社会福祉関連

大垣市の「ふるさと福祉村」

2017年4月、大垣市を訪問させて頂いた。早崎さんとは、以前からご指導頂いており、小地域福祉活動を丁寧に推進し、住民主体の地域ネットワークを構築している大垣市社協から学ぶことは多い。福祉村の実践をご紹介したい。
青野ふるさと福祉村視察資料最新版2

ふるさと福祉村                             隣接するデイサービスセンター

どうぞお入り下さい。

くつろぐ住民の方々(サービスセンターの方も毎日来られます)

福祉村をささえるボランティの方々と前会長、現会長と役員の方々

協働に基づく地域ケアの推進〜地域ケアネットワークから学ぶ〜

2017年4月22日(土曜日)午後2時より、三鷹ネットワーク大学のシンポジウムが行われました。

コーディネーターは市川で、講師は、以下の方々です。

市川一宏 ルーテル学院大学 学事顧問、大学院研究科長・教授
日本キリスト教社会福祉学会会長、日本地域福祉学会理事、日本社会福祉学会監事。東京都高齢者保健福祉計画策定委員会委員長、共助社会づくりを進めるための検討会委員長、市区の介護保険事業計画等計画委員長現任。
国・都道府県・市区町村の行政、社会福祉協議会、民間団体における計画の策定、実施、評価および調査研究、人材養成等に多数関わる。近年、社会福祉の推進を通したまちづくり、保健医療福祉等の連携、共生・参加型社会における福祉政策と実践の統合に関する研究を進めている。
名和田是彦氏 法政大学法学部政治学科 教授
1955年山口県生まれ。東京大学法学部卒業。横浜市立大学、東京都立大学を経て2005年4月より法政大学法学部教授。横浜市港南区の港南台タウンカフェを中心に市民活動に関わり、地域コミュニティの研究を行っている。1993年~95年ドイツ留学以来しばしばドイツを訪れ、日独比較の観点からコミュニティを研究。また、福祉の仕事も多く、横浜市地域福祉保健計画策定・推進委員会委員長、社会福祉法人たすけあいゆい理事などを務めている。
土山坦氏 地域ケアネットワーク・東部会長、三鷹市東部地区住民協議会会長
1953年日本国有鉄道入社。本社、新幹線総局、首都圏管理局勤務、韓国鉄道庁出向。2005年東部地区住民協議会総務部会長、09年同副会長、11年地域ケアネットワーク・東部会長、2013年東部地区住民協議会会長。
濱仲純子氏 三鷹市健康福祉部長
1985年三鷹市入庁。2010年4月に子ども政策部子育て支援課長に着任、子ども・子育て支援新制度の導入に携わる。14年4月からは健康福祉部調整担当部長兼地域福祉課長として地域福祉分野を所管、16年4月から現職。

私は、以下のことを申し上げさせて頂きました。
①三鷹という地域特性を大切に、今までの取り組みを最大限尊重して、各コミュニティごとに地域福祉推進計画があって良い。そこで育ててきた木に、新しい木を紡ぐ、「接ぎ木型地域福祉」を大切さにすべきである。

②0か100でない実践。0か100かという意味は、やるかやらないかということ。そうではなく、その間に、1から99の活動があるのであり、それらを一つひとつ大切にして頂きたい。
③互いの理解から始まる協働、それぞれの活動を学ぶことによって生まれる理解が、コミュニティの創生に繋がる。
④地域福祉活動が広がるために必要なことは、各活動者の自主的活動と、それが生まれる環境を整備すること。行政が進める「頑張る地域支援プロジェクト」、社協が応援するふれあいいきいきサロン等の支援がより強められることが必要。
⑤地域にある資源を掘り起こそう。
「人」問題解決に取り組む当事者、医師、保健師、社会福祉士・ケアワーカー・ケアマネジメント等の専門職、住民、ボランティアといった保健医療福祉等に関わる広い人材

「もの」保健・医療・福祉・教育・公民館等の施設、サービス・活動、物品はもちろん、住民関係、地域関係、またボランティア協議会、医療保健福祉等の専門職ネットワーク等のネットワーク

「金」 補助金・委託金、寄付金、収益、研究補助金

「とき」就業時間、ボランティアが活動する時間。課題を共有化し、取り組むチャンス

「知らせ」上記の資源情報、サービス利用者情報、相談窓口における情報等のニーズ情報、計画策定に必要な統計等の管理情報

共同募金運動70年記念 平成28年福岡県社会福祉大会

2016年10月26日、クローバープラザ アリーナ棟 大ホールで、

平成28年福岡県社会福祉大会が行われ、多世代交流・共生型まちづくりというテーマで話をさせて頂きました。その内容を、福岡県社協がまとめて下さいました。感謝しています。

抜粋ふくおかのふくし160号

2016年度岩手県市町村民生委員児童委員協議会会長・副会長研修会

2017年2月、花巻で、研修会が開催されました。今回の研修は、2013年度に続く2回目です。

東日本大震災で、たくさんの民生委員の方々が亡くなられました。民生委員ご自身で一旦は避難場所にたどり着くことができたものの、相談相手の住民がおられないことを心配し、その方の自宅に戻り、そこで津波に遭われた多くの方々がおられたことを知っています。だからこそ、私は、感謝の気持ちを込め、講演の前日の食事会の時に、東京より持参したお酒をお注ぎすることにしています。今回もお礼を申し上げ、お話をする機会を与えて下さり、感謝しています。

その時の講演内容を、岩手県社協が記録に残して下さいました。感謝です。

岩手2017.2民生委員

新たに民生委員になられた方々へ

2017年度に民生委員制度は100年を迎えます。その時期にあって、一斉改選を経て、新たな体制での活動を始めようとする新任委員の方々へ、「安心して暮らすことのできる地域づくりのために」というテーマでメッセージを書かせて頂きました。私は、2017年度を、住民、関係機関等が、民生委員の方々の役割を十分理解する機会になればと思っています。

民生委員ひろば(新人へ)

ふれあい・いきいきサロン全国研究交流会in埼玉

2016年12月4日、ふれあい・いきいきサロン全国研究交流会in埼玉が開催されました。埼玉県社協は、地域福祉活動を推進する社協であり、長年、ふれあいいきいきサロンの定着に力を注いできました。私も20年近く前から、ボランティアコーディネーター養成講座や社協関係の仕事で、ご一緒に仕事をさせて頂き、感謝しています。

2006年のふれあいいきいきサロンセミナー

今回は、埼玉県社協が、全国研究交流会を実施し、広くサロンの意義を伝え、全国で実際に行っているサロン活動を伝える機会を提供して下さいました。なお、その陰には、一貫して取り組んでこられ、2016年度をもって退職された、埼玉県社協職員辻純子氏の働きがあることは間違いありません。本当にご苦労様でした。

埼玉県サロン2016

多者協働の場づくりに向けて〜ボランティア・市民活動支援のための体制整備・協働のネットワークづくりのヒント〜

2016年度は、全国ボランティア・市民活動センターの運営委員長の責任を担い、ボランティア活動のあり方について、学ぶ機会を与えられました。報告書『多者協働の場づくりに向けて〜ボランティアボランティア・市民活動支援のための体制整備・協働のネットワークづくりのヒント〜』は、若き実践者、研究者を加えた調査研究報告書である。調査対象は、都道府県・指定都市範疇の三重県ボランティアセンター、京都市福祉ボランティアセンター、市区町村範疇の調布市市民活動支援センター、小諸市市民活動・ボランティアサポートセンター(愛称ぼらせんこもろ)、志布志市社会福祉協議会志布志市ボランティアセンター、南富良野町ボランティアセンター、NPOの範疇の山口市市民活動支援センター さぽらんて、あきた中央市民活動サポートセンター、秋田県ゆとり生活創造センター遊学舎と広範囲に及び、その実績を検証しています。

是非、お読み下さい。

2016年度全社協報告書

 

農業協同組合の地域福祉

農業協同組合が、有力な構成員であった方々の高齢化の問題に本格的に取り組んでいる。その取り組みの一部を紹介します。。

日本農業新聞

 

未来の都市を創る市長の会(2016年8月)

2016年8月、宮崎市において、「未来の都市を創る市長の会」が宮崎市において開催された。私にとって、宮崎市の戸敷市長は、佐土原町長時代からご指導いただいた方であり、調布市の長友市長は、日頃から御指導いただいている。また、岐阜市の細野市長に初めてお会いし、リーダーとしての手腕に感銘を覚えた。良き経験でした。

市川先生記事

笛吹市社会福祉協議会地域福祉活動計画策定プロセス

社会福祉協議会が住民等とともに策定する地域福祉活動計画は、その策定プロセスを大切にすることとが不可欠である。そもそも、住民や、保健医療福祉に関わる専門職、専門機関に留まらず、地域にある教育機関、ボランティア、民生委員児童委員、町会、商工会、農協等との協働を図り、地域を耕していかなければ、課題の解決にはほど遠い。したがって、地域座談会等で開催し、課題を共有し、築いていく地域の姿を描き、それぞれの役割を確認していく協働作業をするかしないかは、地域福祉活動計画が実現できるかできないかの分岐点である。

笛吹市社会福祉協議会は、地域に根ざした社協を目指し、活動計画の作成を行っている。その実績を掲載します。

はじめまして、笛吹市社会福祉協議会です。

私達は、今年6月から市川一宏先生に、第3次地域福祉活動計画策定の特別アドバイザーをお願いしています。そこで、私達が市川先生にご指導いただいて実践した「地域座談会」の様子をご報告させていただきます。

「住民のムーブメントが感じられない。」「住民の同意は得ているの?」私達の計画策定における本当の作業は、市川先生のこの言葉から始まりました。今年の8月のことでした。私達が、住民に計画の意義をきちんと伝えてこなかったことや、住民と共に作り、それを根拠に、活動実践を進めていくことの意識に欠けていたことが反省としてありました。そこで、住民主体の原則を改めて意識化し、直接、住民の声を聞き、住民とともに活動することを具体化した計画の策定を行うことを目的として、市川先生のご指導により、「住民座談会の開催」を行なうこととなりました。

9月15日、笛吹市において、「第2回地域福祉活動計画策定委員会」が開催され、市川先生に「多世代交流・共生のまちづくりの実現における地域福祉活動計画策定の意義について」の講義をしていただきました。また、特別アドバイザーとして、委員の皆さんにその意義と策定委員の役割についてお話していただきました。

同日、策定委員会の時間をはさんで、笛吹市社協職員が、計画策定の意義を改めて市川先生から学び、また、住民との協働を実現するための一歩として「住民座談会の運営方法」を具体的に学びました。

先生のご講義を聞いて、社協職員としての意識と姿勢を改めて学びました。

先生から、学んだ職員たちは、早速、「住民座談会」の開催に向けて動き出しました。KJ法による実際の座談会の運営方法を学びました。2時間で、いかに住民の意見を聞き取ることができるか、皆真剣に学びました。

先生から、学んだ職員たちは、早速、「住民座談会」の開催に向けて動き出しました。笛吹市は、7つの町が合併しており、笛吹市社会福祉協議会(以下、笛吹社協という)は、7つの地域事務所に職員を配置して、各町の特性に応じた地域づくりを推進しています。そこで、7つの町の地域福祉推進委員会で、まず最初に,地域福祉活動計画についての説明を住民の皆さんに行い、住民主体で計画策定することをご理解いただき、座談会開催について同意をいただきました。そこまでの準備を11月までに行ないました。

11月14日・15日、いよいよ住民座談会の本番です。

特別アドバイザーの市川先生は、笛吹市においでくださり、2日間にかけて、2町の座談会に実際に参加して、直接指導をしてくださいました。開催時間前には、運営についてスケジュールの立て方、住民への配慮、まとめ方などについて、職員と綿密に打合せをしていただき、ご指導をいただきました。

座談会では、住民の皆さんへの直接のアドバイスもしていただきました。

住民の皆さんは、先生の貴重なアドバイスを真剣に耳を傾けていました。市川先生のお話は、どこでも住民に大人気で、「先生に『ボランティアは自分のためにするんですよ』と、励ましてもらった。」というボランティアさんや「先生のお話を聞いて、自分にも何かできると思った。」と住民達が楽しそうに話していました。

「昔のように、縁側でお茶を皆で飲みたいね」「近所でどうやって声をかけていいかわからない家がある」「子ども達が笑顔で育つといいね」などたくさんのご意見が住民の皆さんから出されて、当初、どうなることかと心配していた職員も驚くほど活発な座談会になりました。住民の皆さんの声は、そのまま7つの町の「こんなまちだったらいいな・・〇〇町のまちづくり」という活動計画にすることを皆さんと約束し、また、笛吹市全体の活動計画の資料とさせていただくことをお伝えしました。

座談会を終えた住民の皆さんからは「楽しかった。自分の地域のことを話せて本当に良かった」「子ども達に、今のふるさとを残していってやりたいね。」「声をかけたりして、簡単なことから始めればいいんだね」など、たくさんの意見が聞かれました。また、座談会を開催したことで、職員は、住民の皆さんと共に地域づくりを始めることができたとの一体感を感じることができました。

12月15日現在、6つの町の座談会が終了しています。山間の過疎の町、温泉街のある繁華街のある町・・・7つの町の住民が、それぞれに、皆「幸せになりたい」と願う気持ちをもっていることを職員は直接聞かせていただきました。この気持ちを大切に受け止めて、今後はその実現に向けて、一緒に地域づくりを進めていきたいと改めて考えているところです。

さて、「住民のムーブメントが感じられない」・・・市川先生のご助言で始まった、私達の本当の活動は始まったばかりです。住民の皆さんから「自分の地域でも座談会を開いて話し合いたい。」とのうれしい申し出もありました。これからもムーブメントを起こし続けられるように頑張っていきたいと考えています。

市川先生には、組織として、職員を育てて指導する上での大切なことと、何より住民を一番に考えることの大切さを改めて教えていただきました。それは、先生のご講義だけでなく、座談会の終了時に、職員と一緒に、住民のひとりひとりに丁寧に挨拶をされていた姿からもしっかりと教えていただきました。極度の緊張から、涙した職員に、市川先生がそっとハンカチを差し出して「よく頑張ってますよ。大丈夫」と励ましていただいたことを職員一同忘れないでしょう。

市川先生に心より感謝申し上げます。また、これからも、ご指導をお願いたします。笛吹社協の地域福祉活動計画が、住民のための活動計画として、すばらしいものとなるように職員一同頑張って参ります。

(笛吹市社会福祉協議会 事務局次長 古屋)

笛吹20174

過分な評価を頂いて、私も感謝しています。そして、これからが本番。私も汗をかきたいと覚悟を決めています。(市川記)