石川久展先生を想う会(2021年2月23日)

 2020年12月13日、関西学院大学の藤井美和先生より、私にメールが届きました。その内容は、2021年2月23日に関西学院で「石川先生を想う会」を開催したいので、出席頂けないかとのことでいた。そして、与えられた人生を生き切り、主のみもとに帰られた堂々たる石川さんの姿、たくさんのエピソードを交えて、石川さんを「想う会」としたと書かれていました。

 私は、社会福祉領域の教員に相談し、西原雄次郎名誉教授、福山和女名誉教授、金子和夫学術顧問・教授がそれぞれの石川先生との思い出を語ることになり、一緒に録画しました。私たちは、互いに意見を出し合い、話し合い、合意して、ルーテル学院大学・大学院の教育を進めてきました。その意味で、石川先生は、大切な仲間でした。録画を通して、同僚であった石川先生への感謝の気持をお伝えできていましたら、幸いです。

 また、原島博先生、卒業生の関根麻美さん、大石桃子さん、久津摩和弘さんがお世話になった卒業生を代表して、思い出を語って下さいました。

 石川先生との思い出をお話しすると、つきません。特に石川先生が亡くなられたことをライン、メールで卒業生に伝えましたら、悲しい気持ちや思い出が書かれたメッセージをたくさん受け取りました。北欧の研修旅行のこと、買ったばかりの新車wishに乗って学生とゼミ旅行に出かけ、山が噴火でせっかくの新車が火山灰で覆われたこと等、聞いています。

 そして想う会では、卒業生の感謝のメッセージがたくさん寄せられていました。そのことからも、石川先生は、いつも学生と一緒におられましたことを実感しました。それらの思い出は、私たちが困難に直面した時に勇気に変わると、私は確信しています。

 在学生、卒業生、後援会、同窓会、教会関係者、関係学校、関係社会福祉法人、幼稚園・保育園、教職員が皆で支え合い、協働して、ルーテル学院大学・大学院の教育を守っていくという伝統の歩みに、石川先生も加わって下さり、特にたくさんの卒業生と一緒に歩んで下さったことを、あらためて感謝しいたします。

ありがとうございました。       

                  文責:市川一宏

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 卒業生の鵜澤です。先生方、多くの方々、ご無沙汰しております。今でも私にも声をかけて下さる市川先生の暖かさは、昔から変わらず、感謝です。このような場を設けて下さっていることは、今まで知りませんでした。

 NYの岩間さん、せいちゃんこと吉村さん、風の便りで少し耳にしておりました、この場で読ませて頂き、昔の仲間の活躍を詳しく知りました、本当に頭が下がる思いです。いつか会いたいです。お二人に限らず、先生方や卒業生の懐かしいお名前を多数、拝見し、それぞれの場で献身的に働かれご活躍されていることをお読みし、励まされています。ちょっとほっとして何となくうれしい自分がいます。陰ながら応援させて頂きお祈りしています。

 私は、高齢者分野を経て、現在は、長らく地域や児童対象の分野で働いています。先生方から教わったキリスト教福祉の実践を自分はどこまでできているのかは疑問ですし、それを探してここまで来ているのかもしれません。病気もしましたし年齢もありますので、この先はどうなりますか。何か私なりにできることを少しずつでも考えていければと思います。

 昨2020年7月末に、父が天に召されました。教会から礼拝をもって送り出していただけたのは感謝でした。そこに至るまで、父は高齢者施設と病院の往復でした。一昨年2019年晩秋以降、インフルエンザ、そしてコロナという状況下。ほとんど会うこともできず、職員や看護師の方々を頼りお願いしお任せするしかありませんでした。

 私たちはキリスト教の施設を希望していましたけれども、その願いはかないませんでした。ごく普通の地域に根差した施設です。キリスト教でなくても、父を最後まで、父を父であるように、人としてきちんと対応してかかわってくださいました。職員さんに大変感謝しています。

 この父に対する対応を通して、キリスト教であるか否か、正直言いまして、私にはその違いや差を感じられませんでした。

 かつて先生方からキリスト教社会福祉を学んだ自分として、施設や現場としては何が違うのか、キリスト教でない普通の方々との差は何なのか、施設としてはどうなのか、自分の仕事を含めて、様々なことを考える機会となりました。

 このコロナ禍の中で、多様な事を考え対応していかなければならない中で、キリスト者の自分は何をしているのか、未来はどうなのか、どうするのか、どうしていくのか、キリスト教社会福祉とは何なのか、今、あらためて考えさせられています。

 2020年3月5日  鵜澤 陽