米の分かれ道

バスで猪苗代駅に向かっていた時、運転手さんが、親切に米の違いを教えてくれた。バスが走っていた農道を境に、米の質が違うとされ、一方は特に料亭向きに使われ、値段に大きな開きがあるとのこと。会津の米とお酒、味噌は天下一品であることは、全国でも知られていること。いつもおいしく食べている。しかし、気候も、太陽の恵みもまったく同じなかで、違いは水とのこと。一方は表磐梯からの水で、他方は裏磐梯から水だとのこと。いささか戸惑うところであるが、教育にたとえても同じことかもしれない。小手先の技術に走った教育は、先が見えている。しかし、人間理解、社会の創造をめざした考え方、個々人の生活と文化の違いを個性としてとらえる視点。それらのいずれも、表だっては見えないが、しかし水のように根源的なものであり、多くの人、出来事との出会いが、その吸収を早め、人を育てる。そんな教育を行っていきたい。今までと同じように。