栃木県町村会行政責任者研修

東京で最高気温39.8度を記録した時は、私は東京駅の新幹線のプラットホームでその暑さを体感し、栃木に向かった。10数分、東京駅の新幹線ホームで味わった異常な気温と湿気に比べると、宇都宮の気温は、自然の夏を感じさせた。しかし、私は宇都宮駅で、自分のネクタイを買うつもりでいたが、残念ながら買うことはできなかった。その周辺に、紳士服の店がなかったからである。栃木県全域は違うと思うが、県庁所在地の変化はめまぐるしい。

確かに、足利銀行の今後の動向が、栃木県に与える影響は少なくない。だからこそ、今それを静観するのではなく、地域の存続をかけ、講演のテーマである「地域社会の機能の活性化」~住民が共に支えあう福祉のまちづくり~をめざしてほしい。自立意識は確実に成長しているから。

今回の主要な内容は、以下の通り。

  • 地域の社会資源を掘り起こす
    1. 施設も地域の重要な資源
    2. 問題が発生する場を、予防、解決の場に
    3. みんなで創り上げる参加型社会=住民も担い手
    4. 協働は地域の宝=住民、社協・社会福祉法人・NPO等の民間団体、行政等との「協働」
    5. 保健、医療、福祉、教育、住宅等の関わりによるまちづくり
    6. 地域性の尊重と生活の質の確保
    7. 自立支援の意味
    8. 「バリアフリー」とは?
  • 人に優しい街づくり
    • 地域にあるとまり木
    • 新しい地域福祉と福祉まちづくり
    • 道路・公園等の整備
    • 公共施設のバリアフリー化(ハートビル法)
    • 民間の建設物・一般住宅のバリアフリー化
    • 公共交通機関のバリアフリー化
    • 地域や企業への啓発活動、広報
    • 防災
    • その他
  • 「福祉でまちづくり」の可能性

前日、大学にとって大切な、卒業生たちと会った。1時間以上もかけて、来た卒業生もいる。ほんとうに彼らは、栃木県を愛して、ここに住んでいる。だからこそ、誇りを持って、東京の縮小版でなく、関東から全国に発信する福祉のまちづくり構想を打ち出してほしい。そのための応援は惜しまない。

帰りに寄ったカトリックの聖堂の大きさと、伝統の強さを感じ、帰途についた。
2004年7月

宇都宮カトリック聖堂

栃木県卒業生諸君