希望ある明日に向かってメッセージ

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 「未知のことではなかった感染症の影響」

 新型コロナウイルスの感染症が猛威をふるい、世界的規模で人々が無限の被害を受け、破壊に対して戦い、国民は感染拡大防止のために不要不急の外出自粛に協力している。       

 がんのサバイバーの身では、「基礎疾患のある人は感染重篤のリスクが高い」との頻繁な報道にびくびくしている。家の中の生活が長引き、自律性を保持しながらも、ふつふつとした気分でいる。朝晩検温の記録など、自分の身を守るための工夫をしているが、これほど長い自宅での待機状態は初めてである。電話やメールで他者との交流があり、孤独感をもたず、精神衛生状態はなんとか保ってはいるが。

 全国に緊急事態宣言がでて、厳しくなった社会状況下で、年度末までの仕事はすべてキャンセルとなり、失業者の心境である。役割の喪失感からか、何もする気がなく、せっせと自宅の部屋整理、書籍・書類の断捨離に打ち込んでいる。友人からは「徹底的処分はやめた方がよい」と忠告を受ける。人生の整理のように想像したのだろうか。     

 新型コロナウイルスという人類が経験したことのない疾病だ。ウイルス自体も進化して生物と戦っている。この感染症は、医療崩壊、経済など社会崩壊までも引き起こしつつあるなどの情報の渦。人間として何かせねばならないが何も思いつかない紋々さ。「あなたの場合は感染しないが、活動は禁止、ただ社会の出来事を静観していなさい」と、かつて医師から言われたことを思いだした。13歳の頃である。

 今回の感染防止の取り組みは、初めての挑戦と考えでいたが、確かに以前に医師からの宣告を受けたことがある。高校入試の前のとても重要な時期に、結核が見つかり、「感染させる危険性はない、授業には参加してもよい、勉強はせずじっと机に座っているように、活動を全面的に禁止する」と。座席にじっと座り、体育も見学し、帰宅後、ひたすら10時間睡眠、栄養補給が条件であった。周りは病気であるとの理解はあったが、いじめや差別、偏見はなかった。集団の中の孤独感はすさまじいものであったことを覚えている。

 母は神経質になり、部屋中消毒をしていた。実は、父親は結核で、片肺が機能していない。仕事はしている。叔母は優秀な人物であったが結核で亡くなった。孫の代に発症がないようにと祖母は祈っていたのに・・。失望感と恐怖感から、祖母をはじめ、家族全員が、勉強よりも拭き掃除重視の考えだ。祖母は、以前は隣近所からの差別・偏見にずっと戦ってきたものだとよく話してくれた。

 医師からは虚弱体質のため、断層写真による見守り、結婚などは30歳まではだめだと断言。長期にわたり、結核予防法による医療費免除を受けながらの闘病生活であった。ある時期に家族の誰かが感染症を患えば、家族全員が生命の危険にさらされ、悲惨な状態は長期にわたり継続する、3世代にもわたる長い時限の膨大な影響である。

 このような感染症の巨大な影響を体験してきているにも関わらず、この度の社会現象は未知のもので、すぐに収束し、元どおりの生活になることのみを期待している。

 あの感染症の莫大な影響をそっくり遠い昔に追いやっていたことに気がついた。                          

                 いちソーシャルワーカーの想いより

               

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 ニューヨークの岩◎さんと彼女に続くすべてのルーテル関係者のみなさま

 この度のコロナ禍のただ中にあって、それぞれの場所で、エッセンシャル・ワーカーズの一員として、お働きのご様子、本当にお疲れ様です。神様がみなさんの決意と歩みをお守り下さいますようにと、いつもお祈りしています。

 このたびの出来事を、いろいろな人が論じている中、私はヘブライ大学教授で歴史学者の、ユヴァル・ノア・ハラリさんの言葉に動かされました。彼はNHKの放映や朝日新聞のなかで、私たちはいま、この事態にどう立ち向かうべきかを論じました。ハラりさんは言っています。コロナによって世界に望ましい変化も起きるが、悪いことも起きる、我々にとって最大の敵は心の中にある憎しみ、強欲、無知などの悪である。寛大に人を助け、科学や責任あるメディアへの信頼を高めるために連帯すれば、この悪を克服して、コロナ後の世界をよりよいものにすることができる、と。

 私たちは神学、福祉学、心理学などを基盤とする専門職集団として、世界の人々と連帯しつつ、この危機を乗り越え、よりよい世界を実現するために、力いっぱい励みましょう。平安をお祈りしています。

 前田の自己紹介:私はルーテル学院大学の名誉教授で、ソーシャルワーカーです。いま、仙台市にある有料老人ホームで毎日を送っています。家にいながら、目下、来月締め切りの保護司面接の解説記事を書いたり、メンタルヘルス領域の支援者のための小さな本の原稿を書いたりしております。コロナ騒ぎが収まるのを待って、いろいろな研修を頼まれているので、その準備にも励んでおります。

 前田ケイ

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 私は家庭、家族という自分の次に大きいユニットからのコロナ影響を経験しながら感じている思いを伝えてみたいと思います。

 まず、一日の時間の流れの中にスッキリできる瞬間をなるべく多く設けられるよう工夫しています。快を感じる瞬間を得る為に寝具を整えたり、香りを大切にしてストレッチをしたり、好物を作ったり植物の成長に感動リラックスしたりと我と家族が気持ち良くいられる具体的な行動を起こします。大体はシャドーワークですが自分が快なら家族にも伝わると思います。
様々な場所で過ごす皆様も、自分が快になれる引き出しをたくさんもっていると楽しいですし、救いになります。
 最後に、ここまで気をつけてきたのだから大丈夫だと安心するそれが1番危険だと思います。これからもずっと衛生管理をして、その上で自分を大切にしていくことが他者を労り平和に繋がっていくように思います。      A I

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 facebookで友人から後輩の彼女の状況を知って、身近な人の危機に心が震えました。

 次第に先生のブログで状況が細かく知らされるうちに、懸命に活動する彼女の様子に私も励まされていきました。ふと学生時代のほんわかとして穏やかな笑顔の彼女のことを思い出して、内に秘めた信念の人だったんだと改めて感じました。

 ルーテルを卒業してから、北海道から大阪、神戸へ。夫と共に教会にお仕えし、関西で10年過ぎました。今回の新型コロナで、70から90歳までの信者さんの多い教会のため、残念ながらイースターから休止状態になりました。情報弱者の高齢の方々の心と魂のケアに出来るだけ心砕いています。

 ニュースで福祉、医療関係の施設の集団感染の情報が出るたびに、ルーテルの友人たちの顔が目に浮かびました。第一線で働く彼ら、彼女たちは本当に私の誇りです。

「他者のために」日々邁進している友人たちに、心からのエールを送ります。

 共に希望ある明日向かって歩みましょう! okadon

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 身近なところで、または海を越えて日々を生きている先輩方や仲間を感じられることが励みになります。心をひとつに…また明日も頑張ります。ルーテルの卒業生であることを幸せに思います。皆さまの無事をお祈りしています。HY

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 ニューヨークで看護師として働く旧友の命が危機にさらされていると知るまで、この事態を本当の意味で我が事として捉えられていなかったかも知れません。不信心者の自分から思わず「彼女のために祈って下さい」と言葉がこぼれました。そしてたくさんの方が応援と祈りを届けて下さり、それぞれの場所で必死に働いていることに励まされました。その間、自分の身の周りもみるみる状況が変わっていきました。一人ひとりに切実に守りたいものがあるはずで、職務上の責任感と個人的な事情の狭間で揺れることも多いと思います。私も、「やるべきことは全てやった」とはとても言えない現状に悩むことがあります。でも「まだ出来ることがある」と思えるのは、幸せなことです。自分の中に、小さいけれどいつでも触れることができる確信があるのは有難いことです。そして「人への思いやり」という座標が示されているのは心強いことです。

 少し逸れますが、息子が小学生の時に紀伊半島豪雨のボランティアに連れて行ったことがあります。現場で知って欲しいと思ったのは「助けを呼べることの強さ」であり「それに応えて(あるいは呼ぼうが呼ばれまいが)放っておかない人達がいる」ということです。息子にどこまで伝わったか分かりませんが、これは自分自身にも必要なことだと思いました。私達は支えることには比較的慣れていますが、支えられることにはあまり慣れていなかったり無頓着であったりするのではないかと思います。でも、ルーテルコミュニティには助けを求めても良いし、応えてくれる人・共感してくれる人・祈ってくれる人がいる。そして数十年の時間を越えてそれぞれの思いを繋ぐ絆がある。そのことを、今回改めて感謝と共に実感しました。

 迷いながら、毎日があっという間に過ぎていきます。対人援助には、歩みを止めることができない苦しさがあります。どこに向かっているのか見失いそうな時、思い出して言葉にしてみようと思います。「私は今『希望ある明日に向かって』歩んでいます」
                            Kuda

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ 

市川研究室で修士課程を修了した藤田孝典です。現在は特定非営利活動法人ほっとプラスという団体で、生活困窮者支援活動をおこなっています。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、保健医療・福祉職、卒業生の仲間たちが奮闘していることを励みにしながら、私たちも仲間の弁護士、社会福祉士、労働組合などと一緒に生活困窮者支援を続けています。

新型コロナウイルスの感染拡大と同時に、経済活動の停止によって、仕事や収入、住宅を失ってしまった方たちからのS O Sが毎日続いています。

リーマンショックや東日本大震災でも痛感しましたが、社会や経済の危機は、常に小さくされ、弱い立場に置かれている人たちから襲いかかります。

今回も日常的に明日への不安を抱える生活困窮者、非正規雇用などの立場の弱い方たちが真っ先に苦難にさらされています。

私たちができることは、その弱い立場に置かれている方たちの隣に居続けること、その声を社会化して政策や制度策定に活かしていくことだと思います。

生存すら脅かされる方たちが今後も増える見込みであるため、4月24日には「生存のためのコロナ対策ネットワーク」を組織し、共同代表に就任しました。多機関連携で相談活動を実施する体制を整備していきます。

卒業生の皆さんの活躍は私の誇りでもありますし、皆さんの活動があるからこそ、もう一歩頑張ろう、という気持ちにさせてくれています。

市川先生たちの薫陶を受けた仲間たちに心から連帯と応援の気持ちを込めてメッセージをお送りします。ともに頑張りましょう。

 生存のためのコロナ対策ネットワーク共同代表・特定非営利活動法人ほっとプラス理事・聖学院大学心理福祉学部客員准教授 藤田孝典