会津御薬園

会津松平藩の二代目正経が、1970年に園内に各種の薬草を栽培したことから始まる。そして1959年に藩政時代の薬草栽培地跡を整地して薬草標本園として発足した。静かなたたずまい、見慣れた花が植物園に植えられ、思わずその効果に驚く。また国指定の名勝庭園として手入れもされ、私にとっては極楽の場であった。確かに、食材を紹介する際に、身体によいと言われる、みんな良いに決まっている思い、疑心暗鬼ながらも、食が進む。そこには、自然の力が働くという信仰があるからである。

しかし、このように、その根拠が実際に示されると、とてもうれしいし、すなおになれる。夏の熱い日差しの中、その日は、決して観光客が多くなかったが、私にとって御薬園は、まさにオアシスとしての意味を持っており、その場所自体が、身体によい薬草園である。