2022年度民生委員大学

2023年2月2日・3日と、ロフォス湘南で民生委員大学が開講されました。事務局と相談しながらたてたプログラムで、完成度が高いと思っています。ただ、この数年の研修、会議で、私が感じていることですが、民生委員児童委員が置かれている状況、直面している課題は、大分様変わりしているような気がします。新人の会長が予想以上に増えているのも、その一つの現象でしょう。「靴に足を合わせる」のではなく、「足に靴を合わせる」支援を具体的に検討していくことが必要に思っています。4月に発行するVIEWでは、①民生委員児童委員活動の基本を皆で学び、単位民児協の運営に活かすこと、②地域ケアに民生員児童委員活動を位置づけ、具体的な役割分担、相互の支援関係を明確にし、協働した取り組みを強化すること、の必要性を書かせて頂きました。今後ともご指導下さい。

恩師と親しい先輩と

第7期三鷹市地域福祉活動計画

2023年3月の初旬、社協の理事会が開催され、本計画を認めて頂きました。今月の末に行われる評議員会の決議によって、正式に認められます。そのことを前提に、案として掲示させて頂きます。

策定委員の方々、調査に協力して下さった方々、社協職員が、誠実に現状を把握し、可能で、かつ有効的な取り組みが提案されています。dropboxから見ることができます。

もし皆様の取り組み、活動の参考になるのでしたら、策定に関わった私たちも、うれしく思います。

共に啓発し合いながら、希望ある明日を築いていきましょう。

https://www.dropbox.com/s/cwttyyogya975of/%E4%B8%89%E9%B7%B9%E5%B8%82%E7%A4%BE%E5%8D%94%E7%AC%AC%E2%85%A6%E5%9B%9E%E8%A8%88%E7%94%BB.docx?dl=0

三鷹市ほのぼのねっと30周年記念

1992年に創設された「ほのぼのネットワーク」は、30年の歴史を刻んできました。それを記念する会が、たくさんの関係者の参加のもと、盛大に行われました。私は、ご依頼を受け、記念講演をさせて頂きました。

ほのぼのネットへの期待、互いに支え合い、地域を耕して30年 ほのぼのネットの実績が明日の三鷹を拓く

1.私たちにとっての1992年(設立当初の状況

①社会状況

②福祉状況

・参加型福祉社会をめざして、市民の福祉活動を支援する基盤づくりを強調された。そして、㋐労働省による勤労者の社会参加としてのボランティア活動の推進施策、㋑個人の豊かな生活のためのボランティア活動の推進施策、㋒各ライフステージにおける学習をすすめるためのボランティア活動推進事業が実施された。

・老人福祉法等八法改正による自治体のサービス実施責任の強調

③三鷹市の状況とほのぼのネットの創設

・高齢化率16%弱

・世帯あたりの家族員数は2.1人弱

・昼間人口は84%で市外へ通勤通学する者も多く、家庭内の介護などの福祉機能の低下がある。さらに近隣の付き合いが減少してきた。

⇒ほのぼのネット活動事業がふれあいのまちづくり事業の地区指定を受ける。

<私が考えるネットの特徴は>

特徴1.地域住民がボランティアとなり地域でボランティア活動を行う「靴に足を合わせるのではなく、足に靴を合わせる活動」

特徴2.自主的な運営、多様な活動「0か100ではない本来の地域福祉活動」

特徴3.社協は住民が主体の地域福祉活動を支援「社協は歌舞伎の黒子である」

参考「ほのぼのネット活動」三鷹市社会福祉協議会海老沢芳宏氏執筆

2.活動を始めて30年という意味を振り返る

  • いくつもの自然災害により、地域の福祉力が問われた。
  • 地域のつながりの希薄化により、孤立化する住民が増加し、行政だけでは対応が難しくなった。共助の必要性が確認されている。
  • 貧困状態にある子ども、家族が増加し、公的支援と共に、様々な支え合いが増えた。ちなみに貧困と孤立は、児童虐待の大きな要因となっている。
  • ハートビル法、交通バリアフリー法、バリアフリー新法等に見られるバリアフリーの社会作りが進められた。
  • 介護保険制度に地域包括ケアシステムが位置づけられ、当事者、住民に等よる支援が重要視された。

<私が考えるほのぼネットの貢献>

①本来の地域福祉活動の原点を守り、地域における定着を進めた。継続が、信頼のネットワークになっている。

②接ぎ木ができる実績。新たな取り組みのほのぼのネットの実績があるから、実現可能になる。「1本の木を植えなければ、砂漠の緑化はなりたたない」そもそもほのぼのネット員は、地域ケアネットの取り組みに貢献なさっておられます。

③ほのぼのネットの活動があるから、心のバリアフリーを含むバリアフリーの社会づくりを目指すことができる。

④どれだけ多くの住民が助けられたか。ご近所同士のインフォーマルなつながりの中で課題がある方を発見してもらい、社協や地域包括支援センターなどにつないでもらうことで適切な支援につなげてもらい、その後も見守りや声かけ、ちょっとした支援をしてもらえている現状を十分評価したい。

・社協職員から一言「ネット員さんが見守りや声かけ、特にお茶会や外出行事などのイベントを行うことで、地域のたくさんの方が笑顔になり幸せな暮らしにつながっていることは非常に大きいと思っており、我々職員としてもネット員の皆さんに感謝しています。」

これらのほのぼのネットワークの実績は、確実に三鷹市の地域福祉の基盤を作り上げてきたと確信しています。

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

皆さん初めまして

99年福祉科卒の雲下(旧姓 北井)加奈と申します。
ルーテルでは社会福祉を専攻し、ご縁あって姉妹校のアメリカオレゴン州にあった

コンコーディア大学に交換留学を経験、日本とアメリカで福祉を学ぶという

貴重な経験をさせていただきました。帰国後、社会福祉士の資格を取って卒業後は

精神科のクリニックにてソーシャルワーカーとして就職。訪問介護を中心としたケアであったため、患者さんだけではなく、ご家族とのコミュニケーションも多くある中で、教科書で勉強しただけの自分にできることの少なさを痛感する毎日でした。

半年ほど経った時に、一度福祉から離れて、外の世界で経験を積もう、と決意し、一般の事業会社に就職しました。当時、「就職氷河期」と言われる時期で、幸いなことに卒業と同時に就職が叶わなかった学生のための支援がありました。人材派遣会社で研修を受け、就職することを前提に半年間派遣社員として企業に派遣されるという救済制度。これを活用して出版社に就職。その後、28歳の時に、ご縁をプラスにする、という願いを込めて「エンプラス」という会社を出版社時代の上司と立ち上げ、今は私が代表を務めています。

エンプラスは2004年の創業以来、日本に仕事で来日される外国人の方の住まいや生活周りのサポートをしている会社です。日本は言語・文化・慣習・手続き的に独特で海外の方からみると生活をするハードルは高い。それでも、少子高齢化が進む日本では今後外国人人材を受け入れていかない事には経済の発展はありません。留学生からも就労人材からも日本よりアメリカやヨーロッパが選ばれている中にあり、優秀な外国人人材に選ばれる国にすることが必要不可欠だという思いから「日本のグローバル化に貢献する」をミッションに掲げ、「More Value,Less Baarrier」(我々の提供価値がバリアを下げる)をヴィジョンに掲げて日本に仕事で来日する外国人の受け入れをワンストップで支援するサービスを展開しています。

空港から荷物一つで入居、入居時には家具や家電、インターネットなどがそろっているサービスアパートメントを都内250室運営しているほか、やはり住まいを中心に、日本語が話せないから、日本人の保証人がいないからという理由で、十分な収入が有るにもかかわらず入居審査に落ちる、という事が無いよう当社が貸主として物件を賃貸するサービスや、銀行口座の開設から携帯電話の契約等の生活を立ち上げるためのサポートなどを日々提供しています。

エンプラス 企業サイト:https://enplus.co.jp/
サービスアパートメントお部屋探しサイト:https://www.tokyoapartments.jp/jp/

素晴らしい蘭を育てる店『すずひろ』

 私は、本年度で定年を迎えます。2023年3月4日に最終講義を迎えるにあたって、紀要に『市川一宏の足跡」という随筆を書きました。それは、私が社会福祉の道に入って、大学院で専門教育を受け、1993年にルーテル学院大学の講師となり、定年をまでの研究歴、教育歴、社会的活動歴を書いたものです。足跡を書くに当たって、自分の歩みが、たくさんの方々に導かれていたと確認できました。そして、たくさんの感謝の気持をもって、新たな歩みを始めていくスタートになりました。

 そこで、卒業生のご家族が経営している蘭のことを思い出し、ある方に送らせて頂きました。受け取った方から、感謝の言葉が寄せられました、蘭の花の美しさ、特別な存在が、受け取った人に笑顔と希望を届けることを実感しました。大切な人に花を贈るなら、少しだけ背伸びをして蘭がいい。また、頼みたいと思います。

https://ran-suzuhiro.com/

ドキュメンタリー映画「帆花」

さて、卒業生から、以下にメールが届きました。よろしければ、ご覧下さい。

ドキュメンタリー映画「帆花」
http://honoka-film.com/
帆花さんお母さん記事

https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/2022-kaiko-honoka-1


95年にルーテル神学大学時代に社会福祉学科に入学し皆さんと同じ場で学んだ卒業生の雲下加奈と申します。
ほのかさんは胎児の時、お母さんのおなかの中で元気に動き回っていたそうです。出産時にへその緒が切れてしまうというハプニングがあり、10分間の心肺停止状態に陥った事で、脳死に近い状態となり、今に至ります。
ほのかさんのお母さんの理佐さんは私の中学・高校の友人で、卒業以来連絡を取っていなかったのですが、彼女がSNSを通してほのかさんとのお家暮らしを発信していたことから再開を果たしました。何度かご自宅に伺っていますが、ほのかさんの瑞々しい生命力にはいつも元気をもらっています。彼女の周りはほわんと明るく、暖かな空気で包まれているんです。理佐さんは一人でも多くの人にこうしてお家で暮らしている子供がいる、と知って欲しいと願っています。学生の皆さんで興味があればご自宅への見学も歓迎されるそうです。福祉を学ぶ皆さんにとって、とても素敵な出会いになると思います。

よかったらぜひ、記事を通して、映画を通して、そして実際のほのかさんに会うことで何か感じて頂けたらと思います。 

自称ほのかさんの叔母(笑)雲下 加奈

都立練馬高校「ボランティアの日」企画

11月末、都立練馬高校の先生より、ボランティアの日の講演のご依頼を受けました。内容をお聞きすると、全校生徒740名に向けて、約80分の講演をさせて頂けるとのこと。高校生に向けて30分程度のお話をすることは何回もありましたが、さすがに80分、高校1年生から3年生まで満足してもらえる自信はありませんでした。そこで、私は、今までボランティア活動を実践し、また一緒に検討してきた信頼している方々とともに、学生諸君に満足してもらう企画を立てて、実行したいと思いました。

そこで、東京ボランティア・市民活動センターの実績のある方、東京都共助社会を目指す委員会でご一緒に討議してきた生活文化局の方々、練馬区内で様々な実践、研修、生涯学習を実施してきた練馬区ボランティア・地域福祉推進センターの方、そして長く高校におけるボランティア活動の推進に関わられてきた2人の教員の方に呼び掛けさせて頂きました。その文章は、以下の通りです。

「私は、孤立、貧困、災害、戦争等、混乱する社会にあって、困難に直面するたくさんの方々がおられることを学んでいます。そして高校生もたくさんのことを諦め、閉塞感の中に置かれているかもしれないと心配しています。だからこそ、私は、ボランティア活動を通して、大切なもの、大切なこと、すなわち互いの絆の大切さを学んでほしいと思っています。今回、練馬高校より、ボランティアの日に講演をすることを依頼されました。しかし、私の講演だけで練馬高校の学生に満足を与えることはできないと思っています。そこで、今まで一緒にボランティア活動の推進等に関わってきた仲間にご連絡をし、相談しながら、練馬高校の生徒が納得してもらえる企画を考えていきたいと思いました。

なお、今回は、以下のことに留意しています。①当事者の方々から、思いを直接聞いて頂きたいし、ボランティア活動をしている方の活動の思いを知ってほしい。学生に手話、ぼっちゃの意味を理解してもらいたい。②決して希望を失わず、明日に向かって、共に一歩一歩、歩いていく力を育てたい。③それぞれの可能性を考え、活動をしてみたいという気持になってもらいたい。

その依頼に応えて、集まって下さった方が、「練馬高校のボランティアの日を企画した仲間たち」です。準備期間は決して十分ではありませんでしたが、すばらしい企画ができあがりました。プログラムをお示しします。高校生の反応はとても良かったと、練馬高校の先生、ボランティア部の学生からお聞きしました。本年最後のビックな企画を、仲間の方々とご一緒に完成できたことに心より感謝致します。私は幸せ者です。

練馬高校ボランティアの日の講演とワークショップ  (2022年12月22日)レジメ『ボランティア活動とは何ですか』

1.私にとってのボランティア活動(お話) 市川  特色⑴ボランティア活動の可能性は、様々な出来事、人との「出会い」です。  ㋐大学時代のボランティア活動  ㋑練馬高校の学生との出会い

2.ぼっちゃ競技の体験 平野さん、在学生、熊谷さん、市川  特色⑵ボランティア活動の主人公は、活動に関わる皆さんです。

ぼっちゃ選手の平野さんから 『私が申し上げたいことは、「何事も経験してみよう!一歩を踏み出してみよう!」ということです。本日の講演でお話しした、ボランティアやパラスポーツの魅力のひとつはその経験や競技・ふれあいを通して、「多種多様な多くの人たちとの繋がりができる」ことだと思います。これは今後皆さんが進学や就職、社会に出ていくうえでとても貴重な財産になります。「人は、かけがえのない宝」です。これからも様々なボランティアやたくさんのパラスポーツを見聞きし、実際に経験して自分自身の可能性や自分から見える世界(視野)を広げていってください!私も自分ができる事を精一杯取り組んでいきますので、ぜひ一緒に「よりよい未来を創っていきましょう!」』 参考資料『わたしのTOKYO2020-平野』teamsに入っています

3.東京都がめざすこと(ボランティアのチカラ)村田さん  特色⑶ボランティア活動の可能性は、新たな広がりです。

『みなさんは「ボランティア」という言葉からどんなことをイメージしますか。身近にできることから大きな活動まで様々なものがあります。昨年は多くのボランティアがオリンピック・パラリンピックを支えました。そうした活動は社会の役に立つだけでなく、自分のためにもなります。東京都は、「東京ボランティアレガシーネットワーク」などでみなさんを応援しています。皆さんもできることをできる範囲でチャレンジしてみませんか』

4.多様なボランティア活動 熊谷さん  特色⑷ボランティア活動は、時間、場所、内容、方法等きわめて多様な内容です。

『様々な分野・人たちとの出会いが、身近な地域で、東京や日本中で、海外で待っています。活動時間や内容も、また直接活動に参加するだけでない応援(会員になる・グッズを買う・寄付や募金)の方法も様々です。見学や体験からでも大丈夫!ボランティアセンターに何でもきくことができます。teamsに、ガイダンス『ボランティア活動を始めようと思っているあなたへ』『ボランティアの実際 思い立ったがボラ日〜活動するボランティアの生の声』が入っています』

5.手話から学ぶボランティア活動 目黒さん、吉田さん  特色⑸ボランティア活動は、互いに学び、共に歩むことです。

練馬区聴覚障害者協会の目黒和子さんより『身体障害者の中でも、聞こえない人は、障害の様子がわかりにくいため、理解されないことが多くあります。聞こえないというのはいつも何を言われているのかわからないと言うことです。「不幸」ではなく、「不便」です。手話は言語です。手話を覚えてくれるのは有り難いですが、コミュニケーションには手段が色々あります。手話の単語を2つ3つ位覚えてくればよいです。いろいろなコミュニケーション方法についてお話しましたが、『一番大切なのは、相手に伝えたいという気持ち』です。ボランティアから学ぶきっかけを得ることは大事です。積極性(勇気)に  気づく、視野が広がる、価値観の共有、社会のつながりのあり方など、視野は広がります。自分の合う行動を探してください。』

6.最後に 市川、目黒さん  特色⑹ボランティア活動は、「互いの違いを認め合い、共に生きる社会を目指した活動」です。

市川の思い 「一本の木を植えなければ砂漠の緑化は実現できません」

『子ども食堂等に通う子どもたちへ文房具・絵本を』:在学生・全国の卒業生からたくさんの思いが届きました

練馬高校のボランティアの日を企画した仲間たち 市川一宏(ルーテル学院大学)、熊谷紀良(東京ボランティア・市民活動センター)、村田陽次・戸田未央・白善仁(東京都)、河島京美・吉田麻莉子(練馬区ボランティア・地域福祉推進センター)、山下慎司(練馬高校)、正木成昭(赤羽北桜高校)  協力者:平野裕人さん(NECボッチャ部・NECマネジメントパートナー)、目黒和子さん(練馬区聴覚障害者協会)、小川加代子さん、渡邉早苗さん(手話サークル練馬こぶし会)

お願い:ボランティア活動を始める際には、どうぞ、『ボランティア活動を始めようと思っているあなたへ』(東京ボランティア・市民活動センター)を参考にして下さい。

子どもたちにクリスマスプレゼントを

第42回ルーテル学院大学学園祭(愛祭)

11月5日(土曜日)・6日(日曜日)の両日、3年ぶりに愛祭が開催されました。在学生の多くが、学園祭を経験していない中で、試行錯誤しながら準備を進めていました。たいへんであったと聞きました。しかし、両日とも天気が良く、多くの在学生、卒業生、そして子どもを連れた近隣の方々が、学園祭に来られていました。感謝しています。

私も本年度で定年を迎え、今回が在職中の最後の学園祭となります。今まで、卒業生の方々がよく来られていたので、お会いすることを楽しみに、学園祭に参加していました。そうしましたら、学年を超えて、たくさんの卒業生が来て下さり、久しぶりに笑顔で挨拶を交わし、懐かしい学生時代を一緒に振り返ることができました。ある人から卒業生の年齢の巾はと聞かれましたが、本年で在職39年目を迎えることを考えますと、少なくとも、35年の幅があることになります。

卒業生は、それぞれの思いをもって、大学に戻ってきて下さいます。私が本年で定年を迎えることを知っていて、会いに来て下さった方々もおられるし、自分の仕事での戸惑いを感じながら、相談する方々、ご家族を連れて近況を報告してくれる方々等々、一人ひとりにお会いして、私は大きな宝物をもらった気持になりました。

社会で、貧困、孤立等の深刻な問題が広がり、コロナ禍で相互の関係がズタズタにされた今だから、また日本国内だけでなく、世界中で、戦い、自然災害が起こり、皆が不安の中にある今、私は、「大切なもの」「大切なこと」を守っていきたいと思っています。私にとって、ルーテル学院大学・大学院、神学校のネットワークは、もっとも「大切にしたい絆」です。卒業生同士の絆、教職員と卒業生の絆、ルーテル学院の土壌に広がるネットワークは、これからも強められていくと思っています。何故なら、現にコロナ禍にあって、厳しい環境に置かれながら、卒業生は、社会福祉現場、医療現場、教育現場、民間企業、地域、家庭で、それぞれが歩み、働き、また神様から与えられた自分の人生を生き抜いています。それぞれの存在が輝いているのです。だから、出会った一人ひとりから、生きていく勇気を与えられるのです。

ただ、私は39年をふりかえり、ルーテル学院で学生生活を送った皆さんに、何ができたか甚だ不安です。もっと良い教育やアドバイスができたのではないかと反省し、要望に十分答えられないことが多々あったことお詫びしたいという気持が大きい。しかし、今回、多くの卒業生が会いに来て下さり、同時に励ましを頂きました。また来られない卒業生からも、仕事で来られないという返事、健康を心配するメールがたくさん届き、私はただ感謝するのみです。神様がお許しになる限り、非力な私ですが、卒業生の方々と一緒に希望ある未来に向かって歩いていきたいと思っています。

学園祭に来られた方にはお渡ししたクッキーです。多くの方々に届けたいです。