希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 希望ある明日に向かって歩むぞメッセージを読ませていただきました。とても勇気づけられました!どこの国でも感染率が上昇傾向で、社会は益々閉塞していますね。アメリカではワクチンの接種が今週から本格的に始まりました。国民の半分以上がワクチン接種に積極的でない反面、全国民の80%近くの接種が達成できなければ、ワクチンの効果がないと言われています。そして、多民族国家であり、不法滞在者の多いアメリカで今後これだけ多くの国民に適切に接種をすることの難しさにも直面しています。

 そんな中、私は先週からコロナ患者さんのICUの勤務になり、今日、ワクチンを受けました。ワクチンがこの世を救うのか、それとも一人ひとりの他人を思いやる気持ちと行動がこの世を救うのか・・・そんなことを毎日考えています。

 先週、ルーテル学院大学の一年生の授業 (社会福祉原論Ⅱ)でコロナ禍におけるソーシャルワーカーと看護師の働きについて話す機会をいただきました。私は看護師として働いており、社会福祉の仕事とは長く離れてしまっていたので、もう一度原点にもどり、様々な文献と私の職場でのソーシャルワーカーの方たちとの働きの中から、 ソーシャルワーカーの働きを見つめ直してみました。そして、驚くことに、ソーシャルワーカーの働きの幅の広さ、奥の深さなどなどが次々に浮かび上がり、今の閉塞した社会に光を与える仕事なのだと再度実感した瞬間がありました。学生さんたちに伝えたいことは沢山あったのですが、その中の一つ。Equality(平等)と Equity(公平)のコンセプトです。私たちは今までなんでも平等に配ることが大切だと思ってきましたが、今回のコロナのパンデミックなども含めて、社会の体系はますます変化し貧富の差もますます広がります。ですから、今後の社会の中では Equity(公平)つまり、必要な所に必要なものを供給することの大切さが焦点になってくると思いました。

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 みんなが幸せになれるためには、私たちが必要な所に必要なものを・・・が大切であり、みんなの幸せが実現できるのかも知れません。そして、今こそ、私たちが外にでて、手を指し伸ばしていく時なのかも知れませんね。

 今年、2020年を振り返り、長い長い一年だったと思いました。3月の末からコロナのパンデミックが襲ったニューヨークでのコロナICUでの仕事はとても悲しく辛い毎日でしたが、このようにルーテルのコミュニティが私を支えてくれました。ルーテルファミリーからの励ましのお手紙がどれほど勇気づけてくれて、私を前に進めてくれたことか。このようなネットワークに感謝の気持ちでいっぱいです。

 今、今年最後のホリデーシーズンのクリスマスを迎えています。アメリカでは、家族がそろって楽しい時間を過ごす11月末のサンクスギビングからクリスマスにかけての時期に自殺者の数が増えると聞いています。みんながみんな、楽しく幸せなはずに時期に、寂しい思いをする人がますます寂しい思いをする悲しい時期でもあります。孤独、貧困、希望を失うこと、などなど。こんな時だからこそ、他人を思うこと 、私たちが外にでて、他人へ手を指し伸ばしていく時なのでしょうね。そして、みなさんへのたくさんの感謝をこめて。岩間恵子