希望ある明日に向かって歩むぞメッセージ

 このたびは、大学のコミュニティ人材養成センターが実施した市川先生のスキルアップ講座「コロナ禍における地域ケア」を受講し、終了後市川先生からメールを頂戴し、このメッセージを寄せさせていただくこととなりました。

私は、2003年度社会福祉学科を卒業した山田美保(旧姓 黒崎美保)と申します。ルーテルファミリーの皆さまとこうしてつながらせていただけることに感謝しています。  

 在学時代に市川先生、プレゲンス先生にご引率いただいたイギリス研修、原島先生にご指導いただいたフィリピン実習などを今でも時折思い出しては、本当に貴重な学びの機会をいただいたことに感謝しています。そして同時に、コロナ禍によって数々の出会いや学びの機会を奪われてしまった学生、子ども達のことを思うと心が痛み、一日も早いコロナ終息を願ってやみません。 

 私は3年前からある区の社会福祉協議会で成年後見支援センターの相談員をしています。今年度から、社協と区が合同での中核機関がスタートしました。こんなに民法の知識が求められる相談対応は初めての経験だったので、「もっと金子先生の講義をまじめに聞いておけばよかったなぁ」と反省しつつ、お仕事でご一緒する弁護士をはじめ法律家の方々に数々のご助言をいただきながら、精一杯努力して相談員をしています。

 成年後見制度を必要とするご利用者、ご相談者の皆さまとの出会いを通して、8050問題、ひきこもり、コロナでより深刻化した孤立化やフレイルの問題等々と向き合う日々です。

各支援者が、自分の役割を少しずつ越えて手を伸ばしてつなぎ合い、困難を抱える方々がこぼれ落ちないように、私たち支援者側のより多角的な視点と幅広い知識や支援技術の向上がますます求められていくのだと思います。現場で必死にご利用者を支え続ける支援者の頑張りが下支えされるように、もっと福祉支援者の社会的地位(特に収入!)が向上してほしいと切実に願いながら頑張っています。 

 私は現在、3人の子ども(中1♀、小4♂、年長♂)を育てながら働いています。夫は最高のパートナーですが、仕事が多忙で、どうしても平日は私が1人で家事と育児を担うワンオペ状態です。

そのため非常勤で働いているのですが、非常勤であっても毎日とても忙しいですね(笑)

昨年末には無理がたたり、メニエール病を発症してしまいました。幸い治療と休養が功を奏して天井は回らなくなりましたが、健康の大切さを痛感し、息長く働き続けられるペースを模索中です。

 子どものいる女性が働くためには、女性が過度に負担を負い、ワークライフバランスの見直しを迫られるのも女性ばかりなのが現状です。

かといって、男性が仕事を減らせば家計と将来に不安を抱かざるを得ない厳しい現実。この国は本気で子どもを増やそうなどと思っていないのではないかと疑わずにはいられません。

コロナ禍と併せて、リーダーシップ不在のこの国の政治家に腹立たしさを感じつつ、今日も子ども達にご飯を作らねばと思っています。

 いまの私のソーシャルワーカーとしての礎を築いてくださったのは間違いなくルーテルでの学びの日々です。ルーテルで学んだことを支えに、いま助けを必要としている方々だけでなく、これからを生きる子ども達のためにも、この社会がより良くなるよう、迷い悩みながらですが、これからも自分にできることに取り組んでいこうと思っています。

 ルーテルファミリーの皆さま、コロナ禍がまだまだ続きますが、皆さまのご健康とご多幸、そしてますますのご活躍を心より祈っております。

山田 美保