日本キリスト教社会福祉学会・21世紀キリスト教社会福祉実践会議合同仙台大会

2014年6月

日本キリスト教社会福祉学会第55回大会・21世紀キリスト教社会福祉実践会議第9回大会 合同開催のご案内

21世紀キリスト教社会福祉実践会議 代表 幸田和生・日本キリスト教社会福祉学会 会長 市川一宏

日本キリスト教社会福祉学会と21世紀キリスト教社会福祉実践会議が、下記のとおり合同開催することとなりました。

東日本大震災から3年、震災で生じた複合的な問題は決して解決しておらず、本当の問題はこれからさらに顕在化すると思われます。被災された方たちの心の傷が癒えることは容易ではありません。しかし苦しみや傷を抱えながらも、日々を暮らし、一歩ずつ踏み出し始めている方たちの姿から学びたいと思います。また「震災について共に考える」とはどういうことなのか、被災された方々の苦しみの背景にはどのような日本社会の問題があるのかも、問い直したいと考えています。

◆日本キリスト教社会福祉学会第55回大会
「今日におけるキリスト教社会福祉の役割-希望の光が見える新たな社会づくり(3)-」

日時 2014年6月20日(金)10:00~20:00

会場 宮城学院女子大学
〒981-8557 宮城県仙台市青葉区桜ヶ丘9-1-1
TEL 022-279-1311(代表)

主催 日本キリスト教社会福祉学会

プログラム詳細
9:00~ 大会受付
総合司会:田中治和氏(東北福祉大学)
10:00~ 開会礼拝
司式・奨励 新免 貢牧師(宮城学院女子大学チャプレン)
10:40~ 開会挨拶
学会会長 市川一宏氏

55回キリスト教福祉学会
松永俊文先生撮影
10:50~ 基調講演
テーマ「震災を生きる―人として医師として―」
石木幹人氏(岩手県立高田病院 前院長)
12:00~ 記念撮影(場所:講堂前)
12:15~ 昼食
13:00~ シンポジウム(会場:講堂)
テーマ
「被災地支援とキリスト教社会福祉」
シンポジスト
佐藤恵子氏(仙台いのちの電話 研修担当)
佐藤彰氏(福島第一聖書バプテスト教会 牧師)
深堀崇氏(カリタス大船渡ベース 事務局長)
コーディネーター
都築光一氏(東北福祉大学)
15:00~ コーヒーブレイク
15:30~ 研究発表・実践報告分科会
(1)歴史・思想
(2)高齢者・児童
(3)障がい者・マイノリティ
(4)実践報告(被災地支援等を含む)
17:15~ 総会
18:15~ 懇親会(会場:学生食堂ピエリス)

◆21世紀キリスト教社会福祉実践会議第9回大会
「震災によってあらわになった人間の苦悩に向き合う」

日時 2014年6月21日(土)10:00~16:00

会場 カトリック元寺小路教会
〒981-8557 宮城県仙台市青葉区本町1-2-12
TEL 022-222-5507

参加費 大会参加費:2,000円(学生 1,000円)

主催 21世紀キリスト教社会福祉実践会議

プログラム詳細
10:00~10:40 開会礼拝
カトリック仙台教区長・司教・平賀徹夫氏
10:40~11:00 開会挨拶
本会議代表・東京教区補佐司教・幸田和生氏
11:00~12:00 基調講演
同元代表・日本キリスト教社会福祉学会名誉会長・阿部志郎氏
13:00~15:00 パネルディスカッション
~震災によってあらわになった人間の苦悩に向き合う~
パネリスト
川谷保育園 園長 柴田彰氏
児童養護施設 青葉学園 園長 神戸信行氏
社会福祉法人カナンの園 法人事務局長 佐藤真名氏
コーディネーター
立教大学名誉教授・関正勝氏
15:00~15:40 分かち合い
カリタスジャパン秘書・宮永耕氏
15:40~16:00 閉会礼拝
救世軍医療部長・吉田眞氏

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日本キリスト教社会福祉学会第55回大会
21世紀キリスト教社会福祉実践会議第9回大会
合同開催趣意書

2011年3月11日の東日本大震災から3年を迎え、東日本大震災について日本全体では関心が薄れつつあることが危惧される今、以下のような現実を忘れてはいけないと私たちは思っています。震災の直後には多くのボランティアが駆け付け、貴重な働きをしましたが、その後撤退もみられています。しかし、東日本大震災で生じた複合的な問題は決して解決しておらず、復興住宅に入れる人と入れない人の存在、中折れ現象、隠していた心の傷の現れ、要介護・要支援高齢者の増加、虐待問題の顕在化、将来を見通せない失望感など、本当の問題はこれからさらに顕在化すると思われます。

そこで、日本キリスト教社会福祉学会が主催する1日目(6月20日<金曜日>)は、被災された方々の心の痛みに耳を傾ける相談活動や、被災地の方々による自主的・主体的なつながりづくり、そして被災した教会の再建などの働きを知ることを通して、被災地におけるキリスト教社会福祉実践の労苦の現実を学び、そこでのソーシャルワークはどうあるべきか考えます。登壇者の中には、ご自身も被災され、被災者としての苦悩を抱えつつ、支援活動に従事された方もいらっしゃいます。本大会では、「被災者から学ぶ」という視点を大切にし、「被災者と支援者」という関係についても考えていきたいと思っています。

一方、21世紀キリスト教社会福祉実践会議では、今まで、福祉系学会・団体から、まちづくりや日常のケア、保健医療福祉等の連携についての提言がおこなわれていますが、人生を歩むうえで何かを失った人の絶望や孤独感、怒りなどに向かい合う実践も大切にしてきました。実践会議が主催する2日目(6月21日<土曜日>)には、キリスト教社会福祉のなかでも「キリスト教」の視点から、被災された方々の痛みや悩み、祈り、想いの理解に焦点を当て、それを起点とし、共に歩んでいくことを目指したいと思っています。

今回、学会と実践会議を仙台の地で連続・連携して開催できることは、キリスト教信仰を土台にした研究と実践が被災地で地道に行われてきたことの証しでもあり、とても意義深いことと考えています。

被災された方たちの心の傷が癒えることは容易ではありません。しかし苦しみや傷を抱えながらも、日々を暮らし、一歩ずつ踏み出し始めている方たちの姿から学びたいと思います。また「震災について共に考える」とはどういうことなのか、被災された方々の苦しみの背景にはどのような日本社会の問題があるのかも、問い直したいと考えています。

2013年12月24日

21世紀キリスト教社会福祉実践会議大会実行委員会
日本キリスト教社会福祉学会大会実行委員会

たくさんの方々のご支援とお働き、そして祈りによって、大会が盛況の中で終わることができましたこと、心より感謝します。今、新たな歩みが始められたと、確信しております。

カトリック新聞

カトリック新聞より