ルーテル諸学校代表者会
2002年
2008年
2010年
投稿日 14年05月19日[月] 9:37 PM | カテゴリー: 教会関連
Ichikawa's Office
教会関連
第1回キャンパスミッション協議会報告
開催日 2007年3月24日
場所 ホテル・メトロポリタン・エドモンド(飯田橋)
主催 ルーテル諸学校代表者会
・清重尚弘先生から協議会開催の趣旨説明をもって開催された。それは協議会終了後に採択されたまとめの文章にも表されている。
・発題は、キャンパス伝道従事者、学校代表者、教会の宣教担当者、神学教育従事者から行われ、それぞれ協議の時を持った。キャンパスミッションに関して、レジュメの他にもあらかじめアンケート調査が行われたものを資料として、主に各学校でのキャンパスミッションに対する働きを報告いただいた。
・協議では、キリスト教教育を行う場としての学校の中で、受洗へと導く教会の働きへとどのように結び付けていくべきなのか話し合われた。そこに教育を行う学校と教会から学校に臨むことが、どのように互いの意向が理解されて、協力体制がとられていくのかが課題であるという話がなされた。
・出席者によりまとめの文章が作成された。このまとめの文章にある通り、キャンパスミッション協議会は、その使命に取り組むべき、継続して開催されることとなった。
まとめの文章 前文
私たちは、キャンパスミッションに直接間接に関わる当事者として、このたび協議会を開催し、キャンパスミッションにおいて出会う日頃の経験、知見、課題などをそれぞれの立場から発題し、討議し、分かち合いました。
結果、この課題がルーテル教会の宣教にとって、またルーテル諸学校の建学の精神の具現化、ひいては学校の存在意義に関わる実に重要な課題であり、且つ極めて豊かな可能性をたたえたものであることを改めて痛感し、今後更に継続してこの課題に取り組む使命を示されました。
第2回キャンパスミッション協議会報告
開催日 2008年3月29日 前日に懇親会
場所 九州学院
主催 ルーテル諸学校代表者会
テーマ「ミッションスクールとは宣教の場である」
・ルーテル諸学校代表者会主催のうちに第一回キャンパスミッション協議会が開催され、キャンパスミッションは「ルーテルの宣教にとって、またルーテル諸学校の建学の精神の具現化、ひいては学校の存在意義に関わる実に重要な課題であり、且つ極めて豊かな可能性をたたえたものである」ことが確認され、継続してこの課題に取り組むべきことが示された。そのために主催をルーテル諸学校代表者会とし、各校のチャプレン、聖書科教員、教会本部の宣教担当者を主として構成されるキャンパスミッション協議会が組織され、年に一度卒業式以降の日程でキャンパスミッション協議会を開催することとなった。
・第二回目は、「ミッションスクールとは、キリスト教精神に基づいた教育がなされる場に留まらず、教会との連帯のうちに学校全体をあげての宣教・伝道の場である」ことを命題とし、それぞれキャンパスミッションに関わる者がその使命と責任を明らかにし、課題を克服すること、さらにキャンパスミッションを具現化するために相応しい協力体制の確立を趣旨として開催された。
・午前の時間に「ミッションスクールは宣教の場である」をテーマに肯定派と否定派と別れてディベートが行われた。肯定派は教会が設立したミッションスクールとしての使命、否定派は社会における教育機関としての使命を意見とし、議論のうちに学校で宣教を考えるうえでの問題を明らかにした。
・午後には、教会と学校の代表者グループ、チャプレン・教員グループ、教会宣教担当・近隣の教会牧師グループに分かれ、キャンパスミッションに関してそれぞれが考えることを分かち合い、全体会で報告された。学校から教会へは教員やチャプレンの人材の派遣の依頼があり、教会からもTNGプログラムなど教会行事への呼びかけや近隣教会牧師をキャンパスミッションに用いることの意見などが出た。また、学校の宗教活動の中心は礼拝にあるとして、次回のキャンパスミッション協議会のテーマとすることになった。
第3回キャンパスミッション協議会報告
開催日 2009年3月28日(土)前日に懇親会
場所 聖望学園中高等学校
主催 ルーテル諸学校代表者会
テーマ:「ミッションスクールにおける礼拝」
・前回のキャンパスミッション協議会で話し合われたことに基づき、「ミッションスクールにおける礼拝」を主題とした。ミッションスクールは、次世代に向けて神の福音を宣べ伝えるのに恵まれた環境であり、中でも礼拝は宣教の中心に位置づけられる。
・日本ルーテル神学校で礼拝学担当教員平岡仁子先生の発題では、神様に向けられる礼拝そのものの意味を基本にしながらも、学校ではどのような方法で行われるのが望ましいかは、それぞれの学校で充分に検討されるべきであることお話しいただいた。また礼拝そのものがキャンパスミッションであることをお話しいただいた。
・各校のケーススタディでは、あらかじめ提出された資料をもとに、各校で行われている礼拝を紹介いただいた。
・全体会議では礼拝においての協力を具体化することが話された。たとえば学校間、教会(教育や伝道部、地域の宣教協議会)、教員やチャプレン、海外との関係、教材や式文作成など様々な形で、学校の礼拝をより豊かにできることが話された。
・次回はキリスト教・宗教の授業をテーマに九州ルーテル学院で開催する。
第4回キャンパスミッション協議会報告
開催日 2010年3月22日(月)~3月23日(火)
場所 九州ルーテル学院大学
主催 ルーテル諸学校代表者会
テーマ「魅力ある授業 -生徒の関心を聖書に-」
講演者:鐡口宗久先生(鎮西学院高等学校宗教主任)
・聖書はミッションスクールの土台であり、聖書科の授業は、ミッションスクールでの教育としての柱となる。ただ、多くの生徒たちにとって聖書は全く初めて触れる未知なる書物であること、さらに聖書科の授業が直接、受験に結びつくことでもないことなどから、関心が薄いのも事実である。このような現状の中で聖書化の授業をテーマとして開催された。
・鐡口宗久先生には、どのようにすれば生徒の関心が聖書に向くのかをテーマに講演いただいた。それは生活に密着する形での聖書の説き明かしであり、また実際に参加者を生徒として短い模擬授業を行う中で教員と生徒の間の近さに聖書の言葉を置くことを学んだ。
・またそれぞれの聖書科の先生から聖書科授業の実態をそれぞれ報告をいただき、生徒の心を聖書に向けさせる数多くの工夫を分かち合った。
・分科会では、生徒との対話の必要性が大切であること、礼拝と伴っての授業の大切さ、故に総合学習に礼拝を入れていることなどが報告され、また話し合われた。
・全体会では、学校間や教会(地域や全体)との連携を図り、テキスト作成、年間カリキュラムの作成など、聖書科の授業についての協力の可能性を探る必要性が話し合われた。
グループ別話合いの記録
第5回キャンパスミッション協議会報告
(本来は、2011年3月28日29日で開催予定であったが、東日本大震災の影響により一年延期されて行われた。)
開催日 2012年3月31日(土)前日に懇親会
場所 聖望学園
主催 ルーテル諸学校代表者会
テーマ 「ミッションを土台としての教育」
講演者 山北宣久先生(学校法人青山学院院長)
・山北先生は長年にわたる教育現場での経験を通して、ミッションスクールである学校は、建学の精神に基づいた教育を行うことを大きなミッション(使命)とし、すべての教職員が、ミッションのもとに心を一つにして働くことは大切であることを教えられた。しかし、また同時にそのことによってクリスチャンとクリスチャンではない教職員が同じ現場でありながら違う立場に立つことこそ、ミッションの危機であることを講演いただいた。
・そのために、それぞれの学校において、「建学の精神」やそれに示される教育の使命(ミッション)についての研修や話し合いが学校現場でどのように行われているのか、それぞれの取り組みを紹介し合った。
・全体会では、クリスチャンからの一方的な押し付けではなく、すべての教職員が同じミッションに立つ共同体の一員としてそれぞれの立場、働きを尊重しつつ、心を合わせて教育を行っていくことができる現場が大切であると話し合われた。
第6回キャンパスミッション協議会報告
開催日 2013年3月23日(土)前日に懇親会
場所 九州ルーテル学院
主催 ルーテル諸学校代表者会
テーマ 「ミッションスクールと地域の教会が互いに期待すること」
・清重尚弘先生からTogether in God’s Mission と題しての発題をいただく。ミッションとは何かを問うところから始まるが、その実践のためにはミッションを共にどのように担っていくのか遣わされた地域において、教会とミッションスクールが共に協力し合うことは大切なことである。その取り組みとして、地域教会と関わりを持とうとする九州ルーテル学院の試みを紹介された。
・今回の共起街では、実際に地域教会の牧師先生方を招かれ、ミッションについて意見交換を行ったことは有意義であった。体会では、教会のTEENSや青年活動に学校からも参加するように勧めること、教会もTEENSや青年を受け入れる環境を整えていくことなどが意見として出された。そのためにはなお一層、教会と学校が互いに意見を交わしあい、協力体制をより強くすることが大切であると話された。このことから、この一年の間にそれぞれの学校において地域の教会とのかかわりを持つ取り組みを行い、次回のキャンパスミッション協議会において報告しあうことが確認された。
投稿日 14年05月18日[日] 9:44 PM | カテゴリー: 教会関連
感謝
今から丁度30年前、研究成果もなく、また教育経験も浅かった私に、本学院で働く機会を与えて下さったことに感謝しています。基盤を築いて下さり、お辞めになった後もたえず応援して下さった先生方、苦しい時にいつも支えて下さった卒業生諸君、後援会や教会の方々、また共に歩んで下さった関係学校、関係福祉施設の方々への30年間のご恩を忘れることができません。
また12年間の学長としての歩みを振り返りますと、大変な仕事でしたが、その分、感謝する機会が増えました。しかし、学長として達成した誇りよりその十倍の後悔を覚えています。
1期目は、はじめて信徒が学長になったのですから、まずできるだけ多くの教会を訪問し、信徒の方々にお会いし、大学を知って頂こうとチャレンジしました。現在、訪問できた教会数は、NRKと福音ルーテル教会の4分の3に達すると思います。
2期目には、大学の外部環境が急激に厳しくなり、全国的にも福祉学科の志願者が激減し、本学も予想しもしなかった定員割れを起こしました。「床が抜ける」ということを実感した時でした。しかし、総合人間学部キリスト教学科、社会福祉学科、臨床心理学科への改組をし、教育の幅を広げたことと、また社会福祉学専攻博士後期課程と臨床心理学専攻修士課程の開設によって高度の専門職教育を目指したことによって、難局を打開することができました。さらに神学校創設100年目を、学院全体で祝い、浦和ルーテル学院・聖望学園・本学院の三校合同演奏会を行った東京カテドラル聖マリア大聖堂、100周年記念会を開催した三鷹市民公会堂にあふれた関係者の方々を見て、大学の復活を確信することができました。神学校の100年の実績が、大学を救ったと思っています。危機をチャンスに代えて下さった各教職員、関係する方々に感謝しています。
3期目は、改革の時でした。2014年4月より、大学は人間福祉心理学科キリスト教人間学コース、福祉相談援助コース、子ども支援コース、臨床心理コース、地域福祉開発コースになります。この改革は、「厳しい時だからこそ、皆が協力をして最善の一手をうつ」「計画を作成した中堅がそれを死守する」という方針のもと、中堅が中心になって生み出した改革です。力のない学長が12年以上学長職にいることは大学に迷惑をかけることになるとわかった時、神様は信頼する教職員を大学の将来を任せられる人材として育てて下さいました。神学校の江藤先生に大学の運営責任を委ねますが、本改革をブラッシュアップして、光を放ち続けて頂きたいと思っています。
この規模の大学でうまくいっている例がなく、いつも手探りで進まなければならなかったこと、将来を予測してたえず組織を整えないと、土俵から一気に押し出される危険性があることは、本当にプレッシャーでした。そして、狭い器、リーダーシップに欠ける能力、人間的弱さを痛感しています。3期目は、困難な時には、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」(ルカ1:38)というマリアの言葉が繰り返し聞こえ、覚悟を決め、いくつもの決断をすることができました。
振り返って、私の在任中に敬愛する石原寛理事長が天国に召されました。また、卒業生や在学生や、学院に関わって下さった関係者の方々の中にも天国へ召された方々がおられました。お一人お一人を思い出しますと、本当に辛く悲しい気持ちになります。また、PGCの閉鎖は本当に残念であり、責任を感じています。
私は、本来の姿である、研究者、教育者、実践者に戻り、「コミュニティの再生」「困難な状況にある人々を支援する専門職のバックアップ」「被災地支援」に取り組んでいきます。ルーテル学院で得た希望の光を、届けていきます。
学長としての12年、本当にありがとうございました。
2014年3月31日
市川一宏
PS.大切な卒業生Iさんのお家のクリスマスツリーです。とても暖かみのあるツリーだと思いました。病気で天国に先立たれた彼女の分まで、社会で踏ん張ってみます。それが、教え子Iさんに対する御礼。ありがとう。たくさんの方々がお支え下さったことを、決してわすれません。私は、自分の原点に立ち、社会福祉の実践現場、教育現場、研究現場で踏ん張ってみます。今後とも、お支え下さい。
1970年、中央区今川町の宣教師館での礼拝に始まる福岡西教会は、1980年、現在の新教会堂が竣工した。教会員の末松清治氏の建築による教会は、ドーム型でノアの箱船の意味を持っている。だから頑丈で、どのような荒波にも耐え、航海することができる。
2005年3月20日午前10時50分頃。確か礼拝が始まり、説教に入る直前ではなかっただろうか。突然起こった揺れは、一気に震度6弱にまで大きくなる。礼拝堂には一切問題はなかったが、礼拝堂の中では、祭壇の花瓶は落ちて割れ、祭壇の前に水が広がる。天井の窓は揺れ、台所から食器の割れる大きな音が響いている。
今まで福岡では経験したことのない地震に、数分だろうか、呆然として、一切の行動がとれない時間があった。しかし、しばらくして、礼拝に参加しておられた方々から自然に声が挙がる。そして水を拭き取り、割れた花瓶を片づけ、続く余震の中、落ちてくる危険性がある十字架の蛍光灯を囲むように皆が座り、礼拝が続けられた。
地震で風が起こるのだろうか。遠くから波の音が聞こえ、それが風となって教会に近づき、窓を揺らす。そして、間髪を入れずに起こる余震。外は、瓦が至るところで落ち、壁にひびが入る。
人間の営みが、まったく通用しない自然の驚異。電話や携帯通話が一切利用できない。礼拝後に弟家族と会い、泊まらせてもらう予定だった私は、海岸に比較的近い場所に住んでいる弟家族の安否を心配した。そして、迎えに来てもらうことだけ考え、携帯電話以外、住所さえもメモしてきていない私が、どのように彼らの所に行き着くのか不安な気持ちになった。
その時、メールが届いた。「大丈夫か」との問い合わせ。そして「こちらは大丈夫」との知らせ。メールが通じるとは、考えてもみなかった。ほんとうによかった。
ふりかえって、礼拝中、度々余震の恐怖に心が引き裂かれそうになった。だから、私は、命も、自分の今も明日も、神の御手に委ねることしか術がなかった。しかし、普段より、もっと大きな神の愛を確信できた時でもあったかもしれない。
投稿日 10年08月26日[木] 11:09 PM | カテゴリー: 教会関連
土曜日から、卒業生の家に宿泊していた。前日の夜から日曜日の朝にかけて、断続的に降り続いていた雨はほぼやんでいたが、気温は私にとって肌寒く、長袖に着替えた。朝食をいただき、教会手帳を開け、大宮牧師の飯田教会の住所を確かめて、卒業生に
頼んで市田駅まで送ってもらうことになった。
飯田駅から急いで歩いて約10数分。駅の正面から伸びる道をしばらく歩き、映画館を過ぎて左折し、めがね橋をわたって2つ目を右折すると、飯田教会がある。90年を超える歴史をもち、大宮牧師夫人がしっかりと付属幼稚園の経営を担う教会である。起源がフィンランドのルーテル教会であるからか、清楚なたたずまいであり、しかも草木が囲む招きの門が正面から見られる。
きれいに整えられた幼稚園の庭では、信徒の方の子どもが走り、また切り絵が飾られた聖堂の正面の十字架は、実に趣が深い。十字架の両側の照明に映し出された十字架の陰は、「H」。大宮牧師の人柄がにじみ出された説教のバックグラウンドは、「H」。その意味を、私は、平和の「H」、平安の「H」、そして英語で癒しを意味するヒーリングの「H」ととらえた。そこには、明らかに、3つのメッセージが十字架から放たれている。
はじめて、かつ突然訪問した教会の、牧師夫妻、教会員の方々の温かいおもてなしに励まされ、帰途についた。感謝である。
投稿日 04年08月25日[水] 4:13 PM | カテゴリー: 教会関連
今、日本では、多くの人々が彷徨い、孤立、虐待、自殺等の深刻な問題が顕在化し、既存のサービスだけではまったく決め手を欠く状態。そもそも崩壊してきている家族やコミュニティが、問題を生み出す土壌となっています。
今、まさにルーテル関係施設・機関が、設立当初のミッションを互いに確認し合い、一人ひとりの、自分らしく生きていきたいという思い、明日への希望、心安まる安定した生活への願いを実際に支えていくための働きをさらに強化していくことができればと考えております。そのために、今回の研修では、以下の目標を達成できたらと願っています。
各施設・機関は、今日にいたるまで、「地の塩 世の光」としての大きな働きをしてきました。それは主に導かれて歩んできた歴史でもあり、誇るべき証であったと考えています。この暗闇の時代にあって、私は、今一度、ミッションを確認し、そしてそれぞれの働きをつなぎあわせ、ルーテル関係者だからできる、社会から求められている取り組みを考えていきたいと思っております。
一般的に組織の寿命は、せいぜい30年と言われる。ミッションが定款にとどめられ、広く社会福祉関係・幼保関係の施設・機関の実際の現場に活かされていない現状が、散見されます。これはキリスト教主義施設に共通する課題でもあります。また、組織運営の透明性、経営戦略の明確化は、今日、施設・機関に求められていることです。各責任者は、利用者、住民を中心とする時代の要請にあわせて、活動や事業を適応させるための改革を進めていくことが求められています。
キリスト教に則った経営とは、まさにミッション、使命を明確にし、その実現をめざして、人材、知識、情熱、サービスや事業、場所、ネットワーク、危機と改革のチャンス、財源、情報等の資源を活用して、「地の塩 世の光」としての役割を遂行していくだと思います。このことに関する共通理解が深まることを願っております。
私は、今日の社会福祉改革、幼保制度改革の意味は認めつつも、各サービス水準の格差は広がっているのではないかと危惧しております。また解決困難な事例に日夜対応している職員の心身における疲労は、とても大きいと思っています。どのような援助や実践が必要か、科学的に根拠に基づく学習が大切であるとともに、職員の心に対応するケアを忘れてはならないと思います。
現在、地域のつながりを重視した施設・機関のあり方が模索され、さらにその人らしさ、生き方、個性、住みやすさ、地域生活を重視したグループホーム等の小規模多機能施設が全国で建てられてきております。さらに身近な地域において、住民主体のたくさんの活動が生まれ、出会う場づくり、バリアフリーのまちづくりが進められてきています。まさに社会福祉実践の性格は、最後の安全網として、人間の存在を支えることであり、かつ共生型社会づくり、参加型社会づくりとの関わりを強めていると言えましょう。
一歩、一歩、祈りと歩みを合わせる機会を積み重ねていければと、心より望んでいます。
日:8月10日(火)・11日(水)
対象:社会福祉法人・幼歩連合中堅・指導的職員・管理職研修
会場:ルーテル学院
テーマ『キリスト教主義施設におけるマネジメント』
プログラム
<第1日>
12:00~受付開始
1:00~1:25 開会礼拝 山之内日本福音ルーテル教会総会議長
1:30~2:50 講義『キリスト教人間理解』
神奈川県立保健福祉大学学長 阿部志郎先生
2:50~3:00 休憩
3:00~4:20 講義『これからの社会福祉と幼稚園・保育所』
全国社会福祉協議会事務局長 和田敏明先生
4:30~6:45 ワークショップ
『チームワークとスーパービジョン』中堅・指導対象
児童部会(福山和女教授)・高齢者部会(石川久展教授)
障害部会(西原雄次郎教授)
『人材養成』対象管理職 (市川一宏教授)
7:00~8:30 交流会
司会:柏尾誠之慈愛園理事長
幼保連合代表 沼崎勇牧師
金子和夫教授
<第2日>
9:00~10:20 講義 マネジメント(人材養成を軸に)
10:30~12:30 ワークショップ 朝川哲一先生
1:00~3:00 シンポジウム
テーマ『キリスト教主義施設におけるマネジメント』
シンポジスト:坪山孝氏(るうてるホーム総合施設長)
於保郁子氏(めぐみ幼稚園園長)
松岡俊一郎牧師(日本福音ルーテル教会事務局長)
司会:市川一宏
3:00~3:20
閉会礼拝 鈴木浩神学科長
投稿日 04年08月20日[金] 4:08 PM | カテゴリー: 教会関連
6月26日、松江教会において、午前中にメッセージ、そして午後に「<社会福祉の学び>私たちの福祉サービス~サービスの現状と課題~」という講演をする機会が与えられた。今日の社会福祉の構造的問題とこれから目指すべき方向について話させていただいた。暑いさなか、多くの方々が来られ、熱心に聞かれていた。質問の中で、人間の尊厳を大切にしない社会、個々の違いをふまえた上で、互いが生きていくことを支え合うことがむずかしい地域についての不安が語られた。
今、地域社会の視点を失った社会福祉は考えられない。それぞれの地域にあって、その生活から築かれていくことが大切。そして問題を生み出す家庭、地域の役割を緊急に問い直されなければならない。その積み重ねがこれからの私たちの生活を生み出していく
投稿日 04年06月26日[土] 8:08 PM | カテゴリー: 教会関連