こだき富士とつるし雲(佐藤弘氏撮影)2013.4.11
久しぶりに精進湖に行ってきた写真です。
日出前の4時半ごろのシャッター15分開放で撮影の「すっきりした黎明のこだき富
士」、富士山特異の「つるし雲」です。
投稿日 13年04月28日[日] 6:33 AM | カテゴリー: 富士山(佐藤弘氏)
Ichikawa's Office
久しぶりに精進湖に行ってきた写真です。
日出前の4時半ごろのシャッター15分開放で撮影の「すっきりした黎明のこだき富
士」、富士山特異の「つるし雲」です。
投稿日 13年04月28日[日] 6:33 AM | カテゴリー: 富士山(佐藤弘氏)
桜の撮影に4/14河口湖まで出かけましたが河口湖のほとりの桜が満開となり、やや花吹雪きぎみでしたが花見の人とカメラマンで湖畔はいっぱいの人でした。
投稿日 13年04月17日[水] 1:39 PM | カテゴリー: 富士山(佐藤弘氏)
2008年5月に撮影した「竜神湖の芝桜と富士山」の写真です。
芝桜の芝つきが悪く ラフな芝目となっていますが。
これだけの芝桜を集めたのは 関東地区では 最大とのこと。
(実際に圧倒されました)
逆光気味で 日の光が強く 富士山を くっきり写すことができなかったけれど、見れば見るほど 圧倒される 芝桜でした。
投稿日 13年04月04日[木] 2:30 PM | カテゴリー: 富士山(佐藤弘氏)
2013年度入学式
テーマ「新しい出発のための5つのC」
聖書:「新しいぶどう酒を古い革袋に入れる者はいない。そんなことをすれば、革袋は破れ、ぶどう酒は流れ出て、革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。そうすれば、両方とも長もちする。」(マタイ福音書第9章第17節)
新入生の皆さん、入学おめでとう。ご出席のご家族の皆さま、関係者の皆さま、おめでとうございます。今日は、新たな学びのスタート台に立つ新入生諸君へ期待を込めて、お話をさせて頂きます。
1.「新しいぶどう酒」と「新しい革袋」
今日の聖句には、「新しいぶどう酒を古い革袋に入れる者はいない。そんなことをすれば、革袋は破れ、ぶどう酒は流れ出て、革袋もだめになる。新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるものだ。」と書かれています。当時は、ぶどう酒をビンではなく、革袋に入れて貯蔵していました。新しいぶどう酒はまだ発酵が終わっていないので、膨張します。古い革袋は固くなっているので破れてしまいますが、新しい革袋は弾力性があるので膨張にもちこたえることができるのです。
私は、新しいぶどう酒とは、私たち一人ひとりがもつ夢・希望だと思います。お金をなくすと生活の危機、名誉をなくすと心の危機、夢・希望をなくすと存在の危機をもたらします。夢は、生きていくために大切な宝であると思っています。
2.夢・希望
ある大企業が、2012年12月、20代~50代と2013年新成人の男女各100人、合計1,000人に対して行った「日本人の夢調査」では、日本人の約76%が現在叶えたい夢があると答えました。また新成人の約85%が夢を持っており、どの世代よりも夢の保持率が高いことがわかりました。
しかし、夢を持っていたことはあるが、現在は夢が無いと答えた人の約78%は、夢が叶ったからではなく、諦めたからと回答しました。もっとも多かった回答者が24歳であったことを考えますと、夢を持って社会人になり、社会の荒波にもまれることで夢を諦めてしまう人が多いと言えるかもしれません。
夢は描くだけでなく、実現するものです。だからこそ、自分にとってふさわしいぶどう酒をもち、それを現実のものとするために、さらにそれぞれの革袋を、学生時代につくっていただきたい。確かに、挫折はあります。しかし、挫折の意味を理解し、実現のためにたえず自らを成長させていってほしい。
厳しい生活の中で、夢を持とうとする子どもたちのことをお話しします。県民の約10%が自宅から避難している現実にあっても、子どもたちは自分の将来を見つめています。桃色の傘をさしてNHKの『八重の桜』に登場している福島県内370名の小学生高学年一人ひとりは、10年後の自分自身に宛ててスケッチブックに書いた短い手紙を持っています。
「10年後の私は、人を助ける仕事をしていますか?」や「よみがえった福島の自然のなかで精一杯生きていますか?」といった内容のメッセージだったそうです。彼らは、困難に直面しつつも、自らの夢の実現に向けて歩んでいきます。私は、彼らが夢を叶えることができるよう、一緒に歩んでいきたいと思っています。
3.アジアの子どもたちが夢を描き、夢を実現する支援(チャイルド・ファンド・ジャパン)
海外の子どもたちが夢を実現できるように支援している活動を紹介します。チャイルド・ファンド・ジャパンという日本の民間非営利団体は、アジアの貧困状態にある子どもたちが幸せに、そして責任ある大人に成長することを願って活動しています。
そもそも、同団体の起源は、第二次世界大戦後、アメリカの民間団体、CCF (Christian Children’s Fund:キリスト教児童基金)による日本の戦災孤児への支援に始まります。アメリカ、カナダ等の多くの方々からの資金援助が届けられ、22年後の1974年のCCFの支援終結までに、延べ86,000名の子どもが支援を受けました。
その支援は、翌年の1975年より、基督教児童福祉会(CCWA)国際精神里親運動部、そして現在のチャイルド・ファンド・ジャパンに受け継がれています。フィリピン、スリランカ、ネパールの子どもたちのためにスポンサー(里親)を募り、資金の提供を受け、今では、5,000名の子どもたちがこの支援により学校に通っています。目標は、子どもたちが学び、自分の夢と希望をもち、それぞれがもっている可能性を生かし成長し、それぞれの夢を実現すること。
今、支援を受けていた子どもたちが大人になって、貧しい子どもたちを支援していく。このような絆が生まれています。チャイルド・ファンド・ジャパンの創立時、また現在の組織において多くのルーテル学院の教員、卒業生等が役割を担っていることは、私たちの誇りです。諸君にも、人のために働くことができる人材に成長して頂きた。
さて、この聖句について、神学者のバークレー(バークレー著・松村あき子訳『マタイ福音書上』ヨルダン社)は、このように言います。「われわれの心は、新しい思想を受け入れるだけの弾力性がなければならない」と。「革袋」とは、自分自身そのものなのであり、問われているのは、私たち自身なのです。そのため、自らが、広さ、強さ、弾力性をもった革袋に育つことが必要です。
そのために、私は、学院だよりに書かれている5つのCを申し上げます。
4.大切な5つのC
①Compassion[共感]
人の悲しみがわかること、そして共に悲しむことです。また、他者の喜びを率直に喜ぶこと。それは大切な人間力です。
②Capacity building[能力育成]
自分の持ち味、弱さ、強みを知ること。弱さを少しずつ改善する謙虚さと、強みを活かす勇気を持って頂きたい。
③Collaboration[連帯]
様々な出会いを通して、人、文化、経験の違いを学び、排除しあうのではなく、互いに助け合い、直面する課題に取り組んでいていくように努力してほしい。
④Challenge[挑戦]
将来の目標を見出し、それに挑戦していくことは簡単なことではありません。自分にふさわしい目標を見つけ、一歩一歩、たゆまず、諦めず、目標に向かって歩んでいくしぶとさを持って頂きたい。
この4つのCを横軸にして、中心に⑤Christ[キリストの愛]という縦軸を置く。キリストは、苦しむ人間の姿に駆け寄り、寄り添い、その痛みを取り去ろうとされました。人間に対する深い愛情があったからです。そこを縦軸として頂きたい。
5.桜の木
私は、入学式の日が桜の満開の時に重なるといいと思ってきました。しかし、2日前の日曜日の早朝、用事で大学に来て桜を見上げた時から、その考えは、誤りであったと思っています。土曜日に仕事で鎌倉市に行った時、ほとんどの桜が散っていましたが、大学では残っていたのでした。待っていてくれたのです。
この礼拝堂を出て、ルーテル学院の建物の周りの桜を見て下さい。昨年の秋に、葉がすべて落ちた枝から、たくさんの若葉が出ています。花の間から、若葉が出て来ているのです。葉が茂り、厳しい夏に太陽の光を受け、養分を蓄え、さらに秋には散り、冬の寒さに耐え、春に花を咲かせる。これが桜の姿です。
また、満開の桜は一瞬ですが、今でもたくさんの桜の花が散らずに、皆さんを心から迎え、祝ってくれています。限られた時に咲き誇る、咲きそろう美しさより、一輪一輪の花にそれぞれの思いやりを感じます。
諸君には、この桜のように、新たな夢をもち、それを実現できる力を身につけて頂きたい。新しいぶどう酒を新しい革袋に入れる学びを、ルーテル学院でして頂きたい。その学びと成長の時に、私たち教職員も、一緒にいたいと思います。
皆さんのルーテル学院での学生生活が、実り豊かな時であるますように、切に祈り、皆さんへの言葉とします。
投稿日 13年04月03日[水] 10:37 PM | カテゴリー: 大学関連
2012年度後期卒業式
テーマ「わたしは必ずあなたと共にいる」
聖書:「モーセは神に言った。<わたしは何者でしょう。どうして、ファラオのもとに行き、しかもイスラエルの人々をエジプトから導き出き出さねばならないのですか。>神は言われた。<わたしは必ずあなたと共にいるこのことこそ、わたしがあなたを使わすしるしである。あなたが民をエジプトから導き出したとき、あなたたちはこの山で神に仕える>」(出エジプト記第3章第11節・12節)
1.「燃えている柴」
芝が燃えている。消えずに、炎が燃え上がっている。その光景を目にしたら、皆さんはどうするでしょうか。
紀元前1280年頃、今から約3300年前、モーセが羊の群れを連れてホレブに来た時、目にしたのは、燃えている柴でした。ホレブとは、「荒涼とした場所、乾き切った場所」の意味であり、ほとんど雨が降らない大地であるホレブの芝が燃えていたのでした。(手島佑郎『出エジプト記—混迷を超えるプロジェクトー』ぎょうせい、p.53,54、平成4年12月)
モーセは、火を消さなければと燃えている柴に近づきます。
2.神との出会い(以降、大串肇『現代聖書注解スタデイ版 出エジプト記』2010年9月、日本キリスト教出版)
その時です。燃えている芝からモーセを呼ぶ神の声が聞こえました。そして神は、モーセに、「エジプトでとらわれている人々を連れ出しなさい」と命じられました。当時のエジプトは、ナイル川の流域に栄えたとても強い国で、イスラエルの人々を支配していました。その支配から脱することは、不可能と思われることであり、容易に引き受けることはできません。
3.モーセの4つの拒否
モーセは、その神からの命じられたことに対して、4回抵抗します。
第1の抵抗は、「私は何者でしょうか、どうして私はこのことをしなければならないのでしょうか」という抵抗です。そのようなとてつもないことを成し遂げられるほど、偉大でも、価値ある人間でもないということを、モーセは自覚していました。
第2の抵抗は、「どうやって神が私を遣わしたと伝え、神のことを人々に伝えたらよいでしょうか」と言う抵抗です。人々は、簡単には信じてはくれません。困惑させるだけだはないかとモーセは恐れました。
第3の抵抗は、「人々が<主がお前などに現れるはずがない>と言って信用せず、私の言うことを聞かない」ならばどうずれば良いのかという拒否です。
そして、さらに、「私は口が重く、舌の重い者です」「どうぞわたしの代わりに誰かほかの人をお遣わせ下さい」とまで言いました。これが第4の抵抗です。
ここまでして、命じられた使命に対して、抵抗するモーセ。神はその抵抗に対して、一つひとつお応えになられました。第1の、「私は何者か、どうして私はこのことをしなければならないのでしょうか」とい抵抗に対する神の答えが、「私は、必ずあなたと共にいる」という答えです。
4.「私は、必ずあなたと共にいる」
私は、大串先生の『出エジプト記』の注解書を読みながら、モーセの生きていく姿に共感を覚えるのです。モーセの一人の人間としての生きる姿、迷う姿を学びます。神の問いかけを何度も抵抗し、そして最後に「共にいる」存在をひたすら信じ、そして歩んでいく一人の人間の姿に感銘を覚えるのです。
5.私の青春時代
私の青春時代も、葛藤の時代でした。「幸せを数えたら片手にさえ余る 不幸せ数えたら両手でもたりない」「幸せを話したら5分でたりる 不幸せ話したら一晩でも足りない」(ばんばひろふみ)私は、良くこの歌を口ずさんだものです。確かに、当時の高校や大学は学園紛争のただ中にあり、混乱していました。何人もが傷つき、そして去って行きました。その時に口にした歌の一つがこの歌でした。
しかし、本当にそうだったのでしょうか。今は、ふりかえって、困難に直面した時に、「共にいる」人がいたし、そして神がおられたと気がつきました。困難だから、大切な存在が見えることを、その時は気付かなかったのです。
6.「私は、必ずあなたと共にいる」という働き
「私は、必ずあなたと共にいる」というメッセージを届け続ける働きを紹介します。
私は、昨年、藤藪庸一牧師にお会いしました。来週、訪問する白浜レスキューネットワークのリーダーです。「自殺しようと苦しむ方々を何とかして助け、人生に希望を失っている方々に、もう一度人生をやり直そうと思ってもらえるように関わっていきたいと願って」、NPO法人白浜レスキューネットワークが立ち上げられました。
和歌山県南部西海岸にある白浜三段壁(さんだんべき)は、断崖絶壁の名勝ですが、自殺者があとを絶ちません。保護した件数は、年間30件を超えるそうです。相談電話は、三段壁以外からもあり、1260件を超えるそうです。また、保護した方々が自立するには、自己破産や就職活動などとともに、もっとも大切な、心身の回復が不可欠です。これらの問題を解決していくために畑を作り共同生活をしていると、藤藪牧師は言われていました。
藤藪牧師は、著書(藤藪庸一『<自殺志願者>でも立ち直れる』講談社)でこう書かれています。「私が何よりもうれしいのは、<略>共同生活を経て、自立していくことです。<略><教会に遊びにおいで><いつでも連絡をちょうだい>自立していく際には、また会えることを祈って送り出します。<略>私との関係を続けて連絡をくれ、そしてなんといってもその人が自立して生き生きと頑張っていることがわかると、私は励まされます。」
今、必要なことは、「共にいる」存在があることを、希望を失いかけている方々に届けることではないでしょうか。「共にいる」働きが、明日の社会を切り開いていくと、私は確信しています。
7.希望を繋ぐ人生のリレー
NHKの『八重の桜』を見たことがあるでしょうか。番組の導入部分の最後に燃える柴ではなく、緑のきれいな柴の上に桜の花のような桜色の傘をさす子どもが映ります。
『八重の桜』の制作担当者にお聞きしました。緑の芝の上で傘を差しているのは、福島県内の小学生高学年の男女370人。幕末の会津の人々が大きな挫折を体験し、その哀しみを克服し再生していく。若者たちに降りかからんとする困難から、若者たちを守り抜いていこうとした主人公八重の思いを、桜色の傘のシーンで表現しようとしたそうです。
そして、370名の子どもたちは、一人ひとり、10年後の自分自身に宛ててスケッチブックに書いた短い手紙を持っています。私は、この希望を一緒に大切にしたいと思っています。
8.「わたしは必ずあなたと共にいる」という希望をもって
卒業生一人ひとりに申し上げる。一人ひとりのスケッチブックに「わたしは必ずあなたと共にいる」という神の言葉を書き、卒業していって下さい。
今、明日を描くことはなかなか難しい。手探りです。だから、精一杯、今を生きる。困難で辛い時にあって、もっとも輝き、そして励ましになることは、「共にいる」という存在です。苦しい時だからこそ、楽しいと思っていた時に気がつかなかった「共にいる」存在を確認できる。一人で生きていると思ったら、一人ではなかったことに、気付くことができるのです。
卒業する一人ひとりの日々の生活を通して、働きを通して、困難に直面し、心を閉ざしている人のその心に、希望を届けて下さい。
卒業、おめでとう。これからもよろしく。
投稿日 10:17 PM | カテゴリー: 大学関連
久しぶりに「梅と富士山」撮影に 富士市近くに行ってきましたが、天気がもうひとつで 雲間の富士山でした。今回は「近くの梅と遠くの富士山」との焦点をどうするかのTESTも兼ねてみました。
佐藤 弘
投稿日 13年03月09日[土] 9:02 PM | カテゴリー: 富士山(佐藤弘氏)
宮崎県社協は、全国で、実力のある都道府県社協の一つです。私は、20年近く前、全社協地域福祉部の紹介で、県社協の経営基盤強化のために、作業委員長として頻繁に宮崎県を訪問しました。その時より、宮崎県社協は、市町村社協と協働して、各地域の地域福祉の推進のために、過疎サミットやさまざまな企画を打ち立て、宮崎県内における重要な役割を担ってきました。私も一緒に各地を訪問しましたが、その経験が、私の地域福祉に関する考え方に影響を与えています。 全国ボランティアフェスティバルを開催した時には、県と協力して、数万人の参加者を記録しました。私は、福祉のまちづくりをテーマに、分科会を担当しましたが、当時、紀宮妃が聞きに来られたことは思い出です。 今回は、地域福祉推進フォーラムです。登場する事例は、活動実績のある、宮崎県内でも有数の地域です。詳細を述べることはしませんが、その実績から学ぶことが多いと思います。
地域福祉推進フォーラム
テーマ「地域のつながりの再構築」
1 趣 旨
少子・高齢化の急速な進行や景気の低迷、人間関係の希薄化や家族機能の低下等により、孤立死や自殺、貧困や低所得、育児不安、介護、子どもや高齢者への虐待、障がい者の地域生活移行、引きこもりなど人々の生活課題が多様化、複雑化、高度化してきています。 これらの生活課題に対して、平成19年に厚生労働省に設置された「これからの地域福祉のあり方に関する研究会」がまとめた報告書「地域における『新たな支え合い』を求めて-住民と行政の協働による新しい福祉-」では、特に身近な「地域社会」の中での「つながり」をどのように再構築していくかが、これからの地域福祉の課題であると指摘しています。 そこで、本フォーラムでは、住み慣れた地域で誰もが安心して暮らせる地域社会を目指して、地域のつながりを再構築し、支え合う体制を実現するための方策について、関係者の共通理解と更なる連携の促進を図ることを目的として開催します。
2 主 催 宮崎県 社会福祉法人宮崎県社会福祉協議会
3 日 時 平成25年3月1日(金) 午前10時から午後3時30分まで
4 会 場 フェニックス・シーガイア・リゾート シーガイア・コンベンションセンター4階(蘭玉の間) 宮崎市山崎町浜山
5 参加対象 自治会等役員、民生委員児童委員、ボランティア・NPO団体、市町村行政職員、市町村社会福祉協議会職員、社会福祉施設職員、その他関心のある方
6 プログラム
・趣旨説明 宮崎県社会福祉協議会 地域・ボランティア課長 坂本 雅樹
・基調講演「これからの地域福祉とまちづくり」ルーテル学院大学学長 市川一宏 氏
住民が直面している福祉ニーズや地域の生活課題とは何か。また、地域づくりに必要な介護予防、自立支援、住民参加の視点をもとに実践事例を交えながら、これからの地域福祉とまちづくりの方策について学びます。
・パネルディスカッション ルーテル学院大学学長 市川一宏 氏
地域のつながりの再構築 ~住民の暮らしを支えるための仕組みづくりと協働」
誰もが安心して暮らせる地域づくりを進めていくためには、同じ地域に暮らす住民同士だからこそできる発見や気づき、見守りや支えあいの取組みとともに、同じ地域の中で住民の地域福祉活動を支援したり、専門的な相談援助に取り組む機関との協働が必要です。このパネルディスカッションでは、日常生活圏域において住民や地域包括支援センター、社会福祉協議会、地区社会福祉協議会がそれぞれの立場で地域福祉の推進をめざし、協働していくための視点や方法について、専門家の助言をいただきながら考えます。
・高鍋町正ヶ井手地区自治公民館 館長 河野 幸雄 氏
「福祉ネット部」を中心に顔の見える活動にこだわり、高齢者の見守り、介護予防や配食サービス等を積極的に展開。平成15年12月に国の介護予防等拠点整備補助事業を利用して木造平屋を増築し完全バリアフリー化。介護講習のほか、ストレッチ体操、ひな人形づくり、レクリエーションなど幅広く利用されており、住民同士の交流をすすめています。
・宮崎市小松台地区社会福祉協議会 会長 川俣 勲 氏
高齢者・障がい者・母子家庭・乳幼児のいる世帯を対象に、地域の中高年で組織した有償ボランティアが、高齢者の日常生活の困りごとについて、簡単な庭木の剪定、草取り、買いものの持ち帰りなどを行う「お助けマン・ウーマン事業」を展開するなど、地域関係の希薄化防止への活動を行っています。
・日向市財光寺地域包括支援センター センター長 梅田大介 氏
地域包括ケアシステムの中核的機関として地区の課題や問題点を区長、民児協、高齢者クラブ、病院、薬局、社会福祉協議会、行政等で構成する地域ケア会議に積極的に取り組み、またアウトリーチによる高齢者の実態把握、介護予防教室、ふれあいいきいきサロンへの関わり等を積極的に行っています。
・日南市社会福祉協議会 事務局長 冨山 生穂 氏
市内9地区に地区社会福祉協議会や地区福祉推進協議会を設置し、また、福祉推進委員総数1,001名を委嘱して、公民館等を拠点とした、見守り活動、ふれあいいきいきサロン、ひとり暮らし高齢者のふれあい昼食会を行うなど住民の地域福祉活動を支援。平成23年には市と協働して「地域福祉推進計画」を策定するなど、日常生活圏域で住民の地域生活を支える仕組みづくりを進めています。
投稿日 8:02 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
2013年2月、花巻で行われた民生児童委員協議会会長・副会長研修会にお招きいただき、「住民参加による地域福祉の推進と民生委員・児童委員が担う役割」というテーマで講演させていただきました。東日本大震災で死亡した民生委員は、25名で、うち、主任児童委員が4名で、内訳は、宮古市2名、山田町4名、釜石市4名、大槌町4名、陸前高田市11名でした。
私は、亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、今後の活動に参考にしていただくこと。そして激励したい思いで、岩手県の仕事をお引き受けいたしました。
海岸沿いは、深刻な被災を受け、今も復興が進んでいません。また過疎の問題も深刻で、雪の中で孤立している方々がたくさんいます。その方々を支え、見守る責任を担う400名を超える方々が集まられました。
私の思いが、皆さんにどれだけ伝わったかわかりません。しかし、会場は、熱心に聞いて下さる方々で、燃えていました。講義が終わり、外を見ると、雪が積もり、冷え切っていました。この対照的な環境を御覧下さい。
岩手県の民生委員の方々の底力を見て、励まされたのは、私の方でした。ありがとうございました。
投稿日 13年03月03日[日] 6:11 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
長野県社協『地域でまめに暮らそうフォーラム』
2012年度、長野県社会福祉協議会は、「小地域における地域支え合い体制づくり研究委員会」を発足させ、地域福祉活動の本格的検証に入った。そして、委員会を重ね、今回のフォーラムを開催することができた。
その後、報告書とともに、事例集、DVDを刊行し、長野県全域で、地域福祉活動の実績を共有する予定。
私は、ここに、長野県の底力を感じている。
1.今回の事例を学ぶポイント(5つのき)
① きっかけ 気付いて、始める
② キイパーソン(最初の一歩を歩み、それに連なる人がでてきた)
③ 貴重な地域の宝(ひと、もの・・・)
④ 希望・気持ち(思いやり)
⑤ 協働(広がる助け合いの輪)
「来たくなる長野」
2.目標<コミュニティの再生>
①コミュニティに所属するもの同士の相互の関わり
②関わり対するアイデンティティ、愛着
③それらを実現しやすい地理的な空間
④互いを認め合うコンセンサスと一定の規範
⑤コミュニティを支える宗教や祭り等の文化の形成
⑥人材や活動等の一定の地域資源の存在
3.大桑村「ますや」と山之内町「わくわく商店街」活動の特徴
① 地域が直面する問題に答えた活動「足に靴を合わせる活動」
② 資源(ひと、もの、かね、知らせ等)の活用
③ 地域のみんなの居場所、縁側、ほっとできる場づくり
④ 「みんなが参加者」誰がボランティアで、誰が担い手であるか分からない活動
⑤ それぞれの能力を活用した活動=来たい気持ちになってもらう。
⑥ 人を増やす方法:楽しく、無理なく、見える活動
⑦ 「皆で考え、工夫する」組織の透明性
4.茅野市の活動
① 今までの実績と計画があった。
② 地域拠点が4カ所あり、地域に課題に迅速に取り組める。
③ 専門職と住民が協働(互いの役割に関する協議と合意)
④ 住民主体=住民も解決の当事者、互いに助け合う絆とサービスの連携
⑤ 調整する人の配置
5.社協の役割
① 住民の要望を聞くこと
② 求めている人と求められている人を繋ぐ
③ 活動のイメージを一緒に考える
④ 活動をできるだけ多くの人に伝え、理解者を増やす
⑤ 可能な地域の宝を活動希望者に紹介する。
⑥ いつも一緒に悩む
6.総括
① 「タ」互いの協力
② 「ス」進めてみよう
③ 「ケ」健康づくり、元気づくり
④ 「ア」アイデア
⑤ 「イ」居場所、居心地
投稿日 5:54 PM | カテゴリー: 社会福祉関連
2013年2月、私は、福知山市民生委員・児童委員基礎研修の講演をお引き受けし、前日、市内のホテルに宿泊しました。自宅から福知山まで5時間以上かかるので、はじめは正直言って、時間的に無理と考えていました。しかし、私の講演をお聞きになった同市民生委員・児童委員会長の2年間にわたるご依頼もあり、福知山城や鬼瓦の生産等で有名な福知山市に行くことを決めました。
開演は午後で、講演時間までどのように過ごすか、朝食をとりながら、思いを巡らしていましたが、ホテルのスタッフの方が渡してくれた『特別編集・福知山』のパンフを見て、どうしても行きたいと思ったのが、福知山北部にある神と鬼のふるさと「大江山」スポットでした。なかでも、「川のせせらぎと、そよぐ木々静寂さの中で神聖な雰囲気を醸し出す」と書かれていた天岩戸神社は、駅から歩いて20分と書かれていました。調べますと、福知山駅から大江山口内宮駅までの所用時間は約30分なので、十分余裕をもって福知山駅まで帰ってくる予定で、電車に乗りました。
9時7分福知山駅発39分着の北近畿タンゴ鉄道の一両編成の列車に乗り、車中で念のために帰りの電車を探しました。福知山駅への時間を11時に設定しても、また12時に設定しても、大江山口内宮駅の出発時間は9時43分。再度調べて見ると、その後の電車は11時38分発で、福知山駅に12時7分着でした。私の講演開始は1時25分なので、十分余裕はありましたが、主催者から言われた昼食の時間には間に合わないことに気がつきました。単線なので、駅ですれ違う43分までの5分間、最後まですぐに引き返すか迷いましったが、バスかタクシーで戻ることも可能だろうという甘い期待をもち、また私以外にも下りられ方が一人おられたことにも勇気づけられ、天岩戸神社に向かうことにしました。
しかし、途中、誰一人出会うことはありませんでした。早朝積もった雪が木々から落ちてくる道を、歩き続けました。雪が突然強くなり、行くか戻るか迷いながら、でも歩き続けました。途中に自然遊歩道という看板があり、小道は見えたのでしたが、今の天候ではとても危険な道です。こんな厳しい自然になるなんて、クリスチャンが神社に行こうとしているので、「バチ」があたったのかと思いながら、徐々に不安が広がっていきました。着ていたコートは濡れ、手は寒さにかじかんできました。後で聞いたことですが、この時期に天岩戸神社に来る人は非常にまれとのこと。
最後に雪が積もった階段があり、手すりにつかまりながらたどり着いた神社は雨戸が締められ、私以外、誰一人いませんでした。自然の中に一人取り残された自分がいました。
しかし、神社の軒先は、雪や雪解けの水を避けるのには好都合。幸い風は強くなく、体温を奪われることは少なかった。そして周りの自然は、雪が降り、味わいのある風景。川の流れの音は、心に溶け混む。神社の展望台から見る川の水は澄みとおり、寒さは気持ちを引き締める。この厳しい自然の中で、私は、バンフの「川のせせらぎと、そよぐ木々静寂さの中で神聖な雰囲気を醸し出す」という説明を実感しました。自分の心が、不安に押しつぶされることなく、また自然を受けとめるだけ素直であったから、自然の美しさを受けとめたと思います。
帰りは、元伊勢内宮皇大神社まで道を登り、そこから階段を下りてきましたが、コケに覆われ、雪を受けとめている木々に、美しさを感じました。正月には、たくさんの人がお参りに来られるとのこと。このような文化、宗教は、地域づくりになくてはならないものと私は考えています。地域への愛着と、互いの交流を生み出すのです。地域住民の共通な心の柱となってきた歴史があると思います。
出発時間の約50分近く前に、当初の予定のコースを歩き終え、駅近くの観光センターに着きました。そこには、一人の職員の方がおられ、お願いしてストーブにあたり、コートやズボン、靴を乾かすことができました。タクシーのことをお聞きすると、1台あるとのこと。またバスは電車と連動しており、途中駅までしか行かないことを知りました。私の期待は、身勝手な期待であったのです。
職員の方は、センターのコンピュータで、午前から行われていた研修会場の電話番号を調べて下さり、電話をかけて市の関係者と連絡がとれ、事情をお伝えすることができました。そして、ご厚意で福知山駅まで迎えに来て下さることになりました。
私が歩いた福知山市大江地区は、西から来る寒気が大江山にあたり、そのため雪が多いとのこと。11時台の大江山口内宮駅に電車を待っておられた高齢の方は、10時台の電車がなくなり、病院の診療に行くことが難しくなったと言われていました。年をとると、自然はとても厳しいと言われた言葉を忘れられません。
他方、観光センターの方の親切さが、とても温かかった。さらに講演には、大江地区の20人近くの民生委員・児童委員の方が来ておられました。私が歩き始めた所には、何軒もの家がありましたが、たぶん、高齢化が進んでいるのではないでしょうか。土曜日の10時頃で、子どもは学校や幼稚園に行っているのかもしれませんが、子どもの声は聞こえませんでした。研修に参加なさっている民生委員・児童委員の方々が、一人暮らしの高齢者の方々等の生活を見守り、支えて下さっていると実感しました
今回の講演のテーマは、「つなぐ心 地域の絆づくり〜期待される民生委員・児童委員とは〜」です。地域の民生委員・児童委員の働きに心から感謝したい。
しかし、今の日本の政治は、大都市の経済論理を日本中に適用しようとしていないでしょうか。高齢化によって弱くなっていく地域を、軽視していないでしょうか。グランドデザインを示さず、また地域の力を支援し、強化し、再生するチャンスを示せないならば、政治の無策と言われても反論はできない。今、政治のリーダーシップが強く求められていると思います。と同時に、地域が再生のための実践を通して、地域の可能性を示していくことが必要だと考えております。今回お会いした福知山市の民生委員・児童委員の方々の福祉のまちづくりの取り組みから、学ぶことは多いと感じています。
新幹線の車内では、もうすぐ品川駅に着くとアナウンスがありました。福知山から京都までの特急では、講演の疲れで、私はいつものように眠っていました。また京都から新幹線に乗って品川まで、ほとんどコンピュータにむかって、天岩戸神宮の思い出を書いていましたので、あっという間に4時間近くが過ぎたことになります。それだけ、大江地区には魅力があったし、私は生きていく力を与えられた。だから、その経験を文章にどうしても残しておきたかったのです。
福知山市の明日に期待しています。
投稿日 13年02月24日[日] 11:12 PM | カテゴリー: 思い出記