令和2年度小金井市介護保険運営協議会(第8期計画策定に関する専門委員会)

 2020年8月27日、第2庁舎801会議室において、第8期計画策定に関する専門委員会が行われました。私は、同協議会の会長を担わせて頂いています。

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 第8期計画は、今までの計画策定と異なります。その理由は、以下の通りです。第1に、従来は、前年度にニーズ調査、利用者等の意向調査や提供者からの意見把握を行い、それらに基づいて現行の第7期計画を評価し、第8期に繋げていくことになりますが、前年度末より拡大した新型コロナ感染症の影響で、利用者の状況も、活動や事業状況もまったく異なっていること。新たに現状を把握し、第8期に反映させる必要があります。平常時の計画では、効果を持ち得ません。第2に、コロナ禍にあって、新たな福祉の取り組みが求められていること。ZOOMを使った連携や協議、介護予防のための体操にしても、従来の集まって行う方法では限界があり、DVDの配布、新しい媒体を使った実施等、工夫が必要になっています。第3に、そもそも、ニーズの発見、評価、ケア計画、支援、モニタリングという支援の枠組みが寸断される危険性があること。訪問を控えたり、断られたり、従来のパーソナルケアという支援の根幹が揺らいでいることです。地域包括支援センターの相談員、ケアマネジャー、ホームヘルパー、デイサービスセンターの従事者も、日々コロナの感染に気をつけ、緊張しながら支援に当たっています。高齢者及び介護する家族の支援はもちろん、エッセンシャルワーカーである保健医療福祉従事者を支援する仕組みを強化しなければなりません。

 小金井市においては、民生委員児童委員活動、町会活動、多様なボランティア活動というインフォーマルケアの実績がある。また小金井市ボランティアセンターの支援、「また明日」等の民間事業者の多様な活動、医師会の取り組みもあります。また小地域福祉活動や相談活動等の実績がある小金井市社会福祉協議会も新たな体制のもと、地域を耕しています。これらの実績を大切に、新たな施策、活動を接ぎ木していく取り組みが急がれていると思います。

 本委員会をとおして、①現状把握と高齢者等が直面する生活課題の明確化、②未曾有の危機に対する協働の取り組み、③今までの実績を尊重し、小金井市という地で育った木に新しい取り組みを接木する計画作成、④優先順位の明確化、⑤委員会における合意形成が図られることを願っています。