2022年11月の投稿
第42回ルーテル学院大学学園祭(愛祭)
11月5日(土曜日)・6日(日曜日)の両日、3年ぶりに愛祭が開催されました。在学生の多くが、学園祭を経験していない中で、試行錯誤しながら準備を進めていました。たいへんであったと聞きました。しかし、両日とも天気が良く、多くの在学生、卒業生、そして子どもを連れた近隣の方々が、学園祭に来られていました。感謝しています。
私も本年度で定年を迎え、今回が在職中の最後の学園祭となります。今まで、卒業生の方々がよく来られていたので、お会いすることを楽しみに、学園祭に参加していました。そうしましたら、学年を超えて、たくさんの卒業生が来て下さり、久しぶりに笑顔で挨拶を交わし、懐かしい学生時代を一緒に振り返ることができました。ある人から卒業生の年齢の巾はと聞かれましたが、本年で在職39年目を迎えることを考えますと、少なくとも、35年の幅があることになります。
卒業生は、それぞれの思いをもって、大学に戻ってきて下さいます。私が本年で定年を迎えることを知っていて、会いに来て下さった方々もおられるし、自分の仕事での戸惑いを感じながら、相談する方々、ご家族を連れて近況を報告してくれる方々等々、一人ひとりにお会いして、私は大きな宝物をもらった気持になりました。
社会で、貧困、孤立等の深刻な問題が広がり、コロナ禍で相互の関係がズタズタにされた今だから、また日本国内だけでなく、世界中で、戦い、自然災害が起こり、皆が不安の中にある今、私は、「大切なもの」「大切なこと」を守っていきたいと思っています。私にとって、ルーテル学院大学・大学院、神学校のネットワークは、もっとも「大切にしたい絆」です。卒業生同士の絆、教職員と卒業生の絆、ルーテル学院の土壌に広がるネットワークは、これからも強められていくと思っています。何故なら、現にコロナ禍にあって、厳しい環境に置かれながら、卒業生は、社会福祉現場、医療現場、教育現場、民間企業、地域、家庭で、それぞれが歩み、働き、また神様から与えられた自分の人生を生き抜いています。それぞれの存在が輝いているのです。だから、出会った一人ひとりから、生きていく勇気を与えられるのです。
ただ、私は39年をふりかえり、ルーテル学院で学生生活を送った皆さんに、何ができたか甚だ不安です。もっと良い教育やアドバイスができたのではないかと反省し、要望に十分答えられないことが多々あったことお詫びしたいという気持が大きい。しかし、今回、多くの卒業生が会いに来て下さり、同時に励ましを頂きました。また来られない卒業生からも、仕事で来られないという返事、健康を心配するメールがたくさん届き、私はただ感謝するのみです。神様がお許しになる限り、非力な私ですが、卒業生の方々と一緒に希望ある未来に向かって歩いていきたいと思っています。
学園祭に来られた方にはお渡ししたクッキーです。多くの方々に届けたいです。