希薄化や家族機能の低下等により、孤立死や自殺、貧困や低所得、育児不安、介護、子どもや高齢者への虐待、障がい者の地域生活移行、引きこもりなど人々の生活課題が多様化、複雑化、高度化してきています。 これらの生活課題に対して、平成19年に厚生労働省に設置された「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」がまとめた報告書「地域における『新たな支え合い』を求めて-住民と行政の協働による新しい福祉-」では、特に身近な「地域社会」の中での「つながり」をどのように再構築していくかが、これからの地域福祉の課題であると指摘しています。 そこで、本フォーラムでは、住み慣れた地域で誰もが安心して暮らせる地域社会を目指して、地域のつながりを再構築し、支え合う体制を実現するための方策について、関係者の共通理解と更なる連携の促進を図ることを目的として開催します。

2 主  催  宮崎県 社会福祉法人宮崎県社会福祉協議会

3 日  時  平成25年3月1日(金) 午前10時から午後3時30分まで

4 会  場  フェニックス・シーガイア・リゾート シーガイア・コンベンションセンター4階(蘭玉の間) 宮崎市山崎町浜山

5 参加対象  自治会等役員、民生委員児童委員、ボランティア・NPO団体、市町村行政職員、市町村社会福祉協議会職員、社会福祉施設職員、その他関心のある方

6 プログラム

趣旨説明   宮崎県社会福祉協議会 地域・ボランティア課長 坂本 雅樹

基調講演「これからの地域福祉とまちづくり」ルーテル学院大学学長 市川一宏 氏

住民が直面している福祉ニーズや地域の生活課題とは何か。また、地域づくりに必要な介護予防、自立支援、住民参加の視点をもとに実践事例を交えながら、これからの地域福祉とまちづくりの方策について学びます。

パネルディスカッション     ルーテル学院大学学長 市川一宏 氏 

地域のつながりの再構築 ~住民の暮らしを支えるための仕組みづくりと協働」

誰もが安心して暮らせる地域づくりを進めていくためには、同じ地域に暮らす住民同士だからこそできる発見や気づき、見守りや支えあいの取組みとともに、同じ地域の中で住民の地域福祉活動を支援したり、専門的な相談援助に取り組む機関との協働が必要です。このパネルディスカッションでは、日常生活圏域において住民や地域包括支援センター、社会福祉協議会、地区社会福祉協議会がそれぞれの立場で地域福祉の推進をめざし、協働していくための視点や方法について、専門家の助言をいただきながら考えます。

・高鍋町正ヶ井手地区自治公民館 館長 河野 幸雄 氏

「福祉ネット部」を中心に顔の見える活動にこだわり、高齢者の見守り、介護予防や配食サービス等を積極的に展開。平成15年12月に国の介護予防等拠点整備補助事業を利用して木造平屋を増築し完全バリアフリー化。介護講習のほか、ストレッチ体操、ひな人形づくり、レクリエーションなど幅広く利用されており、住民同士の交流をすすめています。

・宮崎市小松台地区社会福祉協議会 会長 川俣 勲 氏

高齢者・障がい者・母子家庭・乳幼児のいる世帯を対象に、地域の中高年で組織した有償ボランティアが、高齢者の日常生活の困りごとについて、簡単な庭木の剪定、草取り、買いものの持ち帰りなどを行う「お助けマン・ウーマン事業」を展開するなど、地域関係の希薄化防止への活動を行っています。

・日向市財光寺地域包括支援センター センター長 梅田大介 氏

地域包括ケアシステムの中核的機関として地区の課題や問題点を区長、民児協、高齢者クラブ、病院、薬局、社会福祉協議会、行政等で構成する地域ケア会議に積極的に取り組み、またアウトリーチによる高齢者の実態把握、介護予防教室、ふれあいいきいきサロンへの関わり等を積極的に行っています。

・日南市社会福祉協議会 事務局長 冨山 生穂 氏

市内9地区に地区社会福祉協議会や地区福祉推進協議会を設置し、また、福祉推進委員総数1,001名を委嘱して、公民館等を拠点とした、見守り活動、ふれあいいきいきサロン、ひとり暮らし高齢者のふれあい昼食会を行うなど住民の地域福祉活動を支援。平成23年には市と協働して「地域福祉推進計画」を策定するなど、日常生活圏域で住民の地域生活を支える仕組みづくりを進めています。

 

2012年度岩手県民生児童委員協議会会長・副会長研修会

2013年2月、花巻で行われた民生児童委員協議会会長・副会長研修会にお招きいただき、「住民参加による地域福祉の推進と民生委員・児童委員が担う役割」というテーマで講演させていただきました。東日本大震災で死亡した民生委員は、25名で、うち、主任児童委員が4名で、内訳は、宮古市2名、山田町4名、釜石市4名、大槌町4名、陸前高田市11名でした。

私は、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、今後の活動に参考にしていただくこと。そして激励したい思いで、岩手県の仕事をお引き受けいたしました。

海岸沿いは、深刻な被災を受け、今も復興が進んでいません。また過疎の問題も深刻で、雪の中で孤立している方々がたくさんいます。その方々を支え、見守る責任を担う400名を超える方々が集まられました。

私の思いが、皆さんにどれだけ伝わったかわかりません。しかし、会場は、熱心に聞いて下さる方々で、燃えていました。講義が終わり、外を見ると、雪が積もり、冷え切っていました。この対照的な環境を御覧下さい。

岩手県の民生委員の方々の底力を見て、励まされたのは、私の方でした。ありがとうございました。

信州発 地域でまめに暮らそうフォーラム

長野県フォーラム

長野県社協『地域でまめに暮らそうフォーラム』

2012年度、長野県社会福祉協議会は、「小地域における地域支え合い体制づくり研究委員会」を発足させ、地域福祉活動の本格的検証に入った。そして、委員会を重ね、今回のフォーラムを開催することができた。

その後、報告書とともに、事例集、DVDを刊行し、長野県全域で、地域福祉活動の実績を共有する予定。

私は、ここに、長野県の底力を感じている。

1.今回の事例を学ぶポイント(5つのき)

① きっかけ 気付いて、始める

② キイパーソン(最初の一歩を歩み、それに連なる人がでてきた)

③ 貴重な地域の宝(ひと、もの・・・)

④ 希望・気持ち(思いやり)

⑤ 協働(広がる助け合いの輪)

「来たくなる長野」

2.目標<コミュニティの再生>

①コミュニティに所属するもの同士の相互の関わり

②関わり対するアイデンティティ、愛着

③それらを実現しやすい地理的な空間

④互いを認め合うコンセンサスと一定の規範

⑤コミュニティを支える宗教や祭り等の文化の形成

⑥人材や活動等の一定の地域資源の存在

 

3.大桑村「ますや」と山之内町「わくわく商店街」活動の特徴

① 地域が直面する問題に答えた活動「足に靴を合わせる活動」

② 資源(ひと、もの、かね、知らせ等)の活用

③ 地域のみんなの居場所、縁側、ほっとできる場づくり

④ 「みんなが参加者」誰がボランティアで、誰が担い手であるか分からない活動

⑤ それぞれの能力を活用した活動=来たい気持ちになってもらう。

⑥ 人を増やす方法:楽しく、無理なく、見える活動

⑦ 「皆で考え、工夫する」組織の透明性

4.茅野市の活動

① 今までの実績と計画があった。

② 地域拠点が4カ所あり、地域に課題に迅速に取り組める。

③ 専門職と住民が協働(互いの役割に関する協議と合意)

④ 住民主体=住民も解決の当事者、互いに助け合う絆とサービスの連携

⑤ 調整する人の配置

5.社協の役割

① 住民の要望を聞くこと

② 求めている人と求められている人を繋ぐ

③ 活動のイメージを一緒に考える

④ 活動をできるだけ多くの人に伝え、理解者を増やす

⑤ 可能な地域の宝を活動希望者に紹介する。

⑥ いつも一緒に悩む

6.総括

① 「タ」互いの協力

② 「ス」進めてみよう

③ 「ケ」健康づくり、元気づくり

④ 「ア」アイデア

⑤ 「イ」居場所、居心地