都市分権政策センター「地域社会を運営するための人材確保と人づくりのあり方に関する研究会」

2019年6月12日、全国市長会から選出された市長の方々を前に、講演をさせて頂きました。テーマは、「自治体とコミュニティの関係性を踏まえた人材確保のあり方」について、全国動向と施策の展開、具体的な実践を通して、地域福祉専門職の必要性について、述べさせて頂きました。特に地域福祉コーディネーターや生活支援コーディネーターについて、自説を述べさせて頂きました。

生活支援・地域福祉コーディネーターの関わり

①生活支援コーディネーター 地域包括支援センターを軸に A.高齢期の医療・介護・予防・住まい・生活支援を行う、B.介護予防を一体的に提供、日常生活圏域(具体的には中学校区)を単位として想定している、C.地域支援を軸、D.生活支援体制整備事業は地域包括ケアシステムの構築を専門職にまかせたりにするのではなく、住民が地域包括ケアシステムの担い手として関わるきっかけをつくる取り組みともいえる。


②地域福祉コーディネーター 地域共生社会、生活困窮者自立支援を軸に、A.子ども等への支援や、複合課題にも拡げたもの、全世代対象、地域生活課題に対応する総合支援の拠点としてふさわしい拠点を圏域ごとに設置、B.個別支援を軸に、C.生活困窮者支援における重要な役割を担っている。

③考察 A.地域包括ケアシステム、地域共生社会に関わる「我がごと、丸ごと」に関しては、人口規模や高齢化率、世帯状況、財政等に言及しておらず、国の一律的関与に限界がある。各市区町村で対応が異なる。その意味では、格差が生まれている、B.地域の資源を動員した総合的なケア=地域包括ケア、地域共生社会づくりが必要。すなわち、福祉のまちづくりと共通、C.方針と体制を明確化したうえで、独自の戦略を立てる必要がある、D.その際、行政、社協、社会福祉法人、事業者、NPO,ボランティアとの関係や理解がこれまで以上に重要になるり、カギになる。E.圏域の検討が必要。

そして、以下の意見を述べさせて頂きました。1.介護人材の養成・確保:全国の問題です。いくつもの自治体の高齢者保健福祉計画の策定において、随分検討しましたが、解決したとは思っていません。市区長村に関しては、事業者と、働き方、労働環境とともに、仕事を辞める要因への対応が大切と思います。2.関係人材が活動しやすいように、人材の権限、役割を政策的に明確にすること。またインフォーマルケアに対する支援を怠ると地域は疲弊していきます。3.圏域の明確化による効率的協働の可能性を模索して下さい、4.行政内部における各担当課の協働ができるか、問われていると思います。武蔵野市健康福祉総合計画推進会議等の取り組みは大切です、 5.社会資源としての人材の開発をご検討下さい。キイパーソンについてご検討下さい、また、認知症サポーター等、養成したものの、活動支援が不十分な人材はたくさんいるのでは?旭川市のステップアップ研修で学びました、6.当事者の参加の可能性を模索して頂けませんか。また。生活困窮者である方も、働く場、活動する場は?

委員の方々の中で、議会との調整がつき、熱心な市長の方々が出席され、貴重な発言を頂きました。感謝しています。


6月の大学の花

ルーテル学院大学には、年間を通して、花が咲いています。学生一人ひとりが、自然の恵みを受け、自分の思いを確認し、それぞれの可能性を見出していく、このような場所が、ルーテル学院大学だと確信しています。そして、この花は、三鷹市の花壇ボランティアが植えて、育てて下さいました。心より感謝しています。