市区町村社会福祉協議会会長・常務理事・事務局長研修会(2012年)

2012年夏、福岡県市区町村社会福祉協議会会長・常務理事・事務局長研修会の講演の機会を頂きました。私にとっては、お世話になった方々で、講演の機会を頂いたことは、本当に感謝でした。 しかし、2日間の予定は、福岡県内の水害の影響もあり1日に縮められました。要項は以下の通りです。 平成24年度市区町村社会福祉協議会会長・常務理事・事務局長研修会

1 趣 旨 昨年3月に発生した東日本大震災では、地域のつながりの重要性が再認識されるとともに、NPOや市民団体などによる活発な災害ボランティア活動が展開される中で、その拠点となる災害ボランティアセンターの運営とコーディネート役を担う社協の存在や役割も改めて見直される機会となりました。 一方で、少子高齢化の進行などにより地域社会や家族形態が変容するなか、社協の強みであるネットワークを活かした地域福祉活動の充実が求められています。 さらに、地方財政が逼迫するなかで、補助金・委託金の削減により社協経営は厳しさを増しており、組織体制の強化や事業の活性化を図ることもままならない状況ですが、地域主権改革等中央情勢を注視しつつ、地域のニーズの変化に柔軟に対応していくことが重要となってきています。 本年度は、社会福祉諸制度の動向を踏まえ、東日本大震災を通して見えてきた社協の役割や今後の展望等について共通認識を図ることを目的に開催します。

2 主 催 社会福祉法人 福岡県社会福祉協議会

3 開催日 平成24年8月1日(水)

4 会 場 ホテルパーレンス小野屋

5 参加対象 市区町村社会福祉協議会会長、常務理事、事務局長

6 内  容

11:00 〔開  会〕

挨拶・オリエンテーション

11:10 〔報  告] 「市区町村社会福祉協議会の現状と課題」 報告者 福岡県社会福祉協議会

11:25 〔事業説明〕 市区町村社協に関する本会事業の説明  説明者 福岡県社会福祉協議会

13:00 〔実践報告〕 テーマ①「災害に備えた関係機関・団体との連携について」 報告者 大刀洗町社会福祉協議会 事務局長 村山 真知子 氏

テーマ②「これからの人材育成、業務改善と効率化」 報告者 宮崎県都城市社会福祉協議会 総務課副参事兼法人係長 櫻田 賢治 氏

14:10 〔講  演〕

「東日本大震災を踏まえ、今後の社協のあり方を考える」 講師 ルーテル学院大学 学長 市川 一宏 氏

事業説明の時に、私は現地に到着しました。研修会は、福岡県の市町村が被災しており、2日も予定を1日に短縮されることになりました。事業報告で、福岡県内の被災地に、福島県内の職員が応援に来ることを知りました。しかもそのメンバーが、よく知っている職員と分かり、私は、講演の終了後に、福島から来た職員の方々に会いたいとお願いし、福岡県八女市社会福祉協議会災害ボランティアセンターを訪問しました。そこで、福島県社協の職員、福島県相馬市ボランティアセンター所長等とお会いしました。皆さんは、九州からの東日本大震災への応援に対して、感謝し、自分たちができることをしたいと、福岡県内のもっとも被害が大きかった八女市に、何時間もかけてやって来ました。私は、福岡県内の地元の焼酎を渡し、健康が守られ、ボランティアとして、精一杯頑張ってほしいと、伝えました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

下の写真は、福島県相馬市の被害に遭った海岸、そしてボランティアセンターの建物です。私が訪問した2012年4月には、センターの壁に、絵手紙が飾られていました。それは、少しでも早い復興を願い、送られてきたその一枚一枚に込められた思いに感動しました。そして、支援に対する感謝をもって、福岡県八女市に来た皆さんの思いを忘れることはできません。

10日近いボランティアを終え、福島に帰った彼らから、連絡がありました。「無事に帰りました。活動を終えた後、みんなで飲みました。ありがとうございました。」という電話に、私は、助け合って生きること、恩を返し続ける姿に、日本が失った絆、個々への思いやり、自然な助け合いの姿を見ました。日々、その絆を紡いでいくことが、日本の明日を切り開きます。

当日は、朝倉市のホテルパーレンス小野屋に泊めて頂きました。朝倉市のこの場所は、大雨の影響を受けた土地です。いち早く、被害に対する対応ができた地域です。私が宿泊したようなすばらしいホテルがあるのですが、必ずしも街自体がすべて活気があるわけではありません。

しかし、朝早く、部屋から見ていると、一人の若者が、自転車に乗って、目的地に急ぐ姿を見ました。私は、当たり前の日常生活に感動しました。一人ひとりが、自転車に乗り、それぞれの目的地の向かって、必死に歩んでいる。その心があれば、日本の復興は可能だと思います。今、そのエネルギーが、日本には必要とされていると思っています。