社会福祉関連
長野県の民生委員・児童委員の働きは、地域に根ざしたものであり、その実績は高く評価されている。前日、栃木県から上田に出て、バスで鹿教湯温泉に泊まり、丸子町に戻った時の気温は、30度を軽く超えていた。町役場でバスをおり、そこから荷物を引き、丸子町文化会館の到着した時には、広い長野県内の市町村からたくさんの民生委員・児童委員の方々が来られていた。講演とシンポジウムの間、その熱い情熱と、一言ものがさず聞こうとなさる姿勢に感銘を受けた。
テーマは、「地域に密着し、地域にこだわる活動」である。かって、小金井市のケアマネジメント研究会の責任者を3年にわたり担わせていただいた時、最後の会議で、参加しておられたボランティアの方から本をいただいた。その方は、佐久の病院長を長く続けられ、疾病率の高かった長野が健康推進県となる原動力となった若月先生の娘さんで、いただいた本は、若月先生の論文を集めたものであった。何かと長野とは縁がある。
<概要>
- 直面する地域福祉問題
- 介護・養育→(家族・地域関係の喪失と無理解)→虐待
- 孤立→問題の潜在化と深刻化→老化の進行や疾病の急激な悪化
- 家族負担→世間体・誤った介護者の意識・介護されるものの自立意識のなさ→介護地獄
- 学校・家庭以外の止まり木がない→出会いの場の限定と孤独感→非行・不満・閉じこもり
- 社会福祉における小地域福祉活動=住民が取り組む地域福祉活動とは何か
- 地域福祉活動の担い手=民生児童委員・福祉推進員に期待される役割
- 地域を耕すための連携
投稿日 05年01月04日[火] 11:50 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
2004年10月7日、三重県社会福祉大会の講演をさせていただいた。テーマは、「今日の社会福祉の目指すもの~地域福祉型福祉サービスの展開~」である。とくに日常生活の拠点である地域で、生活を支え、支え合うシステムをつくる試みを軸に事例を通してお話しした。
大会の数日前、台風により、洪水がおき、三重県南部の地域は、甚大な被害を受けた。また三重県内のいくつかの市町村では合併が進められ、その調整に大きな時間を要していた。しかし、そのような状態にあっても、各地から600~700名の方々が来られ、身が引き締まる思いがした。
私にとって、三重県は友人の多い県の一つであり、今まで県内のいくつかの市町村を訪問させていただいた。県社協がある津市には、毎年来させていただいているが、その他、四日市、伊勢、上野、菰野、鳥羽等々に行った。なかでも、三重県のもっとも南部の郡に日帰りでの講演は、私にとってとても印象深い。自宅から東京駅まで約1時間、東京駅から名古屋駅まで2時間、さらに名古屋駅から現地まで特急で3時間、片道6時間を往復した経験がある。確かに限定された空間ではあるが、実体験に基づいて地域を考えることは、大切である。そして友人の若手医師が、故郷であるその地でいずれは開業しようと考えており、その意味でも親しみ深い。車窓から見える景色や生活の場は多様であり、美しいが、利便性としては必ずしも都市型のようには行かない。しかし、年に欠落している地域への愛着性、住民間や職場との関係性においては、住みやすい場所である。地域福祉とは、各地域の固有性、地域的特性や地域の文化を大切にすることから始めるのであり、「金太郎飴」のようにどこを切っても同じ姿というものではない。各地域の強さと弱点を理解し、課題を共有化して臨むことからはじまる。したがって。強みは活用課題、弱点に対応課題である。
生活基盤を基点においた地域福祉活動が求められているのであり、合併をしても決してその活動の意味は変わらない。
- 小地域福祉活動=住民が取り組む地域福祉活動とは何か
小地域ごとに地区社会福祉協議会またはそれに代わる基盤組織を設置する。 - ふれあい・いきいきサロンの広がり
- 見守り・友愛活動等の住民活動・生活環境の改善(雪下ろし含む)と市民型ボランティア活動
- 住民参加型在宅福祉サービス供給組織の変化
- 小規模多機能施設の拡大
以上は、地域密着型、まちづくり、多様な市民・住民参加等の共通の特徴をもっており、地域福祉型福祉サービスの典型的な例と言えよう。
投稿日 04年10月07日[木] 11:06 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
日本海を通る台風の影響で、東京は夜から非常に強い風と雨が自宅の窓を打ちつけた。ここ10年、東京で、自然のこれほどの驚異を思い知らされたことがあっただろうか。私は、ほとんど寝むれなかった。私が眠れないのだから、相当の荒れ方である。しかし、長野までの道のりは、私に適度な眠りと休息の時間を与えてくれた。そして、会場の700名を超える参加者の熱意にふれ、私の早朝の疲れは、充実感へと変わった。長野は、私にお励ましを与えてくれるところである。
長野市は、市町村が合併して大きくなり、今や人口30万人を超える中核都市である。市の面積は広く、地域の特性が多様であるところに特徴がある。現在26地区に地区社協が設置され、その約90%に1,500人近くの福祉推進員が配置されている。小地域の活動が盛んな地区社協が多く、相談・見守りなどの活動、情報伝達活動、ボランティアの仲間づくり活動、配食サービス等を行う。
講演は、「住民参加による小地域活動」。各地の事例を紹介しながら、各地域にあった小地域活動に取り組みことの大切さをお伝えした。その後は、福祉推進員研修会活動事例報告が行われた。
事例報告のねらい
地域にはこんな課題があり、こんな取り組みが行われている。でも、それは個人の気づきやちょっとしたきっかけから始めたことだ。福祉推進員も何をしたらいいかわからないと悩んでいないで、気づいたことで、自分でできそうなことからはじめてみようと思ってもらうように具体的な事例を報告する。
その事例がどんな意味を持つのか、個人から始まる地域活動、個人の思いついた活動から始まる地域活動がたくさんあることに気づいてもらうために、事例をつなぐためのコーディネーターをおく。
●活動事例報告コーディネーターは 香山篤美さん
夢空間松代のまちと心を育てる会事務局長
長野市ボランティアセンター運営委員
● 活動事例報告者
- *障害者の自立と地域で暮らすことについて考えてもらう
「自分たちのことを知ってもらうために<地域にとけこみ隊>を企画した」 中條幸恵さん - 中條さんは、重度の障害者で身障住宅にひとり暮らしをしている人です。仲間と地域の人に自分たちのことを知ってもらおうと、子どもたち向けにビデオ上映会を開き、交流活動を進め、障害者が地域で暮らすことを追い求めている。現在、長野市地域福祉計画策定市民作業部会で活躍中
- *外国籍の人も地域で暮らしていることに気づいてもらう
「外国籍の人のお産に立ち会ったことから始まった地域助け合い」 青木とし江さん - 解散した婦人会の会員をベースにかぜっこの会で活躍中。たまたま新聞の記事で目にした、同じ地区に住む外国籍の女性のお産の手助けに協力したのがきっかけで、長野を離れた女性親子と今でも文通が続いている。現在、児童センターなどで絵本の読み聞かせやおやつ作りなどの活動に取り組んでいる。
- *子どもたちにも地域福祉活動はできる、活動を受け入れる側の姿勢も考えてもらう
「地域の子どもと施設がドッキングしてピカピカ雪かき隊が生まれたやすらぎの園」 中島謙二さん - 地域のボランティアや子どもたち(篠ノ井東小学校)を積極的に受け入れているやすらぎの園に、ちびっ子雪かき隊が誕生した。生徒会長に立候補するときの公約にこの奉仕活動を掲げて当選したという。ホームページにも掲載したり子供向けの受け入れを企画するなど受け入れ側の施設の対応が大切という。
■いずれの事例も、組織的に動き始めたものではなく、気づき活動していくうちに組織化されたり広がりがもてるようになってきたものだ。
●コメンテーターは 市川一宏さん ルーテル学院大学学長
感想:中條は、自宅で両親と暮らしていたが、外の出て多くの人と出会いたい、生活を楽しみたいという当たり前の気持ちを抱いて、市内にある身障住宅でひとり暮らしを始めた。地域にとけ込みたいということで、「地域にとけ込み隊」を組織した。きっかけは、団地の当番からはずれていたことに気がついたこと。子育て中の母親を対象に団地の集会室で映画会を行う、またサマーチャレンジボランティアを通して中高生との関わりが増えた。心の垣根(意識)は出会いによって変わる。出会いは、違いを認め合いながら、理解しあう機会である。青少年自身も、出会いによって、生きていくことを学び、成長していく。それを地域も担うのであって、人と人とをつなぐ役割を社協は果たしていた。
青木さんは、若い子育て世帯が多い地区で、「地域の子どもは地域で育てよう」という意図を持って、風っ子の会を立ち上げた。短期の仕事のために、はじめて長野市の移ってきた夫婦。出産間近の中国出身の日本語を十分話せない妻と山形出身の夫。お産の不安と孤独感が夫婦を襲う。その危機を、大変さを理解した人々がいて、言葉のハンディを表情やアクションで補い、夫婦のお産後に寄りそった。私は、大変さを共感する感性と、見過ごせない思いやり、そして気負わない普段着の活動に感動を覚えた。
中島さんは、やすらぎの園(特別養護老人ホーム)の施設長。閉じこもりがちな子どもが、サマーチャレンジのボランティアを通して徐々に育っていく姿を見つめ続ける。地域との交流を大切にする。施設は、地域福祉を進める主体であり、住民は、施設を育てる主体である。私がよく使う言葉が、「老いをともに生きる」。その意味は、高齢者から学びながら生きることであり、また自分自身も、一歩一歩、老いの山に向かって登っていくことを言う。今、「ありがとう」という感動する気持ちを子どもの心にともそうとする中島さんや職員がここにおられる。ホームページも若者の視点を入れており、なかなかのもの。
このような活動の広がりは、どのように生まれるのだろうか。私はこう思う。
- 広がりは、気づきを大切にすることによって生まれる
- 広がりは、はじめの一歩を踏み出すことによって進む
- 広がりは、出会いを大切にし、違いを理解することによって強められる
- 広がりは、普段着の働きによって継続する
- 広がりは、各地区にある思い、つながり、仲間づくりを掘り起こし、活かすことによって大きく伸びる。
- 広がりは、良いことを良いことと認め、誇りを持って発信し続け、出会いを繰り返していくことによって、新たな段階に達する<
li>広がりは、感動の心を互いに大切にしあうことによって、勇気を生み出す
投稿日 04年08月31日[火] 11:50 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
東京で最高気温39.8度を記録した時は、私は東京駅の新幹線のプラットホームでその暑さを体感し、栃木に向かった。10数分、東京駅の新幹線ホームで味わった異常な気温と湿気に比べると、宇都宮の気温は、自然の夏を感じさせた。しかし、私は宇都宮駅で、自分のネクタイを買うつもりでいたが、残念ながら買うことはできなかった。その周辺に、紳士服の店がなかったからである。栃木県全域は違うと思うが、県庁所在地の変化はめまぐるしい。
確かに、足利銀行の今後の動向が、栃木県に与える影響は少なくない。だからこそ、今それを静観するのではなく、地域の存続をかけ、講演のテーマである「地域社会の機能の活性化」~住民が共に支えあう福祉のまちづくり~をめざしてほしい。自立意識は確実に成長しているから。
今回の主要な内容は、以下の通り。
- 地域の社会資源を掘り起こす
- 施設も地域の重要な資源
- 問題が発生する場を、予防、解決の場に
- みんなで創り上げる参加型社会=住民も担い手
- 協働は地域の宝=住民、社協・社会福祉法人・NPO等の民間団体、行政等との「協働」
- 保健、医療、福祉、教育、住宅等の関わりによるまちづくり
- 地域性の尊重と生活の質の確保
- 自立支援の意味
- 「バリアフリー」とは?
- 人に優しい街づくり
- 地域にあるとまり木
- 新しい地域福祉と福祉まちづくり
- 道路・公園等の整備
- 公共施設のバリアフリー化(ハートビル法)
- 民間の建設物・一般住宅のバリアフリー化
- 公共交通機関のバリアフリー化
- 地域や企業への啓発活動、広報
- 防災
- その他
- 「福祉でまちづくり」の可能性
前日、大学にとって大切な、卒業生たちと会った。1時間以上もかけて、来た卒業生もいる。ほんとうに彼らは、栃木県を愛して、ここに住んでいる。だからこそ、誇りを持って、東京の縮小版でなく、関東から全国に発信する福祉のまちづくり構想を打ち出してほしい。そのための応援は惜しまない。
帰りに寄ったカトリックの聖堂の大きさと、伝統の強さを感じ、帰途についた。
2004年7月
宇都宮カトリック聖堂
栃木県卒業生諸君
投稿日 04年07月24日[土] 11:50 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
2004年7月8・9日、岐阜観光ホテルにおいて、「市町村社会福祉協議会とその経営戦略を考える」という総合テーマで社会福祉協議会職員研究集会が行われた。基調説明を依頼いただき、社会福祉協議会の存在意義という本質的議論とともに、マネジメントの基本をお話しした。
多数の社協関係の参加者がおられたが、見てみるとは、いままで良く知っている職員の他の大多数がはじめて会う職員。私の記憶力の問題と、狭い行動範囲の問題があることは当然として、新しい職員が多いことを実感した。社協そもそもの役割に関わる議論が大切に思った。そしてその現実に、東海北陸ブロックの有力な職員が挑んでいる。
講演後の分科会は、以下の通り。
- 第1分科会「在宅福祉サービスの新たな経営について」
- 司会者:早崎正人氏(大垣市社協)
- 助言者:蒔田勝義氏(三重県社協)
- 第2分科会「小地域における地域福祉活動を進めていくために」
- 司会者:久松定昭氏(岐阜市社協)
- 助言者:野田智(富山県社協)
- 第3分科会「総合相談・援助体制の充実に向けて」
- 司会者:荒木篤氏(笠松町社協)
- 助言者:杉本吉弘氏(福井県社協)
- 第4分科会「在宅生活を支えるホームヘルプサービスの運営管理について」
- 司会者:伊藤多津子氏(多治見市社協)
- 助言者:仁地美代氏(石川県ヘルパー協議会)
- 第5分科会「これからのボランティアセンターの機能強化について」
- 司会者:中川淳一氏(高山市社協)
- 助言者:水野初代氏(愛知県社協)
私は、基調説明の中で、社協の基本的役割を説明し、以下の基本的な経営戦略とともに、具体的な対応と課題を、実績を踏まえて述べた。
- 住民主体の原則
利用者=地域社会の一員としての参加
多様な参加=計画・サービスの提供・評価等
住民のニーズに敏感に
- 利用者支援の原則
利用者の意向を尊重し、利用者の立場に立った、選択できる複数の情報の提供
地域福祉権利擁護事業
総合相談
住民の利用者としての意識の向上をめざす啓発活動
苦情対応
- 経営の原則
経営基盤の自主的な強化と福祉サービスの質の向上および事業経営の透明性
社協が企画力をもち、必要な事業を行政に交渉して実施していく姿勢
委託等の事業のメリットを最大限活用していく姿勢
社協が直接的な実施者にならずとも、地域の人・機関、サービス、財源、情報等と連携していく姿勢
組織基盤の強化は優先的事項
社協の姿が見失われてはならない。全国に広がる実践を踏まえて、各ブロック単位で行われている研修を評価したい。なぜなら、優れた職員がいて、それぞれに研修の担当を担っているから。各分科会の司会や助言者を見ると、私がまずお教えを請うべきである。
時間の許す限り、懇親会にも出させていただいた。懐かしい顔と会いながら、互いに励まし合った。言葉は悪いが、「戦友」である。また、何人もの若手が話しに来てくれた。彼らの姿を見て思う。社協にしか通じない常識は非常識。そして彼らの柔軟な発想を理由もなく抑えるならば、責任者は説明責任を負うべきである。
投稿日 04年07月10日[土] 11:50 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
岐阜県大垣市の隣の垂井町にある「あゆみの家」の33周年記念講演と午後は、ふるさと福祉村の開村式の講演のご依頼を受けた。あゆみの家は、昭和46(1971)年に、3名の知的障害もしくは身体障害をおもちに方と、3名の職員により、無認可で始められた。無認可とは、公的な援助がいっさいないことを意味する。
「現実に、ほんとうに困っている人がいるのだから、必要がある人は受け入れよう」という姿勢に対し、当時の行政担当者から、「勝手なことをしてもらっては困る。必要な人はもう施設に入っているから、求めている人はだれもいません」と言われていたそうである。
しかし、現在の社会福祉法人あゆみの家は、通所施設をつくり、住宅をつくり、親が育てられない子どもの入所施設をつくり、作業所を地域に点在させ、ホームヘルプサービスも行っている。記念日には、約200人の方々で、会場がいっぱいになった。
私が、記念会の会場に入ると、最前列からひかれた絨毯には、たくさんの利用者の方々が座られていた。私は、講演の原稿をすべて壇上に起き、横で話すことにした。利用者にわからない話は、意味がないと思ったからである。いつも以上に神経をすり減らし、午後の講演が終わり、後ろの席に着いたときには、すぐに皆にはばかることもなく、居眠りをしていた。ただ、利用者がこんなに一生懸命聞いていたことは、今までになかったと聞き、私は感謝した。私にとって、まさに隣人に話しかける意味を学ぶ時であった。
残念であるが、「あゆみの家」の創設者であるボーマン先生は、記念日を迎えることなく、3月にお亡くなりになられた。近年、アルツハイマー型老年痴呆にかかっておられ、物忘れが異常に多かったとお聞きした。「あなたはだれですか」と妻に聞き、「私はあなたの助け人です。そして妻です」というと、先生はほんとうに良かったという顔を、しばらくなさったそうである。また、夜、整然と説教なさる、祈りをする。いつもは、言葉も意味不明なのに。介助を受けたトイレの中で、祈り続ける。神に感謝する。祈りを求められた時は、かっての調子とまったく変わりなく、祈りを続ける。夫人は、それをgift of God、「神の贈り物」と言われた。まさに神から与えられた贈り物。そして、神によって思いやりが作り上げられた。そこには、記憶の範囲を超えた輝きがある。
投稿日 04年04月07日[水] 12:06 AM | カテゴリー: 社会福祉関連
2003年10月、基調講演「地域で支え合う福祉とは?」、シンポジウム「佐土原町の地域福祉の発展を考える」のご依頼を戴いた。佐土原町とは、以前から戸敷正町長を存じ上げていたこともあり、2度目の講演である。
講演では、特に、以下の点を強調した。
- 「地域で支え合う」意味とは?
- 必要なコミュニティ=生活問題を共有し、共感の持ち続けること
- 各地区・個々人の違いを知る(日常生活の場)こと
資源(サービス、活動、人材、施設=場、情報、関係)の開発
地域の個性の尊重
- 『自』=自立支援・自己実現を大切にし、住民も当事者であること
- 参加型の社会づくり、バリアフリーの社会づくりをめざすこと
人を大切にする社会づくり(円熟した社会へ)
- 5.相手の意思を尊重し、相手に合わせたサービス・活動が原点
利用者の権利と利用者を見守り、支え、代弁する市民の必要性
- 「必要な連携」
- 教育関係とボランティア
若い世代に必要な社会的体験、
家庭、学校の他のもうひとつの居場所の必要性
「生きる力」の創造
- 人と人、活動と活動、思いと思いを結ぶ
活動の多様性を開拓する
多様な機会の提供する
ボランティアと専門職が連携する
- 保健、医療、福祉、環境、まちづくり等の連携
縦割りの弊害を解決するためには、血の通った住民の視点でとらえ直すことが必要 - 新たな行政、社協、社会福祉法人の役割
つなぐ人、調整する人の役割が大切
今、佐土原も合併に取り組んでいる。確か、合併が必要な市町村もあろう。しかし、伝統的な地域文化、住民同士の普段のつながり、地域生活の営みが消え去ることが良いのであろうかと考える。例えば、社会福祉の領域においても、様々な疑問が出されてきた。「障害者のNはいるが、Nである個人はいない。家庭と施設の間に地域がない」「老いていくなかで、ほっとできる場所、安心できる場所が地域に減っている。高齢者が築いてきた高齢者文化とは何か」
合併が目的ではなく、地域での生活を基軸にした町の再編が目的であるはず。アイデンティティをもてない地域を創るならば、そこでは確実に孤立の問題が広がり、かつ犯罪の発生率が急増することはすでに実証済み。
砂土原は、宮崎市との合併協議の中で、福祉特区を申請している。この取り組みは、地域福祉の原点である地域生活と地域文化を基盤にしたまちづくりを目指したものである。自分らしく安心して生きていきたいという願いを実現する新たな取り組みでもある。応援したい。
投稿日 03年10月04日[土] 11:50 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
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