地域福祉コーディネーター養成事業(長野県)

長野県社会福祉協議会では、地域の福祉・生活課題の深刻化と、それに対する福祉施策の変化も見据えながら、①現行の仕組みでは対応しきれない、多様な福祉・生活課題への対応、②地域住民のつながりを再構築し、支え合う体制の実現、③住民と行政の協働による新しい福祉の実現を目指す人材養成のため、市町村社協の他、行政、地域包括支援センター等の職員を対象に2010(平成22)年度から公益財団法人長野県市町村振興協会の補助を受け、「地域福祉コーディネーター養成事業」に取り組み、6年間で約1,000人が受講、100人近い受講者が全カリキュラムを修了しました。

私は、最初のプログラム作成より関わらせて頂き、地域に根ざした活動をしておられる受講生の熱意と実績にから、多くを学んできました。2015年度には、56名の方が最後のプログラムである「地域福祉コーディネーター活動宣言」をなさいました。

平成26年度養成研修実施要綱・カリキュラム

長野地域福祉CD2015研修

56名の方のほぼ70%が社会福祉協議会、社会福祉法人および民間事業者が25%が、情報を交換し、それぞれの取り組みを知り、悩みを聞いて互いに励まし合い、半年間を通した研修を終えられました。日頃の多忙な業務の中で、最後まで研修を続けられた方々の思いを聞き、私はそれぞれに意見を言わせて頂きました。

確かに、地域の生活問題は、重層化し、複雑化し、解決困難になっています。しかし、それを放置することは、地域自体が崩れていくことを意味します。それぞれの地域の特性を見ながら、それぞれの地域福祉実践と言う木に接ぎ木をしていくことが緊急に求められています。

解決困難である問題への対応には、2つの方法があると思います。一人で解決することが困難なら、「協働」して取り組んでいくこと。またすぐに解決できない問題なら、「寄り添って」いくこと。これが地域福祉コーディネータに求められているのではないでしょう。無理なことは無理。しかし、あきらめないことで、明日が切り拓かれていくと私は信じています。

56名の修了者一人ひとりに敬意を表すると共に、私も、様々な方法で、これからの活動を応援していきたいと考えております。

資金面で応援して下さった長野県市長会に心より御礼を申し上げます。

長野地域福祉CD2015研修1
午前中の講義

長野地域福祉CD2015研修4
それぞれの宣言に対するコメントを行っている様子

長野地域福祉CD2015研修3
各宣言者に対して、すべての参加者より届けられた励ましのメッセージ