2012年度岩手県民生児童委員協議会会長・副会長研修会

2013年2月、花巻で行われた民生児童委員協議会会長・副会長研修会にお招きいただき、「住民参加による地域福祉の推進と民生委員・児童委員が担う役割」というテーマで講演させていただきました。東日本大震災で死亡した民生委員は、25名で、うち、主任児童委員が4名で、内訳は、宮古市2名、山田町4名、釜石市4名、大槌町4名、陸前高田市11名でした。

私は、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、今後の活動に参考にしていただくこと。そして激励したい思いで、岩手県の仕事をお引き受けいたしました。

海岸沿いは、深刻な被災を受け、今も復興が進んでいません。また過疎の問題も深刻で、雪の中で孤立している方々がたくさんいます。その方々を支え、見守る責任を担う400名を超える方々が集まられました。

私の思いが、皆さんにどれだけ伝わったかわかりません。しかし、会場は、熱心に聞いて下さる方々で、燃えていました。講義が終わり、外を見ると、雪が積もり、冷え切っていました。この対照的な環境を御覧下さい。

岩手県の民生委員の方々の底力を見て、励まされたのは、私の方でした。ありがとうございました。

信州発 地域でまめに暮らそうフォーラム

長野県フォーラム

長野県社協『地域でまめに暮らそうフォーラム』

2012年度、長野県社会福祉協議会は、「小地域における地域支え合い体制づくり研究委員会」を発足させ、地域福祉活動の本格的検証に入った。そして、委員会を重ね、今回のフォーラムを開催することができた。

その後、報告書とともに、事例集、DVDを刊行し、長野県全域で、地域福祉活動の実績を共有する予定。

私は、ここに、長野県の底力を感じている。

1.今回の事例を学ぶポイント(5つのき)

① きっかけ 気付いて、始める

② キイパーソン(最初の一歩を歩み、それに連なる人がでてきた)

③ 貴重な地域の宝(ひと、もの・・・)

④ 希望・気持ち(思いやり)

⑤ 協働(広がる助け合いの輪)

「来たくなる長野」

2.目標<コミュニティの再生>

①コミュニティに所属するもの同士の相互の関わり

②関わり対するアイデンティティ、愛着

③それらを実現しやすい地理的な空間

④互いを認め合うコンセンサスと一定の規範

⑤コミュニティを支える宗教や祭り等の文化の形成

⑥人材や活動等の一定の地域資源の存在

 

3.大桑村「ますや」と山之内町「わくわく商店街」活動の特徴

① 地域が直面する問題に答えた活動「足に靴を合わせる活動」

② 資源(ひと、もの、かね、知らせ等)の活用

③ 地域のみんなの居場所、縁側、ほっとできる場づくり

④ 「みんなが参加者」誰がボランティアで、誰が担い手であるか分からない活動

⑤ それぞれの能力を活用した活動=来たい気持ちになってもらう。

⑥ 人を増やす方法:楽しく、無理なく、見える活動

⑦ 「皆で考え、工夫する」組織の透明性

4.茅野市の活動

① 今までの実績と計画があった。

② 地域拠点が4カ所あり、地域に課題に迅速に取り組める。

③ 専門職と住民が協働(互いの役割に関する協議と合意)

④ 住民主体=住民も解決の当事者、互いに助け合う絆とサービスの連携

⑤ 調整する人の配置

5.社協の役割

① 住民の要望を聞くこと

② 求めている人と求められている人を繋ぐ

③ 活動のイメージを一緒に考える

④ 活動をできるだけ多くの人に伝え、理解者を増やす

⑤ 可能な地域の宝を活動希望者に紹介する。

⑥ いつも一緒に悩む

6.総括

① 「タ」互いの協力

② 「ス」進めてみよう

③ 「ケ」健康づくり、元気づくり

④ 「ア」アイデア

⑤ 「イ」居場所、居心地