第27回ルーテル諸学校研修会

2010年8月17日(火曜日)から19日(木曜日)に、神戸ルーテル神学校において研修会が開催されました。浦和ルーテル学院(さいたま市)、聖望学園(埼玉県飯能市)九州学院(熊本市)、九州ルーテル学院(熊本市)、そしてわがルーテル学院(東京都三鷹市)の各代表者と教職員が集い、「ミッションスクールで働く誇りと感謝と喜び」をテーマに、あつく語り合いました。その時期は、九州学院が夏の甲子園野球で勝ち進んでいる時であり、ルーテルの絆を強め、勝利を祈りました。
 開会礼拝 東海林敏雄先生(浦和ルーテル学院理事長)
 報告1 「ミッションスクールで働く誇りと感謝と喜び」
           村山かおる先生(九州ルーテル学院教諭)
 全体会 情報交換
 礼拝   石崎伸二先生(神戸ルーテル神学校)
 報告2 「音声指導とミズーラ英語劇を通した生きた英語指導」
           磯田一成先生(九州学院教諭)
 分団討議 ふりかえり
 礼拝   市川一宏(ルーテル学院大学学長)
 講義  「聖望学園の足跡をふりかえる」
           神田秀夫先生(聖望学園理事長)
 閉会礼拝 マイケル・ピースカー先生(聖望学園チャプレン) 

るうてる法人会研修終わる

るうてる法人会は、日本福音ルーテル教会と関わる学校法人(ルーテル学院<東京三鷹>、九州ルーテル学院<熊本>、九州学院<熊本>)と社会福祉法人(慈愛園、広安愛児園<熊本>、東京老人ホーム、ベタニアホーム<以上東京>、千葉ベタニアホーム、大阪るうてるホーム、別府平和園等)、そして全国各地にある宗教法人、幼稚園・保育園が集まる組織です。本年は、研修会が、以下のように開催され、100名近くの方々が、明日の社会を目指して学び、情報交換をし、使命を確認しました。

開催日時 2010年8月24日(火)11:00 ~ 8月25日(水)15:00 終了
開催場所 熊本・九州ルーテル学院
主  題 「あたたかな人間関係をめざして」
     + 計画と継承~新たな人材養成のため~
日  程
24日(火) 11:00~11:30 開会礼拝(担当:青田勇総会副議長)
     11:30~11:40 オリエンテーション
     11:40~13:00 講演「ルターの人間理解と各法人の使命」 講師:石居基夫氏
     13:00~13:45 写真撮影と昼食休憩
     13:45~17:30 講義とワークショップ    講師:福山和女氏
             「援助におけるゆれのねうち~キリスト教人間理解の視点から」
     18:00~20:00 懇親会

25日(水)  9:00~10:00 講演「ミッションの計画と継承~人材養成」 講師:朝川哲一氏
     10:00~12:00 ワークショップ
     12:00~13:00 昼食休憩
     13:00~14:00 朝川哲一氏によるまとめ
     14:00~14:30 全体会(教会と施設に関するアンケート報告:小泉基氏
            奨学金等のアピール:立野泰博事務局長)
     14:30~15:00 閉会礼拝(担当:野村陽一人材養成交流委員)

講師からのメッセージ
「共に生きる」を求めて
―ルターの人間理解と各法人の使命―
ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校 石居基夫

宗教改革者ルターは、16世紀、激動する社会とそこでの「死の不安」との格闘から信仰の問題に取り組みました。そして、神様の恵みに生かされるルター信仰は、教会の在り方ばかりか、社会全体へ大きな改革をもたらしました。福祉や教育に力を注ぎ、様々な困難に直面して生きる人に必要な手立てを考えていきました。また、社会の問題を担う立派な市民の育成を課題としたのです。ルターの信仰は、現実の社会の中で神様の造られた世界、そこに生きる人々に対する神様の御心が実現されること、すべての人々と愛と喜び(福音)を分かち合うことを求めたのです。
ルターやルーテル教会の社会に対する働きを支えるものは、もちろんキリスト教信仰に基づいた人間と世界への理解です。しかし、その理解には、信仰という枠を超えて、学ぶものが多くあります。「いのち」が脅かされている現代社会において、「共に生きる」人間理解をルターから学びます。

ワークショップ
「日常的援助におけるゆれのねうち―キリスト教人間理解の視点から」
ルーテル学院大学 福山 和女

近年、医療・保健・福祉・教育の現場での専門職が日常の業務を通して、なかなかやりがいを見出せず、業務内容の意義も見出すことが難しくなってきたといわれています。わたしは、現場でのスタッフとのスーパーヴィジョンを通して、実践現場での専門職がその立場はとても重要であり、自らが行なっている仕事のすべてが、専門性を発揮していることの自負を持つべきだと痛感しています。今回、皆さんと共に、キリスト教人間理解の視点から、専門職がフルに知識や技術を使って、活動していることを再確認したいと思います。
専門職は、視点や姿勢が揺れてはいけないのでしょうか。わたしは、専門職とは、利用者や家族のゆれを感じ、それに応じてその揺れの幅を的確に測ることができること、それによって、利用者や家族、時にはスタッフのゆれを立体的に理解できてこそ、人の尊厳を守ることができるのではないかと思います。スーパーヴィジョンの最新の方法を活用し、皆さんと一緒に、このゆれについて測りたいと思います。


るうてる法人会の歩み