スクールボランティアサミット2018
2018年8月8日、文京高校において、スクールボランティアサミットが開催されました。
練馬高校の正木先生にご紹介頂き、講演の機会を頂きましたが、私にとって、学びの機会を与えられたと思っています。
概要を書かせて頂きます。
高校生、校長・教員を含む学校関係者、東京都教育庁、各区市社会福祉協議会、民生委員児童委員、町会、企業、住民等の多様な方々が参加して行われました。
午前中には、東京都立村山特別支援学校、東京都北区立赤羽台西小学校、茨城県日立市立河原子中学校、神奈川県立秦野総合高等学校の実践報告がなされ、実際の取り組みから、ボランティア教育の可能性を学ぶことができました。
午後は、「子どもが“気づき”から“変容”する奉仕・ボランティア体験学習へ」という基調講演を行わせて頂きました。講演の概要は、以下の通りです。
1.私たちが直面する課題:社会の根底を流れる「底知れぬ寂しさ・悲しさ(人と人の絆が切れそうな社会を無縁社会と言う)」
①新たな絆を築く講堂
②共に歩む=ボランティア活動
③世代を超えた関わ
2.共生型社会の創造(共生型社会の意味は?)
「このゆびとーまれ」で育った私 富山市立藤ノ木小学校5年 岩本万由子
「私も赤ちゃんのころ、利用者のおばあさんによくだっこしてもらったり、あやしてもらっていたそうです。でも、実はそのおばあさんは重症の認知症だったそうですが、自分では「このゆび」に働きに来てると思っていたそうで、そのころの写真を見ても、本当にかわいがってもらったんだなあと、ありがたい気持ちでいっぱいになります。
「このゆび」に来ていると、障害のある人もジロジロ見られたり、かわいそうになんて言われることもなくて、みんな自分でできることを精一杯やって「役に立っている」自分に自信をもって、いきいきと過ごしています。
私は、障害があるから「かわいそうな人」なのではなく、「障害があってもがんばっている人」といっしょに過ごして、協力し合っていくことがお互いのために大事だと思います。<略>
障害のある人にはどのくらい具合が悪いか考えて接するかが大切だろうと考えて、なかなか積極的にかかわれない人が多いと聞きます。でも「このゆび」のように自然にお互いの良いところを認め合って過ごすことから始めればいいのだと思います。<略>」
平成17年度心の輪を広げる体験作文 内閣府優秀賞受賞、富山県最優秀賞受賞
この作文から、共に生きることの実際、自然な学び、障害者理解を読み取ることができます。*このゆびと=まれについては、本ブログに紹介がありますので、ご覧下さい。
3.「共に生きること」の大切さを学ぶ
①明日をつくる十歳のきみへ(日野原先生からメッセージ)
②被災地から学んでいること
<最後に>大切なことは、大切なあなたを、ずっと忘れないこと。
2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催されます。その大会の成功にはより多くのボランティアの参画が欠かせません。しかし、オリンピック・パラリンピックを単なるお祭りに終わらせていいのでしょうか。
私は以下のように思います。
A.地域で、社会で活動しているボランティアが、オリンピック・パラリンピックに参画する。
B.活動は直接大会の運営に貢献するだけでなく、東京にその後もボランティアをはじめとする共助の精神をレガシーとして受け継ぐ原動力にできないでしょうか。
2.ワークショップ
主題オリンピック・パラリンピック教育発展のための障がい者や高齢者に向けたボランティア体験プログラムを考える
・「ボッチャで交流」練馬高等学校ボランティア部がレクチャー
・ワークショップ 話し合い・各グループ発表・市川による講評
以下、練馬高校ボランティア部の発表レジメの一部を掲載させて頂きます。
練馬高校によるオリンピック・パラリンピックに向けた取り組みの報告とワークショップが行われました。練馬高校ボランティア部の学生が、高校がある地域の光が丘連合会のイベントに参加したことがきっかけで、ボッチャを知ることができ、生徒が主体的に取り組んでいこうという気持ちをもち、共に生きる社会を目指した歩みに踏み出したのでした。開催校の文京高校の学生も加わり、高校生主導でボッチャを実践し、参加者とともに話し合った姿に、私は将来の共生社会づくりの可能性を見ることができました。若き友人である高校生諸君に、心より感謝します。
そして、彼らがもつ冷静な目と熱い思いを感じました。高校生としての今の気持ちを大切にしてほしいと思っています。「どのようにボランティア活動を進めていくか」も大切ですが、「どうしてボランティア活動をするのか」という原点を若い時に築いて頂きたい。将来、自分が迷った時に、立ち戻ることができます。
ぼちぼち、頑張れ!