共助社会づくり

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

コロナ禍にこそ見えてきた「ルーテルの絆」の大切さ

 2020年のクリスマスシーズンを、皆様がお元気に迎えていらっしゃることを心からお祈りいたします。

 前学長の市川一宏先生は、在学生、卒業生、現在の教職員、かねての教職員、後援会や教会の皆様、地域の皆様、行政の皆様、関係団体の皆様など、ルーテル学院大学に連なる「ご縁」のネットワークを、「ルーテルの絆」として、つなぎ直し、つむぎ直し、強めてくださっています。1999年まで12年間つとめていた教員であり、現在は学事顧問・客員教授をつとめている私も、市川先生が作ってくださった『明日に向かって歩むぞメッセージ』の場をお借りして、「ルーテルの絆」の意義を再確認するとともに、ご縁のある皆様に、メッセージをお届けしたいと思います。

 コロナ禍にあって、弱い立場の人々が弱さを増すことになったり、普通に暮らしていたいと思う人々の普通の暮らしを大きく変えざるを得ない状況をもたらしています。「新しい生活様式」というのは、単に「3密」を防いだり、マスクをして感染防止を図ることにとどまりません。感染症対策のために、人と人との対面や、接触を避けることが求められることや、多様な分野の過度なデジタル化等により、心身の健康を害したり、孤立化する人を増やさないようにしなければなりません。

 そんな今、少子長寿化が進展する社会にあって、幅広い福祉・医療・保健の分野で活躍する皆様、臨床心理の分野で活躍する皆様をはじめとして、心身の健康と安定を支える諸活動に携わる卒業生が多いルーテルゆかりの皆様の、「連帯」「連携」「協働」「支え合い」などの絆の深まりが期待されます。弱音を吐け合える関係、悩みを素直に打ち明け合える関係、気づきを多様な働きかけ方に結びつけることができる関係、それぞれの弱みと強みを生かしながら課題解決の歩みに寄り添える関係・・・・・、いろいろな関係を紡ぎながら、ご一緒にコロナ禍を乗り越えていきましょう。何よりも、お一人おひとりのご健康を心からお祈りしています。また、元気に笑顔でお目にかかりましょう!

             ルーテル学院大学学事顧問・客員教授 清原慶子 

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 クリスマス おめでとうございます。  

 東京でもそうですが、世界中いたるところで、日に日に大きく膨らんでいく感染者の数の報道と次第にそれに慣らされてきた日常との間で、多くのいのちが失われていく危険にさらされています。

 学生たちは不安の中でも学びを重ねていますが、経済的な困窮や家族関係の課題を抱え込んでいたりして学びに力が入らない学生たちもいるようです。通常の大学生としての生活を始められない一年生、就職活動に乗れなかったり資格試験の準備ができなかったりと進路に苦悩する最終学年。

 それでも、ルーテルで学び過ごした時間を宝としてもらえたらと思っています。

 卒業生の皆さんがお仕事も、そしてそれぞれの生活の中でもルーテルで得られた何かを宝としてくださっているように。

 私も皆さんの声に励まされています。本当にありがとうございます。

 神様の恵みと守りのうちに、お過ごしください。

       2020年クリスマス    ルーテル学院大学 学長 石居基夫

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 卒業生の中島です。感染が拡大している中、皆さん大変な中にあるかと思いますが、守られるようにお祈りいたします。私が勤める特別養護老人ホームでは、一時期、面会の制限緩和の動きもありましたが、この再拡大を受けて慎重にならざるを得ません。幸いにも今のところ感染者は発生していませんが、皆さんご高齢で重症化リスクの高い方たちばかりですから、なんとしても食い止めていきたいと思っています。

 1年近くと長期化している中で、ご家族や親しい方と会えない辛さは計り知れません。最期の時が近いと思われる方などには面会をしていただけるようにしていますが、タイミングが合わないと、ほとんど会わないまま最期を迎えるという方もおり、何ともやりきれない想いになることがあります。オンラインでの面会も準備はしていますが、多くのご家族方が直接会いたいと、窓越しでも直接お会いになる面会を希望して来られます。ご家族との絆の深さや、直接会うことの価値をあらためて感じます。

 先日はクリスマス会を行いました。例年であれば多くのご家族を招いて賑やかに過ごすのですが、今年はご利用者と職員だけでした。職員は、そんな中でもできるだけ楽しい時を過ごしていただきたいと、いつも以上に張り切り、寸劇や二人羽織を行って、大笑いの時を持ちました。ご利用者の多くが来年のクリスマスを迎えられるかわからない方々です。「コロナが収まったら、、、」が口癖になり、いろいろなことを先延ばしにしたり、諦めたりしがちですが、今日できることを精一杯やり切ること、後悔しないようにしていくことの大切さを、これまで以上に説得力をもって受け止めています。「夕暮れ時に、光がある。」聖書ゼカリヤ書の言葉ですが、人生の夕暮れ時、つまり人生の最期の日々に光、希望があるように、今日できることを精一杯していきたいと思います。2020年12月24日 

            練馬キングス・ガーデン 施設長 中島真樹

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 「ステイホームを遵守している私は、今、「こころに寄り添うグループワーク:理論から実践へ」を書いているところです。金剛出版が出してくれます。新しい理論や実践事例もいろいろ紹介しているので、若い方達に是非、読んで頂きたいと願っています。あと、お習字と水彩画の教室に入っていますが、お習字はリモートで先生のコメントを頂き、何回も書き直して勉強、水彩画はコロナでストップになったので、本を見ながらの独学です。探せば楽しめることがいろいろありますね。心が沈みがちな毎日ですが、上を仰いで生活していきましょうね。まなさま、お大切に!」

               名誉教授 前田ケイ

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 ご無沙汰しております。実は小生、脳梗塞で10月16日から11月21日まで入院していました。脳幹の出血でした。医者からは全ての運動神経が通っているところで、出血がひどければ死ぬところだったといわれました。幸い極めて早く気が付き、コロナの中でしたがすぐ入院できたことで、回復し退院できました。右手の握力が半分くらいになり、右足が少し重くなりましたが、幸い日常生活に大きな支障はなく、現在は体力の回復と、日常生活を通じてのリハビリに努めています。大学院の授業も中断してしまいご迷惑をおかけし心苦しく思っています。

 理事長をしている東京聖労院の理事会や大事な会議にはオンラインで出席し始めました。100年前世界を襲った「スペイン風邪」は、当時の日本の人口5666万人の、およそ半数の2380万人を罹患させ、死者は10万8000人という凄まじいものでした。第一波が襲った1918年は東京聖労院の創始者たちが、前身の事業を開始した年でもありました。創始者たちの熱い思い、実践を100年受け継いでいる私たちは、新型コロナウイルス感染症にもしつかり対応し役割を果たしていきたいと思っています。

                ルーテル学院大学  名誉教授 和田敏明

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 希望ある明日に向かって歩むぞメッセージを読ませていただきました。とても勇気づけられました!どこの国でも感染率が上昇傾向で、社会は益々閉塞していますね。アメリカではワクチンの接種が今週から本格的に始まりました。国民の半分以上がワクチン接種に積極的でない反面、全国民の80%近くの接種が達成できなければ、ワクチンの効果がないと言われています。そして、多民族国家であり、不法滞在者の多いアメリカで今後これだけ多くの国民に適切に接種をすることの難しさにも直面しています。

 そんな中、私は先週からコロナ患者さんのICUの勤務になり、今日、ワクチンを受けました。ワクチンがこの世を救うのか、それとも一人ひとりの他人を思いやる気持ちと行動がこの世を救うのか・・・そんなことを毎日考えています。

 先週、ルーテル学院大学の一年生の授業 (社会福祉原論Ⅱ)でコロナ禍におけるソーシャルワーカーと看護師の働きについて話す機会をいただきました。私は看護師として働いており、社会福祉の仕事とは長く離れてしまっていたので、もう一度原点にもどり、様々な文献と私の職場でのソーシャルワーカーの方たちとの働きの中から、 ソーシャルワーカーの働きを見つめ直してみました。そして、驚くことに、ソーシャルワーカーの働きの幅の広さ、奥の深さなどなどが次々に浮かび上がり、今の閉塞した社会に光を与える仕事なのだと再度実感した瞬間がありました。学生さんたちに伝えたいことは沢山あったのですが、その中の一つ。Equality(平等)と Equity(公平)のコンセプトです。私たちは今までなんでも平等に配ることが大切だと思ってきましたが、今回のコロナのパンデミックなども含めて、社会の体系はますます変化し貧富の差もますます広がります。ですから、今後の社会の中では Equity(公平)つまり、必要な所に必要なものを供給することの大切さが焦点になってくると思いました。

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 みんなが幸せになれるためには、私たちが必要な所に必要なものを・・・が大切であり、みんなの幸せが実現できるのかも知れません。そして、今こそ、私たちが外にでて、手を指し伸ばしていく時なのかも知れませんね。

 今年、2020年を振り返り、長い長い一年だったと思いました。3月の末からコロナのパンデミックが襲ったニューヨークでのコロナICUでの仕事はとても悲しく辛い毎日でしたが、このようにルーテルのコミュニティが私を支えてくれました。ルーテルファミリーからの励ましのお手紙がどれほど勇気づけてくれて、私を前に進めてくれたことか。このようなネットワークに感謝の気持ちでいっぱいです。

 今、今年最後のホリデーシーズンのクリスマスを迎えています。アメリカでは、家族がそろって楽しい時間を過ごす11月末のサンクスギビングからクリスマスにかけての時期に自殺者の数が増えると聞いています。みんながみんな、楽しく幸せなはずに時期に、寂しい思いをする人がますます寂しい思いをする悲しい時期でもあります。孤独、貧困、希望を失うこと、などなど。こんな時だからこそ、他人を思うこと 、私たちが外にでて、他人へ手を指し伸ばしていく時なのでしょうね。そして、みなさんへのたくさんの感謝をこめて。岩間恵子

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 クリスマスの喜びを直前にして皆さんにメッセージを送らせていただきます。今年はコロナ禍にあり、学校も教会も特別なクリスマスになりました。学校で毎年行われてきたキャンパスクリスマスは一部と二部に分け、一部はZoomを用いたクリスマスストーリーとクイズ大会、二部は50名に制限してのチャペルでの礼拝です。ルーテル三鷹教会のクリスマスイブ礼拝も密を回避するため三度に分けて行われ、チャペル内で賛美歌を歌うこともありません。これらはいつもと違うクリスマスです。でも確かに変わらないことがあります。それはイエス・キリストのご降誕の聖句が読まれることです。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。わたしたちはその栄光を見た。それは父の独り子としての栄光であって、恵みと真理とに満ちていた。」(ヨハネ福音書1章14節)ヨハネは、栄光に輝くイエスが「わたしたちの間に宿られた。」と記します。オンラインとなった「わたしたちの間」、直接触れることを避け、距離を取らなければならない「わたしたちの間」、そこにイエスはお生まれになったと告げるのです。だからコロナ禍にあり人と人との間について悩まされる今こそ、「わたしたちの間」にお生まれになったイエス・キリストの福音(Good News)が大切になるのです。皆さんの職場や家庭にもイエス・キリストはお生まれになります。すべてのクリスマスが祝福に満たされることをお祈りいたします。
ルーテル学院大学 チャプレン 河田優

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 今年を振り返ると、まさに新型コロナウイルス感染症対策に社会全体が追われ続けた一年でした。私自身も、在宅勤務を併用するなかで、オンライン会議・研修への対応など、さまざまな対応に追われました。コロナの影響力を鑑みると決して「良い年だった」とは言いにくい年ではあったかと思います。ただし、コロナによって、社会が一体となり、ICT化を加速度的に進めることができました。改めて地域でのつながりの大切さがわかった1年でした。(被災地などでは、外部支援が当たり前のようになっていましたが、 コロナ禍では、できるだけ地域の力で支え合っていこうという風潮がより強く見られました)など、できる限りポジティブな影響も意識するようにしています。直近でも、オンライン研修会で、東北で働かれているルーテルの卒業生の方とお話する機会がありました。その方も集合研修で東京に数日行くことは難しいが、オンライン会議だから参加できたとお話されていました。また、全社協でもオンライン会議が基本となり、遠方からの移動がなくなった分、全国各地の役員さんとこれまで以上に議論の回数を増やすことができました。このように、遠方の方とも、簡単に繋がることができるようになったのは、社会の大きな歩みだと思います。
 なお、全社協では、コロナ禍で、日夜、福祉サービス利用者を支えている全国のエッセンシャルワーカーの皆様へ、全社協および関係大臣から、心からの感謝を込めて応援メッセージをお届けしています。ぜひ、ご覧ください。https://www.shakyo.or.jp/tsuite/ouen_video.html

                 全国社会福祉協議会 A.K

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 皆さま、どうお過ごしでしょうか。私は新型コロナウイルスの影響から失業、生活困窮された方たちの支援活動、政策提言に奔走しております。日本が経験する史上初の社会的危機と言ってもいい惨状で、頼るべき場所がない方たちが大勢相談に来ています。社会福祉はその時々の時代情勢の変化に応じて、弱くさせられた人々と向き合って来たのだと思います。そのような先人たちの歩みを参考に、今回も多くの人たちと共に苦しさを少しでも和らげていけるように尽力していきます。厳しい時期、辛い時期は長く続きませんので、コロナ収束を願いながら現場で奮闘していこうと思います。新型コロナに細心の注意を払いながら、お過ごしください。全ての方たちが新年を安らかに迎えられることを願っております。特定非営利活動法人ほっとプラス理事 藤田孝典

希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 クリスマスが近づいてまいりました。皆さんは、いかがお過ごしですか。私は、昨日、岩◎さんにニューヨークからZOOMで、社会福祉原論Ⅱの受講生等を対象にした授業を行って頂きました。また先日、講演のため栃木県社協に行き、久しぶりに卒業生に会いました。また家族で蘭を育てている卒業生にお願いし自宅に送って頂きました。皆さんに美しい花の写真を送ります。そして市役所に行くとまた卒業生が呼びかけてくれました。私は介護保険に関する委員会の委員長をしていましたが、その部署で数年前から働いていたとのこと。またその後に行った幼老ケアで有名なNPOでは、卒業生が働いていました。思いがけなくうれしい出会いでした。このようなちょっとしたことで心が温まります。

 しかし、本年はコロナ禍にあって、さまざまなことが深刻化し、私たちの心を揺らします。だからこそ、私は、家族、友人、卒業生、今まで一緒に歩んできた隣人との絆を大切に、支え合いながら、今日という一日を過ごしていきたいと思っています。 

 そこで、『明日に向かって歩むぞメッセージ』を再開して、新年に向かっていきたいと考えました。近況、日頃の何気ない出来事、生活や仕事で大切にしていること、皆さんへの応援メッセージのいずれでも結構です。メッセージを 私のメールに送っていただけませんでしょうか。 では、またお会いしましょう。 市川一宏