スクールボランティアサミット2018
新たな情報です。どうぞ検討下さい。
午後の部
8月8日 午後の部
今年度、光が丘連合会のイベントに本校のボランティア部が参加したことがきっかけで、ボッチャを知ることができ、生徒の主体的に取り組んでいこうという気持ちを踏まえ、練馬高校の生徒が中心で、参加者全員でボッチャを行ったあとに、
主題オリンピック・パラリンピック教育発展のための障がい者や高齢者に向けたボランティア体験プログラムを考える をテーマにワークショップを行い、最後に発表をして頂く方向で進みます。
13:00〜14:00 基調講演 市川一宏(ルーテル学院大学学長)
14:10 「ボッチャで交流」練馬高等学校ボランティア部がレクチャー(20)、移動(10)
14:40 ワークショップ
主題 オリンピック・パラリンピック教育発展のための障がい者や高齢者に向けたボランティア体験プログラムを考える(90)
14:40〜16:10
16:10 各グループ発表
16:40 講評 市川一宏
2018年8月8日(水曜日)、都立文京高等学校において、スクールボランティアサミット2018が行われます。
今、世代と分野を超えた広い協働が必要と思っています。私は、以下の問題意識をもっています。
1.制度・分野ごとの『縦割り』では解決できない課題の存在。地域で起こっている問題に制度が追いついていけていない。
2.地域の「つながり」、家族の扶養・養育機能「育て」「育ち」「分かち合う」関わりの脆弱化が今まで経験したことのない生活問題を生み出している。
3.社会的孤立・社会的排除の増加。
4.自己肯定感をもてない人々が地域で見えない。
5.「支え手側」と「受け手側」が分かれ、壁をつくっていないか。
だから、担い手が増えないのではないか。動機を掘り起こしていない。
6.地域の継続自体が問われている。
今回のサミットにおける学びは、新たな地域の創造への第一歩になると信じています。
2018年度石巻市社会福祉協議会地域福祉コーディネーター
私と石巻市社会福祉協議会との関わりは10数年前にさかのぼります。宮城県・山形県・福島県ボランティアコーディネーター138.5時間の研修をきっかけに友人ができ、石巻市に何度か講演、研修にこさせて頂きました。それをバックアップして下さった宮城県社会福祉協議会の方々に感謝しています。
そして、2011年3月11日の東日本大震災後、2度の地域福祉活動計画の作成アドバイザー、ボランティアセンターのアドバイザー等をご依頼頂き、今があります。一緒に考え、学び、教えて頂いた7年間であったと実感しています。
感謝。
2018年度入学式
4月3日(火曜日)午後2時より、ルーテル学院大学礼拝堂において、2018年度入学式が執り行われました。3年前に厳しい状況に置かれた大学も、教職員、関係者の努力で回復し続け、本年は定員を満たすことになりました。たくさんの新入生を「90人に 90の物語」という本大学・大学院の教育の原点に立ち、育てていきたいと強く思っています。
私の入学式でのメッセージを掲載させて頂きます。12年間担っていました学長の役割を、4年ぶりに再度お引き受けすることになりました。謙虚、かつ誠実に責任を担っていきたいと思っています。
2018年度入学式
『希望は欺かない』
わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。希望はわたしたちを欺くことはありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです。(ロマ書5章3節から5節)
今日、ルーテル学院大学・大学院で新たな歩みを始める学生の皆さん、入学おめでとう。そしてご家族の皆様、おめでとうございます。今日は、新入生の皆さんへの私の期待を述べさせて頂きます。
チャプレンがお読みになったローマ書を書いたと言われているパウロは、今から2千年近く前、キリストの教えを述べ伝え、キリスト教の基礎を築いた人物です。この聖句の背景として、3つのことがあげられます。一つは、厳しい自然です。当時は、現在のように、飛行機や車等の交通手段がない時代にあって、昼は遮る物がなく暑い日差しに照らされ、また夜には寒さに震えながら道を移動していました。二つめは、パウロは敵対する人(ユダヤ人)たちによる迫害にさらされ、何度も、命を失う危機に直面していました。そして、伝えようとしたキリストの教えは容易に受け入れられなかった。三つめは、パウロがキリストの信仰を伝えたいという熱い思いをもっていたことです。だから、パウロは、希望を捨てようとはしなかった。
私たちは、しばしば、言葉を失い、失望のどん底に追いやられるような現実に出会います。
1.現実の苦難
私は、2011年3月11日に起こった東日本大震災の発生後まもなく、被災地を訪問して、その被害の大きさに言葉を失いました。今まであったはずの家がなくなり、土台だけが残っている。そこには、大切な家族、友人、そしてかけがえのない生活があったはずです。それが押し寄せてきた津波によって、根こそぎ奪われました。かつてあった家を見ながら、また一緒に過ごした子どもや孫が通っていた幼稚園や学校を見ながら、呆然と立ち尽くしていたたくさんの方々の後ろ姿を、私は忘れることができません。
2.諦めない地道な働き(忍耐は練達を)
しかし、今、支え、支え合いながら、歩みを始めたたくさんの人がおられます。私が学ばせて頂いている石巻市社会福祉協議会は、地域福祉コーディネーターを雇用し、日々、家や家族を失った方々が住まわれている仮設住宅を訪問し、その方々が孤立しないように悩みや生活の相談を受け、必要なサービスや援助につなげていきました。私は、この聖句の背景と共通点があると考えています。一つは自然の厳しさです。石巻市は普段、過ごしやすいのですが、冬には寒くなり、また強い風が吹く時があります。私は、強い風で体温が奪われ、凍えそうになる経験を何度もしました。そのような時は、道路の雪が固まり、氷となり、移動がとても危険な状態になります。第2に、地域福祉コーディネーターは、仮設住宅や、新たに建てられた(復興)住宅を訪問し続けました。しかし、地域福祉コーディネーター13名のうち半数以上は、北海道、近畿、四国、九州から来た若者です。自分が生活してきた地域から離れ、寂しさもあったのではないでしょうか。また方言や文化も違い、住民に受け入れて頂くことに本当に苦労したと思います。でも、彼らは働き続けました。なぜなら、彼らは、「市民の暮らしを支えていきたい」という気持ちをもって、応募した方々です。その強い思いが住民に伝わり、生活の再建に結びついていると思っています。
3.練達は希望を生み出す。
震災後7年を経過して、被災地では、明日を目指した「希望の働き」が生まれてきています。復興商店街ができ、その土地でとれる様々な物や、住民が作った工芸品が売られています。また地域で広がっている助け合い活動。保健医療福祉の専門職による支援も充実してきました。確かに、石巻市の復興はまだ道半ばですが、地域の民生委員児童委員、ボランティア、町会、社協、行政や専門機関の職員が、支え、支えあって、共に生きる社会をつくろうとしておられます。練達が、希望を生み出していると、確信しています。
4.希望は欺くことがない
今日の聖句に立ち戻ります。「わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。希望はわたしたちを欺くことはありません。わたしたちに与えられた聖霊によって、神の愛がわたしたちの心に注がれているからです」(ローマ書5章3節から5節)
確かに、すべての希望が叶えられるわけではありません。失った人や家は戻らないし、悲しみは決して癒えることはありません。しかし、それぞれが生きていく歩みから、私は学んでいます。希望を失わず、明日に向かって歩む一人ひとりの生き方がかけがえのなく、私が励まされています。
皆さん、ピョンチャンオリンピック、パラリンピックを思い出して下さい。羽生結弦(ゆずる)さんが、フィギアスケートで世界の頂点に立ちました。彼は、王者になったのです。しかし、その裾野には、日本だけでも数千人の選手がいたと言われています。
確かに勝者は1人で、その他の人は、競技で羽生さんに負けました。しかし、その他の人は、決して人生の敗北者ではない。ピョンチャンオリンピック、パラリンピックを目指した人それぞれに人生があり、それぞれの希望と夢が続いています。
思い出しませんか。NHKのピョンチャンオリンピックのテーマ曲、サザンカを。競技の結果が映し出され、同時に流れた歌を。「夢を追う君へ、思い出して くじけそうなら いつだって物語の主人公が立ち上がる限り 物語は続くんだ」。
応援して下さる人に感謝し、挑戦してきたことを誇りに、諦めず、夢や希望をもってこれからも歩んでいくからこそ、優勝できなかったという過去の事実は変わりらなくても、過去の意味が変わってくる。だから、希望は決して欺かないのです。
これから、皆さんはたくさんの人、出来事に出会い、時には喜び、時には涙することでしょう。90人には90の物語があります。本大学で、それぞれの物語を書き込んで頂きたい。そして、悲しみで前が見えなくなった時には、思い出してください。希望は欺かないのです。そのことを忘れず、皆さんには学生生活をスタートさせて頂きたい。
今日入学した一人ひとりのこれからの歩みを、私たちは、応援していきます。
ご入学、おめでとうございます。
投稿日 18年04月05日[木] 7:07 AM | カテゴリー: 大学関連
ボランティア情報「全社協 全国ボランティア・市民活動振興センター40年座談会」
2018年ボランティア情報2月号、3月号に、特集「40年の歩みを、ともに」(全社協 全国ボランティア・市民活動振興センター40年座談会)が掲載されています。
2017年度高松市民生委員児童委員大会
2018年3月、レクザムホーにおいて、民生委員・児童委員活動の今後の展望に関して、講演を差していただきました。各地区社協の方々と情報交換をし、ご指導を頂いたこともあり、各地域にあった活動内容について、具体的にお話をすることができたと思っています。
また、午後の講演であり、午前中は、活動をなさっている地域を少し歩き、また栗林公園を見学することができました。栗林公園は、たくさんの松で構成され、園内の1,400本の松の内、1,000本は職人が手を加えている手入れ松だそうです。「約300年に渡って手入れされてきた松は、まるで盆栽のような見事な枝ぶりです」と書かれているように、見事な景色でした。東門⇒鶴亀松⇒ ⇒屏風松⇒ ⇒吹上げから見える池⇒北梅林
2つの地域福祉フォーラム
2018年3月4日(日曜日)と3月6日(火曜日)に、東京都と宮城県で地域福祉フォーラムを行い、講演をさせて頂く。
地域福祉実践が広がり、地に根を張ってきたことを実感しています。
長い間、一緒に歩んでいる仲間に感謝。
長野県飯綱町での講演
サロンの特徴は、以下の点にあります。
①多様な活動形態:同サロンの活動にあたっては、形にこだわり過ぎないで、その地域や参加者にあった場を創ることが大切である。同サロンの活動内容としては、趣味を中心とした活動型、会食型、話し合いを通したふれあい活動型、健康チェックを取り入れたミニデイ型等、多様な活動が見られる。また地域で行われているデイケアを利用する必要はないが、地域で孤立している高齢者等の機能低下を予防する体操教室等の活動も行われており、予防、リハビリ、在宅ケア等、活動の範囲は広い。さらに利用者として、高齢者や精神障害者、子どもを養育する母親のそれぞれを個別に対象とする活動がある一方、高齢者や障害者、児童のすべてを対象にしたものも見られる。それぞれ地域の課題も異なるのであり、企画力や創造力を自由に生かして、できることから始めていくことが大切である。
②柔軟な運営:同サロンは、利用者の要望とボランティアの力量に応じて、その活動の姿を変えていける特徴がある。たとえば、日頃の活動を通して、サロンの利用者である高齢者と若い層の、世代を越えた交流が必要と思われた時、今までの運営を柔軟に変えていく勇気が必要である。また活動実績を積み重ねていく中で、新たな福祉問題を認識した時には、その状況を敏感に察し、新たな活動内容を展開していくことも可能である。
③みんなが参加者:同サロンを運営するにあたっては、利用者とボランティアとの意識の上での垣根を取り払うことが大切である。長野県の三水村では、利用者も自主的に活動に参加し、協力してサロンの企画を立てている。サロンの利用者の意思決定は、最大限に尊重するべきである。
④地域のサービスや専門家との連携:在宅福祉サービスが、きわめて広範かつ多様な内容を備えているあることは、既に述べた通りである。同活動にあたっては、社協の担当者はもちろんのこと、地域で提供されている多様な保健医療福祉の専門家との協力を考えていくことも大切である。何故なら、運営上の問題が生じた場合にも、適切なアドバイスが受けられるし、サロン利用者のニーズの変化に対応して、利用者に適した活動を組み立てていくことが容易になるからである。
⑤利用者の生活にもっとも接近した活動:地域住民が同サロン活動のボランティアになることによって、利用者にとってもっとも身近な場所で活動が行なわれることになる。たとえば、地域の身近な公民館やボランティアの自宅等を拠点として活動することによって、利用者は比較的楽に通うこともできるし、近隣の住民と出会う機会が増えることにより、生活の範囲も広がることが期待される。
『小地域における福祉の仲間づくりを推進する〜ふれあい・いきいきサロンの意義と運営』 月刊福祉 1997年
平成19(2007)より2年間、飯綱町は補助金を受け、住民が協働した、認知症をもつ高齢者や家族への理解の促進と支援の推進に関する検討を行った。ケアする家族、医師、医療ソーシャルワーカー、ケアマネジャー等保健医療福祉に関わる専門職、司法関係者、消防や警察等の公的機関代表、地域の様々な団体・企業等が加わる委員会を組織し、さらに医師等による専門チーム(早期発見、認知症支援システムづくり)、児童・生徒啓発チーム(学校における学習プログラムの開発と普及)、うんまくボケる戦略チーム(健康維持、社会生活継続をめざしたプログラムづくり)というチームに分け、町をあげて、認知症の理解を広げることをめざしたのである。
なお、その際、報告記録などを行う事務局を保健福祉課、包括支援センター、社協が担う体制をつくった。具体的には、保健福祉課内会議、コーディネーターと事務局で構成されるスタッフ会議を行い、進行管理を徹底している。
事業開始前後に、全戸を対象にした「意識実態調査」を実施し、認知症地域支援推進会議、チーム会議にて内外部識見者、チーム委員へ報告、課題提起をした。定期的(3か月に1回程度)に認知症地域支援推進会議を開催(進行は行政)し、内外部識見者の助言、評価、またチーム代表者の意見から見直しを行っている。さらに、住民を対象に、認知症の理解を進めるための地域福祉フォーラムにおいて報告している。
<考察>
行政、社会福祉協議会が、計画段階から、who(主体)、whom(対象)、why(目的)、what(内容)、when(期間)、where(場所)、how(方法)、how much(費用)について、基本設計を住民や関係者に示し、働きかけている。なお、数量的目標が立てにくい場合には、task goal(事業の目標)、process goal(問題の発見、問題の共有、支援計画の策定、実施、再評価という一連のプロセス目標)、partnership goal(関係者の役割を確認し、協働して問題の解決に当たる目標)を設定し、取り組んでいくことが大切である。その結果、取り組みの意義と課題が明らかに理解で、今後の参考にできる。
飯綱町は、長野県北部に位置する約11,000人の農業中心の町である。2005年に牟礼村と三水村が合併し飯綱になったが、私の関わりは、三水村時代のふれあい生き生きサロンのプロジェクトに始まり、本事業においては学識委員として参加した。
「多世代交流・共生のまちづくりの施策・実践と地域社会の挑戦」単著『人口減少社会における多世代交流・共生のまちづくりに関する研究会報告書』全国市長会2016年
長野県の地域福祉の仲間
2018年2月初旬、長野県内の市町村社協の仲間と食事をする機会が与えられました。私が長野県の方々とお会いしたのは、1980年代ですが、一緒に地域福祉の推進をめざし、汗をかき、語り合ったのは、1990年代からです。ボランティアコーディネーターの全国研修プログラムを作成した90年代中頃に、委員であった長野市社協の小林博明さんにお会いし、またふれあいいきいきサロンの普及を目指した検討委員会で三水(現 飯綱町)の沖弘宜さんにお会いし、三水での実践の取り組みをいたしました。その後、10数年、長野市社会福祉協議会の地域福祉活動計画に委員長として関与し、土屋ゆかりさんや職員の方々、内山次郎さん等の社協以外の実践者の方々とも話し合い、長野市に合った地域福祉を築こうとしてきました。また、2000年以前からの、長野県社協の小池正志さん、松本市社協の山岸勝子さん、塩尻市社協の上條通夫さんとの出会いも、私にとって宝物です。2000年代以降に出会った大桑村社協の杉村信子さん、上松町社協の尾崎陽子さん、その他、ここでは名前を挙げませんが、たくさんの社協の方々も、知識と思いと経験において卓越した方々でした。
このように、長野県は、地域でたくさんの実践をしています。そのことを踏まえ、新たな木を、今までの木に接ぎ木して、各地域らしい地域福祉が推進されることを願っています。
私にとって、長野県は、学ばせて頂き、成長させて頂いた原点であり、ふるさとです。本当にありがとうございます。