希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

みなさん、こんにちは。市川先生にお声掛けいただきメッセージを書かせていただくことになりました。2000年3月卒業の三田響子です

私は、小規模で異動のない仕事がいいな、と人口2万3千人の城山町社協(神奈川県)に就職し、7年後に平成の大合併で相模原市に吸収され、気づけば7か所ある事務所のうちあと2か所でコンプリートな異動要員となっています。そして相模原市社協でのキャリアは古巣の城山町社協の年数をとっくに追い越してしまいました。

令和3年4月から、相模湖地区を担当しています(合併後7か所目の異動(笑))。令和4年4月現在の人口は7400人、高齢化率41%。1年で200人ずつ人口が減っている地域です。事務所からは風光明媚な相模湖の景色が一望でき、毎日「ワーケーションか!」とつぶやかずにはいられない。クリスマスシーズンは相模湖プレジャーフォレストのイルミネーションを目当てに、普段からは考えられない大量の人がひしめき合って駅からのバスに乗っていきます。電車は30分に1本。バスは1時間に1本あるかないか、タクシーは1台(乗務員は80歳代)。自分で運転ができなくなれば、生活費もおろしに行けなくなります。金融機関も統廃合でどんどん数が減っており、スーパーは1軒。ドラッグストアはありません。コンビニはなんとか3軒。お弁当の配達、ネットスーパーも区域によっては来てくれません。個人病院はいくつかありますが、最寄りの大きな病院まではバスを乗り継がないと行けません。友人のご両親が免許を返納するための相談に来られましたが、返納のおすすめは心苦しく、できませんでした。今までの生活の継続が本当に難しくなるのではないかと心配で・・・。

ここは本当に政令指定都市なのかな?と思う地域。

このままここで年を取りたい、住み慣れた我が家で暮らしたいと願う人は多いと思いますが、果たして、出来るのだろうか・・・・・・・・・本当に希望はあるのか、疑心暗鬼に陥ることもあります。

足の問題が解決しないと、住民活動の維持も難しい。でもこの課題は民間組織の地区社協での解決は難しいと思っています。

心配事ばかり並べましたが、地域の方の活動はコツコツと素晴らしいものであることも事実です。ご近所の気になる方の部屋の片づけや草刈り等。「もういい加減にしてくれよ」と言いつつ、お願いすると「しかたないなあ」と引き受けてくださるボランティアの皆さん。ここ1年でご本人が自ら自分の状態を改善しようと頑張り、介護保険を利用できるようになって「最近元気になってきたよ」と報告があった時には、本当に人は、人とのかかわりで変われるのだなと感動。

地域で活動される方も皆さん前向きで、こちらが過剰なことをお願いしているのでは?と心配もあるのですが、「ボランティア活動している間は自分の家のことなんかすっかり忘れて、ストレス解消になるわ!」と言ってくださる方もいて、またまた感動。小地域の担当に戻り、自分の原点である「地域を信じて任せること」の実践ができ、「これだから、社協職員やめられない」と思える瞬間に立ち会えることはこの混沌とした社協業務に従事する中での私の希望の光かなと思います。(だからずーっと現場に居たい!)

ルーテルで過ごした学生時代に、自らが大切にされた経験があるからこそ、「一人一人を大切にする」精神が今でも自分の中に根付いているのかもしれません。目の前の人と自分自身を大切にする人生を楽しく歩んでいきたいと思います。

相模原市社会福祉協議会 三田響子