希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 こんにちは。98年に卒業した小清水緑と申します。私は卒業してから13年障害福祉分野で働いていました。障害を持つ方の施設で働いている間はとても楽しくやりがいも感じていました。しかしだんだん、来られている利用者の方々に自分が職員として関わることでできることはもちろんたくさんあるけれど、この方達が暮らす社会が少しずつでも変わっていかなければ、根本的な解決にならない部分も多いよな。。と仕事をしながら年を経るごとに思うようになってきました。
そう思うと自分が職員として雇われているままでは社会に何も作用できないし変わっていくことにもならないのではないか・・・。と思い始めたところに東日本大震災が起こりました。もっと地に足をついた暮らしをして、どこにも雇われないで自分ができることで仕事を作り出していきたいと思い、ルーテル学院大学に通っていた時からずっと住んでいた東京を離れ、高知県四万十町に夫とともに移住しました。

 東京生活の時に夢見る「田舎暮らし」はのんびりゆっくり暮らすものでしたが、実際仕事を作り、暮らしを作っていくというものは大変です。ゆっくり暮らすというイメージとはとてつもなくかけ離れています。実際はめちゃくちゃ忙しい。笑それからはカフェをやりお菓子を作り・・。などやれることやっていました。

 現在はカフェは閉めて、四万十の素材を使ってお菓子を作り、全国へお届けするということをしています。夫と一緒にカゴノオトという屋号でやっています。https://www.kagonote.com/小さなスモールビジネスです。

 実際に障害を持つ人の暮らす社会が少しずつでも変わっていくようにと思い引っ越してきましたが、これは障害を持つ人の暮らす社会だけでなく障害を持つ人の暮らす社会が良くなれば様々な人にとっても暮らしやすくなる。障害を持つ人の暮らしが良くなることは入り口に過ぎず、そこからたくさんの社会課題にも繋がってきています。地方の高齢化や人口減少は止められずで我々の暮らしに直結します。どんどん農業をする人も少なくなり、耕作放棄地も増えていっています。都心への人口流出も多く、若い人がいなくなりつつある。人がいなくなればどこもが人手不足となる。障害を持つ人だけでなく誰もが暮らしづらくなってしまう。。

 そんなことを発信するためには多くの人に知っていただかなくてはいけません。今はネットがあり、どんな地方に住んでいても都心にいるのと同じように発信ができます。ネットでどこのものでも買い物もできます。SNSやサイトで発信して、ネットも使って販売しています。
 

 今は、自分たちが作り出す商品はこの地域で暮らしている人々の力をたくさん借りて、思いを乗せてお届けしています。高齢の農家さんの作物を買わせていただいたり、障害を持つ人の施設に通う方にも作業の一部をお願いしています。
より知っていただくことで発信していくことができるのではないか。そう思ってできるだけ知っていただくようにと必死でやっています。笑地方のことや、障害を持つ人のこと、農業のこと、環境のことにも思いをはせていただけるように。
誰も予想しなかったコロナ禍。今までのようにできないことがたくさんの中で新たな試みもしながらやってきました。いろんな人に助けてもらいながらやれていて、おかげさまでほんとに温かな方々に恵まれて日々感謝しながら生きてます。いつも「できないかもと思いながらやってみる」そうすると「次の扉が開かれ新たな展開が待っている。」だから無理かなと思いながらも挑戦してやっていこうと思えています。この文章書く前に明日に向かってがんばるぞのみなさんのメッセージを読んでいたら「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば、見つかる。門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。 だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。」の聖句を発見して、そうだった。こんな聖書箇所あった!と思い出しました。

 先日、新宿の伊勢丹さんの地下の食品売り場でうちの商品を販売するという機会を得て、四万十町から行ってきました。がんばろう!!と作り過ぎていたこともあり、かなりの量を持って帰らなくてはならなそうになってSNSで残ってしまいそうで応援お願いします!!と投稿したところ、ルーテルの先輩や同級生がSNSで拡散してくださったりして、たくさんの方がいらしてくださいました。市川先生も足を運んでくださいました。
いつでも大学時代を思い出せばあの4年間の楽しくて温かかったことを思い出せます。あの温かさを大都会新宿の真ん中で変わらず感じることができて、ほんとに幸せでした。ルーテルで過ごした4年間は私の大きな支えです。
ほんとに感謝です。ありがとうございます!

 最後に・・。こんな文章を書くと前向きな人生みたいですが、そういう時期もあれば後ろ向きでそうでない時期ももちろんありまして。笑「求めなさい。探しなさい。門をたたきなさい。」と言ったってどうしてもできない人や時期もありますもんね。そんな時期や人にいつでも思いをはせれる自分でいられますように。自戒をこめて。
最後までお読みくださってありがとうございました。
小清水緑

 今日の朝、小清水さんからのメールが届きました。送った時間を見ると、午前2時36分。小清水さんらしく、誠実な思いを、精一杯書いた文章に胸が熱くなりました。コロナ禍にあって、小清水さんとご主人、そして子どもと歩む様子は、以下のyoutubeからご覧頂けます。改めて、コッシー、ありがとう。これからもよろしく。 

「民生委員・児童委員のお悩み解決!方面道場」 お悩み事例<基礎編><応用編>

 2020年9月より11月、大阪府社会福祉協議会は、大阪府内(政令市を除く)すべての民生委員・児童委員を対象に、委員の現状、委員の意識等に関して、また大阪府内の市町村民児協(連)41団体を対象に、組織・体制、活動・事業、班活動等に関して、調査を行いました。その内容は、『民生委員・児童委員の担い手確保・活動環境改善に関する調査研究事業 報告書』として公表されています。

 さらに今回、大阪府民生委員児童委員協議会連合会は、調査結果を踏まえ、民生委員・児童委員活動における“こんなときどうしたらいいの?”という場面や事例を取り上げ、基本的な考え方についての解説やアドバイスを行う、事前収録形式のオンライン研修会を開催することになりました。

 その趣旨に賛同した上野谷加代子(同志社大学名誉教授)先生と私が、講師となり、対談形式でお答えし、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟スタジオで収録しました。

2022(令和4)年1月1日(土曜日)から3月31日(木曜日)の期間、大阪府内の民生委員・児童委員、民児協関係者に向けて配信される予定とのことです。

お悩み事例は、以下の通りです。

「民生委員・児童委員のお悩み解決!方面道場」 お悩み事例<基礎編>

  • 見守り訪問の際、話が続かない。どんな話をしたらいのか。
  • 見守り訪問などで「民生委員の○です」と訪ねても、受け入れてもらえず、玄関先で追い返えされたり、民生委員の関わりを拒否されてしまう。
  • 前任の委員が辞めた後、十分な引き継ぎや研修が無く、委員として何を

すればいのか、どうすればいのかが分からない。

  • 生活に困窮した対象者からお金を貸してほしいと言われた。
  • 独居高齢者宅を訪問した際に、ゴミ出しや電球の交換、庭木の手入れ

を頼まれてしまった。

  • ひとり暮らし高齢者から足が痛くて市役所に行けないので車に乗せて欲しいと頼まれた。
  • ひとり暮らし高齢者が病気で倒れ、救急搬送されることになり、救急隊

員から「救急車に同乗してほしい」と言われた。

「民生委員・児童委員のお悩み解決!方面道場」お悩み事例<応用編>

  • ゴミ屋敷状態の家に住む精神疾患があると思われる対象者が、

夜中に大声を出したり、誰かに監視・盗聴されていると話している。本人に病気の自覚無く、病院にも連れていけない。家の片付けを促すと怒り出す。

  • 支援を必要とする人々の個人情報が行政、関係機関等から民生委員に適切に提供されないことがある。

<具体例>地域住民から、自宅が分からなくなり、家に帰れなくなった認知症の高齢者を保護していたと連絡があり、その高齢者の話を聞き、家を探そうとしたが分からず、警察に連絡したが個人情報を理由に教えてもらえなかった。

  • 面識のない住民から単身世帯であることの証明(署名)を求められた。
  • 近隣住民から、頻繁に親の怒鳴り声、子どもの泣き声、大きな物音が聞

こえると連絡があり、様子を見ているが、緊急性は無いようにも見える。

児童虐待として通報すべきか、しばらく様子を見るべきか。

  • 対象者からの頻回な訪問、時間帯を構わずかってくる電話に困っている。自分自身も自分の家族も疲弊している。
  • 近所の方から最近対象者を見かけない、新聞が溜まっていると連絡があった.ドアや窓ガラスを壊して確認すべきなのか。

 私は、長くご指導頂き、もっとも信頼する研究、教育、実践の仲間の一人である上野谷さんと対談できたことに感謝するとともに、大阪府民生委員児童委員連合会、一般社団法人日本ソーシャルワーク教育学校連盟の方々と一緒に仕事し、とても楽しく、良い思い出となりました。