「リーダーに求められる役割」全民児連『View』2021年9月号
民生委員児童委員協議会の会長等の役員の方々への感謝と、コロナ禍における民生委員児童委員活動について書かせて頂きました。協働した取り組みを是非お進め下さい。
https://www.dropbox.com/s/ggv1l5wgjibrfpy/View221%28%E4%BC%9A%E9%95%B7%E3%81%B8%29.pdf?dl=0
Ichikawa's Office
民生委員児童委員協議会の会長等の役員の方々への感謝と、コロナ禍における民生委員児童委員活動について書かせて頂きました。協働した取り組みを是非お進め下さい。
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2021年10月27日。京都の勧業館みやこめっせにおいて、シンポジウム「地域共生社会の実現と民生委員・児童委員活動〜新型コロナウイルス禍を踏まえて考える〜」が開催され、私はコーディネーターの役割を与えて頂きました。今回は、コロナの影響で、各都道府県の代表と事務局、また事務担当として全社協職員等の約100名、そして京都府内の民生委員児童委員の方々約1,000名に限定し、第二日目のプログラムは本シンポジウムだけで、9の活動交流集会は中止となった。
1.日 時:10 月 27 日(水) 9:30~12:00(150 分)
2.集会のねらい:
① 新型コロナウイルス禍をきっかけとした民生委員・児童委員活動、民児協活動の見直し・工夫を共有する。
② 地域共生社会の実現、包括的な支援体制づくりに対する民生委員・児童委員のかかわり方を学ぶ。
③ 上記 2 点を踏まえたこれからの民生委員・児童委員活動、民児協活動を考える。
3.登 壇 者:
コーディネーター ルーテル学院大学 学術顧問・教授 市川 一宏 氏
シンポジスト
○ 同志社大学 教授 永田 祐 氏
○ 堺市民生委員児童委員連合会 副会長/堺市東区民生委員児童委員協議会 会長 星 忠宏 氏
○ 全国民生委員児童委員連合会 副会長 長田 一郎
私がお伝えしたことの軸は、以下の通りです。
Ⅰ)シンポジウムの趣旨
⑴民生委員児童委員を取り巻く施策
「地域共生社会」の実現の担い手、各自治体の包括的な支援体制における見守り、身近な相談相手の役割
⑵新型コロナの影響
民生委員・児童委員活動における様々な困難さ
⑶新たな民生委員児童委員活動
コロナ禍をきっかけに、活動の見直し・工夫や新たな活動が生まれてきています。
⑷これからの民生委員児童委員活動を展望する
地域住民の孤立や貧困、虐待、自殺等の問題が増加している今、これからの民生委員・児童委員活動、民児協活動について考えます。
Ⅱ)意見交換の主な内容
⑴活動の原点に立ち返る 『民生委員は地域のために貢献したい』と望み、『自ら地域を歩き、その実情を把握する』とともに、『住民に寄り添い、相談相手となり、支援へのつなぎ役となる』 (以上、『民生委員制度創設100周年活動強化方策』)」
⑵協働した取り組みを目指す
単位民児協に所属する民生委員の方がた、地域福祉を推進する方がたと、同じテーブルに着き、話し合い、目標を確認し、役割を合意して、協働して問題を解決していく
⑶これからの地域・コミュニティの姿を描く
今、生活の拠点であるコミュニティを再生しなければ、孤立を発見できないし、コロナの予防・対応も難しくなる。
⑷専門職との連携を考える
民生委員は地域福祉の専門職と協働し、また、専門職によるバックアップをうけて活動することが重要。
Ⅲ)まとめにかえて
今までの民生委員活動をふりかえり、その実績から、今必要とされる活動を導き出すことは可能です。しかし、それを実行できるかという問いに対して、絶対的な正解はありません。今の社会が直面している課題は深刻であり、私たちは、経験したことのない現実に直面しています。多くの保健医療福祉専門職も、戸惑っています。ですので、会長が一人で問題を抱えることは避けて下さい。民生委員同士で、また地域におられる住民、ボランティア・NPO、町会、社会福祉協議会、社会福祉法人、保健医療関係者、行政等と一緒に、民生委員活動を考えて頂きたい。 <単位民児協への願い>
①「したいこと」「できること」を話しあい、活動方針や目標を立てる
②住民の生活問題の発見のために果たすべき活動を確認する
③新任民生委員の活動を支える
④単位民児協の運営を工夫する(会議の開催日時の工夫、所属する民生委員が日頃の悩みを話せる場、互いに助け合う場を目指す)
⑤個人情報保護の確認
「リーダーに求められる役割」全民児連『View』2021年9月号
3年前の沖縄大会は台風のため、途中中止となりました。私は、那覇空港で中止の知らせを聞き、最終便で東京に引き返しました。また2年前の福島大会は、現地における大規模水害のため中止となり、そして昨年はコロナの影響で中止。参加者とプログラムを限定したものの、やっと開催できた本年。出席して万感の思いをもちます。そして、コロナ禍においても、それぞれの地域において、本当にたくさんの方々が活動なさっておられることを思い、心より敬意の意を表します。本当にありがとうございます。
2021年10月8日、勉強会の第3部として、「今後の福祉人材の養成課題を考えるー子ども家庭福祉の課題を中心に」をテーマにシンポジウムが開催されました。その目的は、3つあると私は考えています。
第1の目的は、今日における問題を認識し、ソーシャルワーカーの役割を確認すること。コロナによって、今まであった孤立、貧困、虐待、自殺等の問題が深刻化しています。とりわけ、児童虐待の事例が、数的にも増加し、子どもが命を失う事件が、頻繁に起こっています。そのような中で、ソーシャルワーカーの今日的使命、役割は何か、専門知識と専門技術を備えたソーシャルワーカーをどのように養成していくか、私たちが問われていると思います。
第2の目的は、子どもに関する省庁の創設、子ども家庭福祉に関する専門職の人材配置、資格について、議論が進められ、具体的な制度設計が始められようとしている状況にあって、資格制度に関する具体的な検討が急がれていること。これは、専門職の法的整備とともに、それを促進させる条件整備とも関わるものと、私は考えています。
第3の目的は、このような状況にあって、ソーシャルワーク教育を行っている教育機関が集まる日本ソーシャルワーク教育学校連盟の白澤政和会長、また日本社会福祉士会西島善久会長、福祉系大学経営者協議会丸山悟会長、そして厚生労働省社会保障審議会社会的養育専門委員会委員長の山縣文治先生に、それぞれの立場から、今回の子ども家庭福祉を担うソーシャルワーカーに関するご意見を頂き、互いの理解と協働した取り組みの可能性を目指すことです。
現在、ソーシャルワーカーの社会的要請は、これまでになく高まっています。この現実にどのように対応していくのか、また子ども家庭福祉を担う専門的知識と技術をもつソーシャルワーカーをどのように養成していくか、私たち大学の責任を認識しています。