「地域福祉を推進するルーテル学院大学・希望の会」主催「コロナ禍における地域課題と地域福祉の展開」を終えて

ルーテル学院大学・大学院・神学校卒業生の皆様

皆さん、暑い日が続いていますが、いかがお過ごしですか。

8月6日(土曜日)午後2時より4時半まで、卒業生を対象にした「地域福祉を推進するルーテル学院大学卒業生の集い・希望の会」主催研修会が行われました。参加申し込みは43名を数え、北九州にある認定NPO法人抱僕理事長の奥田知志氏による「孤立のない社会を目指して〜コロナ禍における伴走支援の現場から〜」というテーマの基調講演をお聞きし、グループで分かち合いをしました。私たちの生活、働きの原点を学ぶことができましたこと、心より感謝しております。

Zoomを通してですが、何人もの卒業生と久しぶりにお会いし、励まし、励まし合い、今まで長いこと積み重ねてきたルーテル学院の絆が、厳しい時にあって、なくてはならないものとして、輝き続けていることを私は確信しました。参加者からは、たくさんの感想が届きました。一部ですが、ご紹介します。

「もやもやしていた、仕事の課題が、整理された気分です。ありがとうございました。幹事の皆様、ご準備、今日の時間をありがとうございました」

「奥田先生のお話は気づきの連続でした。日々仕事をしていると、<何のために働いているのか>を見失いかけてしまいますが、奥田先生のお話を聞いて、福祉に携わることの本質的な部分を見直すことができました。」

「まずは先生、幹事の皆様に今日この機会を設けてくださったことに心よりお礼申し上げます。日々職場と家の往復で場面場面を真摯に向き合ってはきていますが、忙しさから肝心の<人とのつながりで生まれる言葉、動機づけ>を置いてけぼりにしているようでインプットも忘れるべからずですね。ソーシャルワーカーの心に響く学びと出会いの場はなかなかなく、後輩たちにもぜひ参加いただきたいと思います。」

「ソーシャルワーカーの役割は、明日への希望を伝え、共に創っていくこと。ルーテル学院で共に学び合った仲間として、これからも共に支え合い、希望を伝え合い、未来への架け橋を創っていきましょう。それぞれの場でソーシャルワークを実践していきましょう。」

「認定NPO法人抱樸の理事長の奥田知志先生の基調講演のなかで、「福祉とは『我一人』ではない生き方を可能にする営み」という言葉が非常に印象に残りました。また、家族形態・機能が時代と共に変化しており、現在社会において全ての人がその人らしい物語を生きていくことができるような共生社会を造っていくために、伴走支援が求められているという説明を伺い、自分の実践について振り返る機会をいただきました。後半のグループワークでは、様々な現場で活躍なさっている卒業生の方々の実践について伺い、社会福祉の価値を共有することができ、大きなエールをいただきました。」

「奥田さんの活動は私たちの活動の励みとなるもので、力強いエールをいただきました。今回は、社協職員だけでなく、医療・福祉の関係者が一同に集い、ルーテルOB・OGの幅広い絆を感じることができました。コロナ禍にあって、それぞれの現場でご苦労され、また奮闘されていることを知り、心強く感じました。」

「奥田先生の話を聞き、より「つながり」を具体的に理解することができました。年々と変化していく地域の動きに 問題解決だけでなく伴走支援の両立が大切だと改めて感じました。 「利他」の考えが印象に残り、 分けたら減るではなく分けたら増える考えをどのように地域住民に根付かせられるか、興味を持っています。」

なお、今回は、飯島ともえさん(相模原市社協)、池永雄一郎さん(羽村市社協)、河島京美さん(練馬区社協OB)、桑原信人(全社協)、関根裕恵さん(西東京市社協)、原島博さん(ルーテル学院大学)、山本繁樹さん(立川市社協)が幹事として準備にあたって下さいました。また、名誉教授の和田先生には進捗状況をたえずお知らせし、ご助言を頂いてまいりました。この方々の働きがなければ、今回の研修会は実施できませんでした。改めて感謝いたします。

そして、厳しい社会だからこそ、互いに支え合っていきましょう。

暑さが続く日々です。ご健康にご留意下さい。またお会いしましょう。

2022年8月21日  市川一宏

高齢者保健福祉計画の考え方

私が顧問をしている調布市高齢者福祉推進協議会の第1回目の議事録がHPに公開されました。

そこで、私は顧問としての講話の時間を頂きました。その際のポイントは、調布市高齢者福祉推進協議会に10数年顧問として関わっており、あくまで調布市の施策、実践の実績に「接ぎ木」をするつもりで提案しています。

1.40年を超えて行政計画等に関わってきましたが、Ⅰ)「コロナ禍において深刻化した生活課題」で述べましたように、高齢者や介護する家族が直面している課題は今までになく極めて深刻だと実感しています。したがって、地域ケアだけを切り取って議論することは難しいのではないでしょうか。また、地域ケアと生活困窮者支援等との関係も議論する必要があるのではありませんか。地域福祉コーディネーター、生活困窮者の相談支援との連携が必要では?さらに、世代を超えた孤立予防等の施策との関わりが不可欠では?

2.また重層的支援体制整備事業という福祉制度設計に関わる事業が検討されているにもかかわらず、行政内部で必ずしも協働がなされていない現状にあり、生活支援体制整備事業の課題として意見を述べています。

3.介護保険法の改正の趣旨からも、地域福祉計画との整合性を明確にする必要があると思っており、述べました。

4.コロナ禍だからこそ、活動の原点に戻ること(①自らの働きを問い直すこと、②地域のあるべき姿を描くこと、③協働した働きを始めること)が必要と思っており、いくつかの可能性と課題を提起しました。

ご指導頂けますと幸いです。

https://www.dropbox.com/s/o47mj3iu184ao6p/%28HP%E7%94%A8%29%E3%80%90%E8%AD%B0%E4%BA%8B%E8%A6%81%E6%97%A8%E3%80%91%E4%BB%A4%E5%92%8C%EF%BC%94%E5%B9%B4%E5%BA%A6%E7%AC%AC%EF%BC%91%E5%9B%9E%E8%AA%BF%E5%B8%83%E5%B8%82%E9%AB%98%E9%BD%A2%E8%80%85%E7%A6%8F%E7%A5%89%E6%8E%A8%E9%80%B2%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A.pdf?dl=0

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

卒業生から、ラインが届きました。私は、送ってきた卒業生の働きに心から敬意を表し、これからも応援していきたいと思っています。

私は、現場でクラスターになり、陽性者の中仕事をしておりました。スタッフも次々にコロナにかかり、一時期、私ともう1人で現場を回すという厳しい状況になりました。無理をしなければ現場は回らず、ここで介護の人材不足の現実にぶち当たった気がします。その後は、私も陽性者となり、重症でした。現在は、療養期間も終え元気に仕事しております。

私の現場は人に大変恵まれていると思っています。社員をはじめ、パートさんとも協力しながらやっています。人の温かさを感じられる現場です。

介護は確かに厳しい時もあります。しかし、人の絆や温かさがとても感じられる仕事だと思います。辛いこともありますが、ここまで感謝される仕事って中々ないと思います。

これから、世の中がどう変化していくか分かりませんが、日々の変化の中で少しでも毎日自分が成長できるように今後も精進していきたいと思います。

また、皆さんにお会いできたらと思います。  N.K.