平成15年度札幌市民生委員・児童委員大会

 夏の真っ盛りの7月、空は青く広がる札幌。札幌コンベンションセンターに1,200〜300人の民生委員・児童委員の方々が集まってこられる。
 各年代層におよぶ参加者に、女性民生・児童委員の方々も多くなってきている。そして事例をお伺いして、各地域における生活課題に取り組む各委員の意欲が感じ取られる。まさに、社会福祉法下の新しい社会福祉の枠組みの中で、新たな役割を認識しようとする方々の意欲を感じる。確かに、地域福祉を推進してきた委員の実績は誇るべきものである。しかし、虐待、孤立等の問題が増加し、かつ地域自体もその姿をかえてきた。住民意識は多様化し、住民相互の関係も、以前と比べて明らかに希薄化した。民生委員・児童委員自身が、「何がしたいか、何ができるか、何が求められているか」を問われている。そもそも民生委員活動は、市民の視点が強調された市民活動である。したがって、民生委員は、市民活動としての一定の責任をもつものの、その活動範囲がいたずらに広げられてはいけない。そこで、私は、以下の留意点をお伝えした。
基本的留意点
1.地域の福祉を見守り、つくりあげる→→→地域を築く、創り出す。忘れてはならない地域性
2.主体は相手(秘密保持の原則)
 信頼の絆は、必要な人以外には他言しないこと。
3.活動においていつも仲間の話し合いを→→→仲間同士の連携を、全部一人で背負わないこと。
4.各ボランティア団体、ボランティア、民生児童委員等、地域に関わる 人々同士が連携する場を→→→閉鎖性の打破、協力
5.活動が孤立しないように→→→機関(=社協)や既存のサービスとの連携を
6.開発性、先駆性と柔軟性を忘れずに
7.幅広い住民への対応
8.生活を支える総合的な生活援助と連携
*守ろう、育てよう、育もう、地域を! 住民とともに自分自身のために!

すなわち、地域を支える民生児童委員の役割は、共感、共歩、協働である。